中尾隆聖 Birthday Memorial Live 『オレンジ色の夢』 ライブレポート

 

芸能生活は、実は60年以上!「アンパンマン」のバイキンマンでおなじみの人気声優・中尾隆聖が自身のバースデーである2月5日に東京丸の内のコットンクラブでバースデーライブを行った。3歳で児童劇団に入り、5歳でラジオドラマ「フクちゃん」でデビュー、声優としての活動の他に俳優、演出家、歌手、ナレーターと実は多彩な芸能活動をしており“レジェンド”な経歴だ。

客席から登場し、ファンを大いに沸かせる。コットンクラブは補助席が出る程の満席、タキシード姿がダンディそのもの、まずは1曲、「New York State Of Mind」を歌う。幅広い音域と情感のこもった表現力、次々と名曲や自身にゆかりのある楽曲を歌い、合間に軽妙なトークをはさみ、客席からも時折笑いが起こる。前述のような名曲から、自分自身にゆかりのある楽曲まで幅広いジャンルを歌い上げる。ライブタイトルにある「オレンジ色の夢」。これは中尾隆聖が出したシングルレコードと同名でA面にこの曲が収録されている。本人は「35年前にタイムスリップを」と笑いを誘ってからの歌唱、軽快なアップテンポな楽曲だ。それからもう1曲歌い、5曲目は【これは歌ってもらいたい】曲、そう「アンパンマンのマーチ」大人っぽいアレンジに変更されているので観客は当初わからなかったようだが「生きるために〜♪」のところで大半のファンが気付き、大歓声と拍手喝采で口笛も!ここで1部は最高潮に達した。ここでトーク、オーディションの時のエピソードを語ってもらった。「<ぽろり>(『にこにこぷん』)がなければ<ばいきんまん>もなかった」と語り、<ばいきんまん>のオーディションで最後まで残ったのが山寺宏一であることも明かし、続けて「今なら山寺さんでしょう」とコメント。それから思い出の曲を3曲歌い、一部は終了した。

 

休憩の後、2部。中尾隆聖は再び、歌いながら客席通路から登場した。歌は「Fly Me To The Moon」、客席の間を歌い歩き、ファンは大いに盛り上がる。歌い終わり、客席から福沢良一と内田直哉が小さなショートケーキを持って登場、これには客席も大いに笑った。かなり小さい!ろうそくは年齢にちなんだもので、6と7の2本。本人のところに持っていくまで1本のろうそくの火が消え、さらに本人に吹き消すように促しておいて福沢良一が本人より先に吹き消すという“アドリブ”で観客席は大爆笑。3人のトーク、この3人合わせた年齢は200歳近く!であるが、友人関係は長く、共に青春時代を過ごした仲だそう。「Route 66」では、なんと3人でタップダンスに挑戦!華麗な足さばきを披露してくれた。続けて「スカボロ追分」、サイモン&ガーファンクルのヒット曲「スカボロフェア(Scarborough Fair)」と「りんご追分」のまさかの融合楽曲!ここで中尾隆聖は歌いながらギター、芸達者な一面を披露してくれた。その後数曲歌い、ラストは福沢良一と内田直哉が再び舞台に上がり、「I Believe In Music」を熱唱し、客席も手拍子、一緒になって歌い、最高潮に達した。そして一旦終了し、アンコールに答えて、中尾隆聖は再び舞台に上がり、「エピローグ・スポット」を歌って大盛況の中バースデーライブは終了した。

 

【公演概要】

 

日程:2018年2月5日

会場:COTTON CLUB (東京・丸の内)

出演:中尾隆聖 (vo)、

帆足彩 (vin)、進藤克己 (p)、細川圭一 (g)、大和田ハルヲ (b)、松本直樹 (ds)

 

公式サイト:http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/ryusei-nakao

©81produce

 

取材・文:Hiromi Koh

写真:金丸雅代