坂本昌行主演 ミュージカル『ブラック・ジャック』開幕

連載開始から50年以上の時を経て、なおも医療漫画の金字塔として君臨する、手塚治虫作品の名作「ブラック・ジャック」をミュージカル化!
現代社会に向け、「命の価値」、「再生」をテーマに、生演奏の音楽と俳優たちの歌・演技で紡ぐ。
1973年「週刊少年チャンピオン」での連載開始から50年以上を経ても、手塚治虫作品の中でも根強い人気を誇る「ブラック・ジャック」。


今いちど手塚作品を掘り下げ、「命の価値」、「再生」をテーマに、生演奏でのミュージカル作品として、栗山民也演出で。
出演は、数々のミュージカル作品で主演を演じ常に高い評価を得る坂本昌行が、ブラック・ジャック(間黒男/以降、B・J)を演じ、そして、双子の姉の腹の中で18年間生き続けていた畸形嚢腫でB・Jに摘出され人工の身体を得た女の子、ピノコ役をミュージカル初挑戦となる矢吹奈子。安楽死の必要性と正しさを信念とする医師ドクター・キリコ役を2年ぶりの舞台出演となる味方良介。さらに、今井清隆、大空ゆうひといった実力派俳優も出演。
演出は紀伊國屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞最優秀演出家賞、芸術選奨文部科学大臣賞など多数の受賞歴を有する日本を代表する舞台演出家の栗山民也。脚本は、劇団「ラッパ屋」主宰で、“大人のエンターティーメント”を志す作風で人気の鈴木聡。音楽は、演劇やオペラなど数々の舞台作品で日本にとどまらず海外でも活躍する笠松泰洋が務める。

取材会が行われた。まずは、フォトコール。

最初に披露されたシーンは真理子(大空ゆうひ)の診療を重ねた数日後、カルテを書き込むブラック・ジャック(坂本昌行)、医師・白川(今井清隆)が現れる。

彼と入れ替わり、ピノコ(矢吹奈子)が現れる、楽しいナンバー。ピノコが登場すると場面が明るくなる。それからブラック。ジャックと白川の歌、ここは聴かせどころ。

それから、今度は白河邸で真理子(大空ゆうひ)がベッドに横たわっているところから始まるシーン。そしてキリコ(味方良介)登場。ここのシーンはちょっと胸が痛くなる場面だが、ここで歌われる歌唱、胸熱。

フォトコールが終了し、フォトセッションの後、取材会。
登壇者は坂本昌行、矢吹奈子、味方良介、大空ゆうひ、今井清隆。

初日を控えての気持ちなど。

坂本昌行「『ブラック・ジャック』がミュージカルになる、正直、あの『ブラック・ジャック』がどう見えるか、どう変わるのか、稽古前は想像もつかなかったのですが、演出の栗山さんの頭の中では完璧に出来上がってまして…そこに我々がついていく、かなりの脳みそと…汗かいて出来上がっていく時間が楽しくもあり、勉強する時間でもありました。今回は『命』というテーマを掲げて我々も非常に考えさせられる時間もありました。これをどのように皆さんが受け止めてくださってどのように楽しんでいただけるのか、我々も非常に楽しみです」

矢吹奈子「私自身、ミュージカルは初めてなので、稽古に入る前からすごく緊張していましたが、先輩方がわからない部分を教えてくださって毎回、安心して稽古に臨めました。本番前日になってまだ若干緊張もあるんですけど、本番にピノコとしてただ生きるだけだなと…楽しんでできたらいいなと思います。あと、私、稽古期間中に誕生日を迎えたんですけど、そのときにバンドの生演奏でお祝いしてくださって!皆さんも素晴らしい歌声でハッピーバースデーの歌を歌ってくださって…幸せな誕生日を迎えることができました、ありがとうございました」

味方良介「僕自身は2年ぶりの舞台になりますが、やっぱり稽古って楽しいなっていうことと同時に、稽古の難しさ、俳優という仕事の難しさにすぐに改めて気付かされてました。1ヶ月弱の稽古で、たくさんのことを考えました。生きること、死んでいること、様々なことを考えさせられる時間で、僕にとってすごく貴重な時間でした。これから本番が始まりますが、自分の心境の変化とか考え方、いろんなことがどう変わっていくのかが楽しみです。それを見てくださる皆さんにどう受け取ってもらえるのかを今から楽しみにしています」

大空ゆうひ「ミュージカル、久しぶりで…シンプルなセットの中で、稽古場でも本当に何もない中で、自分たちでこのドラマを立ち上げることを一生懸命稽古してまいりました。本当に緊張感があふれる稽古場だったんですけれども、助けられたり、すごく和やかになったり…バランスのいい稽古場だったのであとはお客様が入る、その空気、そこに向かってもう一歩行けたらいいなと思ってます」

今井清隆「ダメ出しが多くって(笑)、焦って焦って…今日も焦ってますけど、多分明日もそういった感じ…頑張ります。楽しんで頑張ります。皆様にこの作品をお見せするのは非常に楽しみです」

ここはすごい、観てほしいところ。

坂本昌行「その場面、場面でメッセージがすごくあるので、ここっていうのはなかなか難しいんですけど…緊張感の中で(ストーリーが)進んでいきますが、唯一、ピノコが非常に明るい空気を醸し出して、一瞬の温かさ、明るさ、味わいが随所にあります。稽古でもみんなが緊張している中、ピノコが出てくると年配のスタッフの方々が、いい顔を(笑)、ニコニコして。そのニコニコした顔を見て僕は安心する…ピノコは裏の主役です(笑)」

矢吹奈子「医療シーンの手さばき、遠くからだと見えづらいかもしれないんですけどその手さばきにもぜひ注目していただきたいです」

味方良介「ここ(取材会)にいない、4人のアンサンブルの皆さん、4人しかいない…少ない人数で何もない空間を埋めるっていうのはすごいエネルギー、そのパワーに僕は毎回圧倒されています。その彼らの曲、明るい前向きな夢に向かう”夢というのは生きること”、それは何だろうと考えさせられるようなナンバーがすごいです」

大空ゆうひ「『ブラック・ジャック』漫画原作でミュージカル、すごく楽しいものを想像していらっしゃるお客様も多いんじゃないかなと思います。ミュージカルの楽しさの中に人間愛や命を重く扱っていて、そしてピノコちゃんのちょっと微笑ましい心温まるシーンなんかもあったりして、いろんな角度から楽しめる作品になっています」

今井清隆「『命』っていう歌、ブラックジャックが歌う命と私が歌う歌、あと、姪っ子の真理子、最終的にはブラック・ジャックが歌うのですが、あの場面によって本当に違った形で…人の命を救うための命、姪っ子の命を助けて欲しいという祈りの歌…最終的には人生って本当に素晴らしいっていう、その違いを、そこを聞いてもらいたいです」

最後に公演PR。

坂本昌行「手塚治虫先生の『ブラック・ジャック』がミュージカルになり、新たな作品として皆さんにお届けしていきたいと思います。ぜひ会場の方にいらして、この命を、今一度考えていただけたらと思います。お待ちしてます」

[あらすじ]
天才外科医で、世界中で死の危機にさらされた重症の患者をいつも奇跡的に助けるが、法外な治療費で、闇医者、守銭奴、と悪い評判もある黒男=ブラック・ジャック。
今まさに新進気鋭のスターとなろうとしている真理子という女優が、初主演映画の撮影中に倒れる。彼女は食べ物をいっさい受け付けない奇病に冒され、やせ細り、命までも風前の灯火。そんな彼女のために、叔父で医師でも
ある白川がブラック・ジャックに依頼をする。しかし、彼でも原因がわからないと知り絶望した彼女は、安楽死も医療のひとつのあり方だと主張するドクター・キリコに出会う。一方、真理子をなんとか直そうと没頭しているブラック・ジャックに助手のピノコはやきもちを焼きながらも優しく寄り添う。そんなある日、ブラック・ジャックは真理子の昔の話を聞き――

概要
ミュージカル『ブラック・ジャック』
日程・会場:
東京
2025年6月28日(土)~7月13日(日) IMM THEATER(東京)
原作:手塚治虫
演出:栗山民也
脚本:鈴木聡
音楽:笠松泰洋
主演:坂本昌行
出演:矢吹奈子 味方良介/福本伸一 家塚敦子 岡崎大樹 村田実紗/大空ゆうひ/今井清隆

全国公演
[新潟公演]
日程:2025年7月18日(金)
会場:新潟テルサ 大ホール (新潟県新潟市中央区鐘木185-18)
[名古屋公演]
日程:2025年7月21日(月・祝)
会場:COMTEC PORTBASE (愛知県名古屋市港区金川町3-5)
[浜松公演]
日程:2025年7月23日(水)
会場:アクトシティ浜松 大ホール (静岡県浜松市中央区板屋町111-1)
[札幌公演]
日程:2025年7月26日(土)
会場:カナモトホール[札幌市民ホール] 大ホール (北海道札幌市中央区北1条西1丁目)
[兵庫公演]
日程:2025年7月31日(木)~8月2日(土)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール (兵庫県西宮市高松町2-22)

公式サイト:https://musical-bj.com

©Tezuka Productions
手塚治虫の「塚」は旧字体。