東京ドームシティ シアターGロッソにて、公式スピンオフ作品・舞台『ブルーロック -EPISODE 凪-』開幕。
この舞台の原作、「別冊少年マガジン」(講談社)にて連載されていた『ブルーロック -EPISODE 凪-』は、累計発行部数5,000万部を突破したエゴイストFW育成サッカー漫画『ブルーロック』の公式スピンオフ作品。天才・凪 誠士郎を主役としたもう一つの“青い監獄”の物語を描いている。24年春には、シリーズ初の映画化となる『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』が公開され、累計動員数130万人を突破する大ヒット。舞台版は、23年5月に初の公演が上演され、その好評を受け、第2弾、第3弾、第4弾とシリーズを重ねている。
劇場に⼊ってまず驚くのは、そのセット組みだ。シアターGロッソの⾼低差と空間を存分に⽣かした2段と頭上の通路、合わせて3段組になっている。
時間軸的に4th STAGEの芝のピッチから”⻘い監獄”(ブルーロック)内に戻ったことが分かるように、緑の⾯は無く、無機質な空間に。また、⼤きな特徴として⼋百屋(傾斜のある舞台床)をはるかに通り越した滑り台にも近いスロープが設置され、2段⽬にはパルクールのようなセットも⾒える。
これまでのシリーズでも⼋百屋舞台を⽣かして臨場感と迫⼒のある試合シーンが描かれていたが、これをどう使うのだろうとワクワクした気持ちになること間違いなしだ。


物語は、凪と玲王の出会いから丁寧に描かれる。これまで、めんどくさいと何事にも熱くなることなく⽣きてきた凪が、玲王に⾒つけられてサッカーを始めてどうやって急成⻑を遂げていくか。本編『ブルーロック』と舞台版のシーンやセリフを思い起こさせる展開と、ここは外してほしくないという⼤事なシーンはきっちりと丁寧に押さえつつもテンポよく話は進んでいく。



原作8巻ものボリュームをぎゅっと詰めながらも、ダイジェスト感の無い丁寧なストーリー展開を作り上げている脚本と演出は、舞台『ブルーロック』シリーズでも脚本と演出を担当している伊勢直弘。凪と玲王、2⼈の関係性の構築とすれ違い、変化、それぞれの成⻑などが伝わってくる。
「関係性」で特に注⽬してほしいのは、凪と玲王のコンビに対して存在し、⽐較される潔 世⼀・蜂楽 廻、烏 旅⼈・⼄夜影汰の2コンビ。この2組のコンビと出会った凪が、⾃分と玲王の関係性とあり⽅を振り返っていく様をぜひ⾒てほしい。

試合シーンでは、前述のスロープと、鉄棒などを使ったパルクールのセットが⼤活躍する。これらを使い、⼈間が⾃分の⼒だけで⾛る、⾶ぶだけでは通常できない動きとスピード感の表現が可能になっている。シリーズを通して進化してきた映像、特殊効果、⾳響の効果もかけ合わさって⽣まれる2次元的な表現に、漫画やアニメの世界が⽬の前に現れた気持ちになる。
席も段差の⼤きいシアターGロッソらしく、床⾯やスロープ、3段⽬などに投影された点差やモノローグなどが⾒えやすい作りになっている。

丁寧な脚本で描かれる凪と玲王を演じるのは、舞台『ブルーロック』シリーズから同役を続投する佐藤たかみちと菊池修司。
佐藤は、めんどくさいが服を着て歩いているような凪の成⻑する様を⾒事に演じ切っている。序盤では表情から始まり全てのオーラが「めんどくさい」⾊をしていた凪が、さまざまな⼈や出来事と出会い、急激に変わっていく様に息をのむ。佐藤がもともと持つ”2次元”⾊に、それを⾝体的に体現するアクションが合わさり、天才・凪誠⼠郎が実際にいたらこういう動きをするのだろう、と感じさせてくれる。



菊池は、凪を⾒つけた時のキラキラ感、⾃信、希望といった全てが順調に⾏っていた時からガラリと変わる玲王の内⾯を、⾒ている側が苦しくなるほどに切々と、そして熱く演じている。この苦しみを踏み締め乗り越えさまざまなことを経験してこその玲王なのだが、つい⼿を差し伸べてしまいたくなる。
シリーズから続投するキャラクターたちに加え、新キャラクターたちも登場。
彼らが凪と玲王にどう影響を与え、そして物語にどう関わっていくのか、ぜひ楽しみにしてもらいたい。

スピンオフ作品であることから、本編を別視点で描く本作。舞台『ブルーロック』シリーズでは描かれなかったシーンと描かれているシーンが合わさり、観劇後は、原作のすべてや舞台の映像をあらためて⾒返したくなる。そして凪と玲王をもっと⼤好きになること間違いなしだ。
ゲネプロ前には囲み取材がおこなわれ、凪 誠⼠郎役の佐藤たかみちと御影玲王役の菊池修司が出席した。

ーーいよいよ初⽇を迎えます。今のお気持ちをお聞かせください
佐藤たかみち(凪 誠⼠郎役)︓原作の『ブルーロック』そして『EPISODE 凪』に出会った時、その熱さに⿃肌が⽴ちました。そして、僕は⽬⽴ちたがり屋なので「この作品の中に⼊って、話の中⼼になりたい︕」とも思ってしまって(笑)。そんな⾵に思っていたこの作品が舞台化されて、ついに開幕します。凪がたくさんのエゴイストたちと出会って変わっていくのを、稽古期間で感じてきました。これから初⽇を迎えて、さらに新しい景⾊が待っていると思うんです。修司くんをはじめとしたカンパニーのみんなと⼀緒にこの『EPISODE 凪』の世界に⾶び込んで、凪と同じく、たくさんのエゴイストやさまざまなものに出会って、僕⾃⾝もいろいろな気持ちになっていくのが楽しみです。
菊池修司(御影玲王役)︓濃い稽古期間でした。舞台袖に⾏くタイミングも無いほどに出番が多いんです(笑)。濃密な稽古を重ねてきたからこそ「やっとこの作品を届けられる」とワクワクした気持ちでいます。応援してくださっている皆さまがご覧になりたいであろうものが詰まっている作品になっていると思っています。早く皆さんにお⾒せしたいですし、感想を知りたい︕と少年のような気持ちでいます。とても思い⼊れの強い作品なので、カンパニー⼀同で頑張ってお届けしていきたいです。
ーー本作は『ブルーロック』の登場キャラクター凪と玲王を主⼈公としたスピンオフの舞台化作品です。改めて凪と玲王を演じて、新しく発⾒したことなどはありますか︖
菊池︓これほどまでに強いつながりを持つ2⼈だったんだ…と改めて感じました。玲王と凪がお互いを思っている、それを演じられる楽しさを噛み締めながらやらせていただきました。これまでの舞台『ブルーロック』のシリーズでは⾃分なりに解釈して玲王を演じさせていただいていましたが、まだまだ深いものがあったのだとこの『EPISODE 凪』で発⾒しました。それをより表現できていたらと思っています。
佐藤︓凪と玲王、2⼈の想いについてや、凪の新しい⼀⾯にたくさん気付きました。ここでこんなことを思っていたんだとか、こんな表情をしていたんだとか。今まで演じてきて思い付かなかった表情や気持ちになったりするんだな…と。
凪は第⼀印象よりも感情や表情が豊かな⼈なんだと思いました。とても⼈間味があるんです。玲王に話しかける時は特にそうですね。

ーー凪は天才と⾔われていますが、稽古中などにご⾃分やお相⼿が天才だと思ったエピソードはありますか︖
菊池︓エゴイストらしく、安全策を取って相⼿のエピソードではなく⾃分の天才エピソードを話していきましょう(笑)︕僕は、カンパニーに愛される天才です。みんな僕が⼤好きなんだなって。シリーズものということもありますが、とても仲の良いカンパニーで。その中において中⼼の⼀番星でいられる僕は、愛される天才だと思い
ました︕(笑)。
佐藤︓僕も同じようなことになっちゃうなあ(笑)。さっきそこで着替えている時に、千切豹⾺役の佐伯 亮くんが「たかみちがいるから、みんな頑張れるんだよ」って⾔ってくれたんです。それを聞いて、天才って、そう⾔われる⼈間だと思うので⾃分もそこに近づけたのかなぁ…と。恥ずかしい︕(笑)
ーーお互いをどんな役者だととらえていますか︖
佐藤︓熱い男ですね。⾃分の出番ではない時でも他の⼈のことをちゃんと⾒てくれている。「稽古している時に気づいたことがあって」と夜に電話をかけてきてくれて、たくさん話したこともありました。特にその時のことは僕にとって⼤事なことで、修司くんからそれを聞いて、次の⽇から何かがまた⼀段階上がったような気がします。
稽古っていろんな宝物が落ちていて、それを⾒つける作業なんじゃないかと思うんです。修司くんは、それを⾒つけられる⼈なんだな、って。トレジャーハンターみたいな⼈です。
菊池︓名⾔だね︕ たかみちは、この作品にかける想いが⼈⼀倍強い⼈です。稽古場に1番に来て、1番遅く帰る。誰よりも努⼒をしていて、⼀段ずつ階段をひたむきに上がっているたかみち…そういう姿を⼀番近くで⾒てきたので、本作は素敵な作品になると思いました。

ーー本作の⾒どころを教えてください。
菊池︓凪と玲王の熱いつながりや線ですね。演じていて、それを強く感じました。本編の『ブルーロック』とは違う視点で描かれますが、それとはまた違う視点でも⾒たくなるような要素が散りばめられています。凪と玲王の関係性を⼤事に作ってきたので、そこを⾒ていただけたら。
それから、凪の成⻑。冒頭から最後までの成⻑の振り幅がすごいです。玲王としては、ちょっと寂しくて悲しいことが多いですが、凪の成⻑の素敵さを1⼈でも多くの⽅に楽しんでもらえたらと思っています。
佐藤︓ご覧いただいているように、今回はセットが⼤きく変わっています。このフィールドを、必死にもがいて汗⽔垂らして存分に駆け回って戦ってパフォーマンスしているので、その熱を感じ取っていただきたいです。『EPISODE 凪』なので凪と玲王の視点が多いのですが、他のキャラクターたちの過去も垣間⾒えるシーンもあります。それぞれに過去のストーリーとエピソードがあるので、そこにも注⽬していただけたらと思っています。今回、船⽊政秀さんが本当にかっこいいステージングをつけてくださったんです。舞台『ブルーロック』4th STAGE が終わってすぐ船⽊さんに連絡をして「アクションのクオリティを上げられるように体改造をしたい」とお願いしました。天才である凪の⾝体能⼒を表現するのには、根本から体を変えないとと思って弟⼦⼊りしたんです。そうやって作ってきた体でのアクションにもぜひ注⽬してください。

ーー最後に、本作への意気込みをお願いします。

菊池︓『ブルーロック』が舞台化された⽇から、この⼤好きな『EPISODE 凪』が舞台化するのを夢⾒て紡いできました。やっと開幕します。ファンの皆さんや、スタッフさん、たくさんの⽅々に⽀えられて出来上がったことをうれしく思っています。僕が今まで演じてきた御影玲王、相棒の凪 誠⼠郎を、魂を込めてを込めて演じさせていただきます。僕たち2⼈の唯⼀無⼆の関係を皆さんの⼼に残せるように、千秋楽まで丁寧に楽しみながら演劇をお届けしたいと思っています。楽しい気持ち、ワクワクした気持ちを胸に、劇場にお越しください。相棒の凪のかっこいい背中を⾒にきてもらえたらと思っています。幸せな最⾼の舞台をお⾒せします︕
佐藤︓ついに『EPISODE 凪』という凪の物語を舞台でみんなで⼀緒に始められます。たくさんの⽅のお⼒や応援がなかったら、ここまで来られなかったと思っています。しっかりと、思いを強みにして、⽇々エゴイスト達と戦って、玲のパートナーとして玲王と⼀緒に成⻑して、素敵な作品になるようにがんばっていきたいです。ぜひとも最後まであたたかく熱のこもった、エゴい声援をよろしくお願いいたします︕

概要
タイトル: 舞台『ブルーロック -EPISODE 凪-』(読み ブタイ『ブルーロック』エピソードナギ)
会期会場:2025年11月20日(木)~30日(日) 東京ドームシティ シアターGロッソ
原作:金城宗幸 漫画:三宮宏太 キャラクターデザイン:ノ村優介 『ブルーロック -EPISODE 凪-』(講談社「別冊少年マガジン」連載)
脚本・演出:伊勢直弘
出演:
凪 誠士郎:佐藤たかみち 御影玲王:菊池修司
剣城斬鉄:松井健太 蜂楽 廻:佐藤信長
千切豹馬:佐伯 亮 馬狼照英:伊万里 有
烏 旅人:宇野結也 乙夜影汰:健人
二子一揮:前嶋 曜 清羅 刃:中西智也
日不見愛基:関 隼汰 柊 零次:坂田大夢
潔 世一:竹中凌平 糸師 凛:草地稜之
絵心甚八:横井翔二郎
アンサンブル:荒牧大矢、窪寺 直、土居健蔵、古田 蓮
チケット販売: 全公演sold out
チケット料金: 12,000円(税込)※特典付き
制作:Office ENDLESS
主催:舞台『ブルーロック -EPISODE 凪-』製作委員会
問合:info@officeendless.com
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公式 HP: https://officeendless.com/sp/bluelock_stage/epi-nagi/
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©金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/舞台『ブルーロック -EPISODE 凪-』製作委員会


