児玉明子×良知真次のタッグが送るミュージカル「Neo Doll」再び!開幕 歌の力で!音楽のパワーで!

演出の児玉明子と総合演出・振付の良知真次のタッグが送る、美しいDollたちが歌い踊るガールズミュージカルシリーズNeo Doll」が開幕。
設定はほんの少し先の時代、ニュースで昨今見聞きするAI、ちなみにこの公演のゲネプロが行われた11月28日のAIに関するニュース、医療機器メーカーのオムロンヘルスケアは人工知能(AI)技術を活用し、血圧を測定する際に心房細動の可能性を検出する技術を開発したと発表した。現実でもAIはもう身近な21世紀なのである。
物語の出だしは無機質な音、二人の博士が登場、千石博士(飛龍つかさ)と桜葉博士(彩輝なお)、「ついにたどり着いた、神の領域、人工知能」と歌う。そしてDollたちが登場、歌う、踊る、舞台が華やぐ、まさに「Neo Doll」の世界。この物語のキーになるDoll、ツバキ(星名美怜)とルビー(桜井えま・藍染カレン(W キャスト))、「ねえ、ツバキ、目を覚まして」の声が響く。


Neo Dollたちが歌で競う大会、トーナメント戦の結果、“Bouquet”と“Jewel”の 2 チームが決勝戦で対決することに。「私たちにかなうDOLLなんていないわ」と自信たっぷりな“Bouquet”チーム、だが、ツバキだけは違った「本当にそう思うの?」彼女は不安だった、負ければ廃棄処分。”負けるはずがない”ということに疑問を抱き、廃棄処分されることを「殺される」と言うツバキに対して他のDollたちは「殺されるものは命あるものだけ」と言う。そのツバキの不安を桜葉博士(彩輝なお)は見逃さなかった。

Dollは本来、不安などの感情は持たない、だが、ツバキは違った。「特別」と桜葉博士。だが、他のDollたちにも異変が。リンドウ(仲万美・輝生かなで(W キャスト))は「ツバキがいないとここが冷たい」と心臓のあたりを。

だが、ツバキがいれば「あたたかい」と言う。内側から変わっていくDollたち、その過程は愛おしい。一方の千石博士(飛龍つかさ)、「世界を焼きつくしてやる」と歌う、桜葉博士とは真逆。

そしてもう一つのチーム、“Jewel”。ガーネット(明音亜弥)は声の調子が良くない。「治ってない」というが治らなかったら…廃棄処分にされる、落ち込むガーネット。ルビー(桜井えま・藍染カレン(W キャスト))は疑問を持つ、自分たちは果たして完璧なのだろうかと。そして「人間は不完全…人間には愛があるんだって」とルビー。サファイア(小山璃奈)はルビーがいることによって安心感を感じる、“Jewel”のDollたちも何かが変わっていく。そしていよいよ決戦、客席からキャストが登場。ルビーとツバキは互いに何かを感じるが、それがまだ、何なのか、理解できていなかった。

そこへ桜葉博士が、ルビーを見てびっくり(なぜ驚いたのか?は劇場で)!!物語が進行するに従って様々な隠されていた真実が明るみに、恐怖体験が蘇るツバキ。そして全てのメンバーに異変が、リンドウ(仲万美・輝生かなで(W キャスト))は「僕の夢」「ツバキのためならなんでもできる」他のDollたちも「別れるのは嫌!」と言う。桜葉博士は「みんなDollを超え始めている」と呟く。だが、千石博士は…。そんな彼女たち、刻一刻と決戦の日は近づいていく。Dollたちは、博士たちの思惑は、ツバキとルビーの過去は?というのがおおよその流れ。


美しく華やかな人型AI「Doll」、見どころはやはり歌、ダンス、音楽が歌が途切れない印象、物語の根幹、それは歌、音楽。歌があるから力がみなぎる、心がつながる、気持ちが通うじあう。そんなDollたちの心の成長は愛おしく、また、観客の心にも何を灯す。

休憩を挟んで2幕は、その”決戦”。客席と物語が融合、応援グッズ使用OK、Dollたちを全力で応援可能。その勝敗の行方はさておき、キャストの全力のパフォーマンスは素直に元気をもらえる、これぞ音楽の、歌のパワー。若いキャスト、そして博士を演じるベテラン、二人とも宝塚歌劇団出身、さすがの歌唱、ちょっとした仕草もかっこいい。

そしてDollたちを演じるキャスト、笑顔で歌い踊る姿は見ていて気持ち良い。戦争の愚かさ、歌、音楽が生み出す絆、普遍的なテーマを華やかな舞台に乗せて、客席に届ける。

初日公演が、RakutenTVにて前半無料配信、18歳以下は入場料無料で観劇できる。公演は12月8日まで。

<2023年公演レポ記事>

児玉明子×良知真次で挑むガールズミュージカル「Neo Doll」上演中 Dollの心、愛、絆。

ストーリー
今より少しだけ未来。
労働力として生み出された人工知能 AI の開発が進み、彼らは「Doll」と呼ばれていた。
彼らの声は人々の心を癒し、平和的解決を人間にもたらす機能を持つ。
戦争のない平和を維持するため、人の心を最も癒す周波数を開発し、それを駆使できる Doll を生み出すこと
が国家の最重要課題となった。
周波数を発する手段とはすなわち音楽。歌である。
歌って踊る彼女たちは「Neo Doll」と呼ばれ、世界中の人間の心をとらえ、精神を一つにまとめてきた。やが
てその容姿の開発も加速度を増し、美しい Neo Doll たちが世界中に生み出される。
そして各国の力を結集し、世界意識に影響を与えるほどの特別な歌が開発された。
その歌を手にするため、国内では選りすぐりの Neo Doll たちが歌で競う大会が開かれることになり、トーナ
メント戦の結果、“Bouquet”と“Jewel”の 2 チームが決勝戦で対決することになった。
「勝ったチームは国家代表に、負けたチームは廃棄処分」
未来を賭けて戦う両チーム。勝って生き残るのはどちらか。
人ではない Doll たちの心の成長が、特別な歌の力へと繋がっていく。

概要
日程・会場:2024年11月29日(金)~12月8日(日)シアターH
演出:児玉明子
脚本:中井由梨子
作曲:鎌田雅人
総合演出・振付:良知真次
出演
ツバキ:星名美怜
ルビー:桜井えま・藍染カレン(W キャスト)
リンドウ:仲万美・輝生かなで(W キャスト)
スズラン:北野瑠華・矢島美音(W キャスト)
ユリ:岩佐美咲・宮﨑想乃(W キャスト)
アザミ:真洋・草場愛(W キャスト)
サファイア:小山璃奈
ガーネット:明音亜弥
エメラルド:西葉瑞希
クリスタル:愛蘭みこ
千石博士:飛龍つかさ
桜葉博士:彩輝なお(特別出演)
一ノ瀬莉里歌、鈴木優愛、鈴木南那佳、鈴木美那実
声の出演:斎賀みつき
企画・製作:World Code

公式 HP:https://worldcode.co.jp/neodoll2024/

©ミュージカル「Neo Doll」プロジェクト