今夏ロードショー映画『マンガ家、堀マモル』 が、「Lemino」にて配信中。配信を記念してプロデューサーの伊藤主税、本作の監督である榊原有佑監督、そしてテレビドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」を手掛けたYuki Saito監督によるトークイベントが実施。レポートが届いた。
映画『マンガ家、堀マモル』 予告編
トークイベントの前に、『マンガ家、堀マモル』制作ドキュメンタリー」が上映。本作のプロデューサーの伊藤主税とは20年の付き合いというYuki Saito監督が、本作の榊原有佑監督は実は元教え子だと明かし、以前より3人でよく集まっていたという話からスタート。
新しい作品を生み出すコツを聞かれて伊藤プロデューサーは「ネット社会になって、映像とかコンテンツを見るツールみたいなものも増え続けて、昔新鮮だったものがもう今では当たり前になってきていると思うようになり、1番純粋だった時は小学校の時だなと思って」と『マンガ家、堀マモル』にも繋がるエピソードを語り、『アンメット ある脳外科医の日記』などを手掛けるYuki Saito監督は「18から25までアメリカで暮らした体験が自分の糧となり作るものに反映できていたんですけど、同じぐらいの時間が経過してくるともう過去の思い出でしかなくて、今は一人旅や山登りなどで無心になった時に、次の先のことも考え始めた」と明かした。
榊原監督は「ポン・ジュノ監督が『パラサイト』の受賞スピーチで“最も個人的なことがクリエティブだ”ということを話していて、自分も物を作るとか、新しいものを見つめる時は、自分の中から掘り出すっていうことを考えた」と自身の理学療法士としての経験を基に監督・脚本、・編集を務めた映画『栞』についても語った。
お互いのクリエティブについての思いについて熱い話が続き、あっという間に最後の質問に。
本イベントのテーマ映画『マンガ家、堀マモル』でも描かれた“スランプとの向き合い方”について聞かれると、まず伊藤プロデューサーは「とにかくエネルギーを生み続けること。例えば人と会ったりとか、飲み会に行ったりとか、パーティーに行ったりとか、とにかく人と会い続けて、人と会話をし続けて、とにかくもう50個でも100個でも多くのエネルギーみたいなものを自分で燃やして、次に繋がることを増やすっていうことをしてます」と話し、続いてSaito監督からも「すごくいいものができた時は、人と人の掛け算が上手くいった時に自分でも想像できないものが撮れる瞬間があって、その感動たるやすごい。そういう瞬間のためにやってる、それが人に届いた時のためにやってるっていうのがある」と良い時の経験をふまえ、スランプになった時について「でも、どうしたこのへっぽこ監督…ってなる時もあるんですよ。そういう時はがっつり相手や自分と向き合うことが必要だなと」乗り越えるコツを明かした。外からの活力からスランプを乗り越えるという先輩2人の言葉とは逆に、榊原監督は「何かを考える時って、どうしても集中できてないとかやり直しになってしまうんですね。だから、ほんとにずっと水深500mぐらいまで潜る気持ちで、思考し続ける。それをずっとやっていると次に行けるって。」と自身のスランプから抜けるコツを話し、イベントに幕を下ろした。
イベント概要
日時:2024年12月10日(水)
イベントタイトル:『マンガ家、堀マモル』Lemino配信開始記念|制作ドキュメンタリー上映&クリエイタートークイベント“スランプの向き合い方”
登壇者:伊藤主税、榊原有佑、Yuki Saito
会場:404 NOT FOUND(渋谷サクラステージ)
作品概要
映画タイトル:『マンガ家、堀マモル』
監督:榊原 有佑
主演:山下幸輝
原作・主題歌:seta「さよなら僕ら」
エンディングテーマ:槇原敬之「うるさくて愛おしい世界に」
脚本:林青維
あらすじ
新人賞を獲って以来、スランプに陥った漫画家・堀マモル。 苦悩するマモルの部屋に突如、幽霊の海・樹・愛が現れ、 「漫画を描かせてあげる」と言う。 小学生の海は、自分のために忙しく働く母に「寂しい」と伝えられなかったことを、 中学生の樹は、周りにうまくなじめず孤独を感じていた自分を思ってくれた教師へ素直になれなかったことを語り、 マンガの中で想いを果たした二人は成仏する。 残る高校生の愛は、一緒に夢をかなえようと誓った友へ伝えられなかったことを語るが、 その話はマモルの、心の奥底にしまっていた扉を開けるものだった。 マンガを描きながらマモルは、大切なひと・春との別れや果たせなかった約束… マモルが忘れたふりをしていた過去と向き合い始めるー
作品WEB:https://mangaka-horimamoru.com/#
配信WEB:https://lemino.docomo.ne.jp/ft/0000060/
©︎2024「マンガ家、堀マモル」製作委員会