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田中涼星が俳優活動10周年を記念して、ひとり芝居「Be with you」に挑戦、13日、開幕した。
企画・プロデュースを手掛けるのは、2.5次元界のトップランナーとして活躍し、田中が所属するPastureの社長でもある荒牧慶彦。脚本は、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンや「ブルーピリオド」The Stageなど 大人気タイトルの舞台化で脚本と演出を担当し、独自の世界観でファンを魅了し続ける新進気鋭のクリエイター三浦 香。演出は、田中と同じくPastureに所属し、多数の人気作に出演する傍ら、舞台タメ劇などの演出を手がけている植田圭輔。そして新たに、俳優としてだけではなく“Bimi”としてアーティスト活動を行い、数多くの舞台の音楽を担当している廣野凌大が本作のテーマソングと挿入歌を手掛ける。田中のことを熟知している製作陣がタッグを組み、本作で田中は愛をテーマに一人三役を演じるという新たな境地に挑む。
舞台上には抽象的なセットのみ。まず登場したのは真面目を絵に描いたようなルックスの男、高校教師、ギターを持ってシャウトしたかと思えば、生徒とおぼしき相手に喋る、喋る。この場面の時代設定、公衆電話、スマホとかまだまだ無さそうな時代。真面目だから、受け入れられないこともある。「たかが教師だから」とやや自虐的。
次はミュージシャン、舞台上で早変わり、この革ジャン、いかにも、なデザイン。言葉遣いも先ほどの真面目教師とはうって変わって!その落差が激しいが、そこの切り替えが鮮やか。ラジオ番組も持っている様子で、タバコを吸いながら(多分、現代ならコンプライアンス的にOUT)。劇中ライブも。「最初から愛なんて歌うつもりもねえんだ!」と叫ぶ。
それから、またまた早替え、今度はソフトな印象の美容師、お客様相手に喋りながら髪をカットしたり、整えたり。「美容師は話術」と嘯く。その話術ゆえに”自分はモテる”と…そこへ…とある客がやってくる、その女性が……。
この3人、愛についてはどこか懐疑的な印象、自分の手中にあったはずの愛がなくなったり、愛にどこか臆病なのか、はたまた…そこは観客の想像、解釈、千差万別。3人登場したところで、再び、真面目な高校教師登場、その次は美容師、ロックミュージシャン、そして…後半は演じるキャラクターが矢継ぎ早に。最後の景色は希望と愛が見える。
上演時間は1時間ちょっとだが、とにかく濃密で、スピーディーな展開、たった一人、ビジュアル的に具体的なのは衣装のみ、あとはほぼマイム、誰かと喋るシーンも、もちろん1人(作品によっては人形が出てくるケースもあるが)、客席から時折笑いも。タイトルの「Be with you」直訳すると「あなたと共にある」「あなたの側にいる」、ほっこりするタイトル、次第にその意味も見えてくる。公演は16日まで、濃密なMixalive TOKYO 6F Theater Mixaにて。
田中涼星より
こうして無事に開幕できていることを嬉しく思います。
改めて日頃より応援してくださっている皆様、周りで支えてくださっているスタッフの皆様に感謝申し上げます。
ひとり芝居ではありますが、1人では作り上げられなかった舞台。僕の俳優活動10周年の想いをぶつけたいと思います。
稽古は1ヶ月以上していたのではないかというくらいの濃密さで、日々演出のうえちゃん(植田圭輔)やスタッフさんと作り上げることができました。
あとは純粋に楽しんでいただくのみです。是非楽しみ尽くしてください。
イントロダクション
とある男がいた。
一度きりの人生を誠実に、はみ出さないよう真面目に歩いてきた高校教師。
ただ教科書に載っていない「愛」については不勉強だった。
幸せを信じた男は目の前の「愛」を失い壊れてゆく。
とある男がいた。
自分の音を貫いて生きてきたのに世間の波に乗るしかなかったミュージシャン。
抗うことで自らの存在を示してきたが、皮肉なことに
男が作った想いのない「愛」の歌はヒットする。
とある男がいた。
誰からもモテ男と称され毎日が満たされている美容師。
無意識のうちに人に優劣をつけて生きて
知らないうちに「愛」は彼から遠のいていた。
「愛」に敗れた男
「愛」を信じない男
「愛」を捨ててしまった男
3人の男たちの数奇な運命が、偶然のような「愛」の物語を紡いでゆく。
―――― 俺たちにも少しくらいは
愛のカケラみたいなもんが残っているのかもしない。
概要
公演名:田中涼星 10th anniversary ひとり芝居「Be with you」
日程・会場:2025年2月13日(木)〜2月16日(日) Mixalive TOKYO 6F Theater Mixa
企画・プロデュース:荒牧慶彦
脚本:三浦 香
演出:植田圭輔
出演:田中涼星
公式サイト:https://s-size.co.jp/stage-info/stage/be-with-you/
公式X: @RT_Be_with_you (https://x.com/rt_be_with_you)
主催:「Be with you」製作委員会
©「Be with you」製作委員会