アニメーション映画史をポスターで知る展示会 約130点の資料展示で開催 国立映画アーカイブ

国立映画アーカイブでは、展覧会シリーズ「ポスターでみる映画史」を20年近く続けているが、その第5弾として、アニメーション映画史の初期作品から最新作までを、ポスターを中心とした約130点の資料展示で_。期間は7月27日まで。

映像文化の世界を席巻するアニメーションであるが、日本はその中でも最もクォリティの高い作品を創り出してきた。映画の誕生から130年の今年、初期作品から現代の新作まで幅広い年代や国のアニメーション映画の系譜を、国立映画アーカイブが所蔵する豊富なポスターコレクションなどの資料から網羅的にたどる。ハリウッドのカートゥーン映画、欧州各国の特徴ある名作、そして、日本のアニメーションの名作にも重点を置く、アニメーション映画の歴史を貴重なポスターなどを通して一望できる展示となっている。

構成
第1章 1900s-1910s アニメーション映画の始祖たち
J・ステュアート・ブラックトン、エミール・コール、ウィンザー・マッケイといった映画草創期に活躍したアニメーション作家たちとその作品を紹介。
第2章 1920s-1960s ハリウッド製カートゥーンの隆盛
「ミッキー・マウス」などのウォルト・ディズニー、「ベティ・ブープ」などで知られるフライシャー兄弟、「トムとジェリー」のウィリアム・ハンナとジョゼフ・バーベラなど、ハリウッドのカートゥーン作品のポスターなどを展示。日本公開時の声優陣が、当時の人気スターでキャスティングされているクレジットにも注目。
第3章 1930s-1980s ヨーロッパ、社会主義諸国のアート・アニメーション
美しさや質感と高い芸術性に彩られた、ヨーロッパ諸国やチェコなどの社会主義圏で盛んに製作された多様なアニメーションの系譜。
第4章 1930s-1970s 日本のアニメーション映画
世界でも有数の豊かな歴史を誇る日本のアニメーション映画について、様々な製作体制やスタイルのもと作り出された作品の数々を、テレビ界が大きな発展を遂げる1970年代までの構成。
第5章 1980s-2020s アニメは世界を制す
1980年代から現在に至るまでのアニメーション映画で構成。特に海外公開時のパスターが多く用意されている。

視覚面のみならず聴覚面からもアニメーション映画を追体験できる音楽展示も_

トークイベント
・ハリウッド・カートゥーンのなかのクラシック音楽
開催日:5月31日(土)講師:藤原征生(当館特定研究員)
・企画の見どころと展示品解説
開催日:6月28日(土)講師:岡田秀則(当館主任研究員)
・映画産業におけるアニメーションの歴史
開催:7月19日(土)講師:宮本裕子氏(立教大学現代心理学部准教授)
※共に 展示室ロビーにて実施

概要
ポスターでみる映画史 Part 5 アニメーション映画の世界
会期会場:2025年4月8日(火)~7月27日(日) 国立映画アーカイブ 展示室
主催:国立映画アーカイブ

情報WEBページ:https://www.nfaj.go.jp/exhibition/animatedfilms2025/