
映画「また逢いましょう」の東京初日の7月19日に新宿・ K‘s cinemaで舞台挨拶が開催。出演の⼤⻄礼芳、中島ひろ⼦、伊藤洋三郎, 神村美⽉, ⽥川恵美⼦そして、監督の⻄⽥宣善、脚本とアソシエイトプロデューサーの梶原阿貴が満席の劇場で登壇。

この映画は、介護施設を舞台に人間模様を通じて生と死の関係を深く、そして温かく描いた物語。原案は、京都でデイケア施設を運営する伊藤芳宏の著書「生の希望 死の輝き 人間の在り方をひも解く」(幻冬舎刊)。利用者のライフストーリーの聞き取りを治癒に活かす独自の取り組みで、その活動は、介護業界を越えた大きな反響を呼んでいる。
監督は、京都と東京を拠点に映画のプロデュースを続け、京都の嵐電沿線を舞台した映画『嵐電』(2019)で高い評価を受けた西田宣善による 初の劇場映画監督作品。脚本は、『夜明けまでバス停で』でキネマ旬報脚本賞などを受賞し、『「桐島です」』が上映中の梶原阿貴。
舞台挨拶 コメント
主演:⼤⻄礼芳
「(梶原)阿貴さんが脚本で役の職業をライターから漫画家に置き換えていただいたり、私が好きなこと、ピアノを弾いたり、歌を歌ったりを組み込んでいただき、驚かされました。」舞台挨拶の締めの言葉で緊張しつつも「こんなにぎやかな人たちと一緒に、人はいつか死ぬんだよということを確認できました。介護職の人にも見ていただきたい」と伝えた。
中島ひろ⼦
介護師その役作りについて「介護師の先生に付いて教えていただきました。そして、介護の仕事はまず、大変なお仕事だと感じました。利用者さんを通して、皆それぞれの生きざまでいいんだというメッセージがあって、自分の人生を生きようという力ももらえました。」
伊藤洋三郎
脚本の梶原さんのお父さんもモデルだと聞かれ、「(梶原)阿貴のお父さんを知っていて、仕事の電話を(梶原)阿貴さんからいただいた時、たまたま僕が背中を怪我をして痛い思いをしていたので『痛いのわかるわ』となり、彼女の父も怪我をしていたというので、一度だけ会ったことがある爆弾犯だった彼女の父をイメージして、、、」と役作りを何か苦労しながら語り、娘の大西さんが京都の大学に行っていたこともあり京都弁でも喋るので「大西さんに引っ張られて、こういう人のお父さんなんだなっていうイメージできました」と伝えた。
神村美⽉
映画初出演と聞かれ「とても、緊張しています」と冒頭の挨拶。中島ひろ子が演じる母親の娘役で「思春期の反抗期の女の子で」中島さんとは「常に明るくて、ほんとうのお母さんみたいな感じで、とても緊張していた私に優しく接していただけたので安心して演じられました。」
⽥川恵美⼦
車椅子での役について聞かれて、「監修の加納(友恵)さんが、車椅子での生活の方で、介助者の方と、ほんとうに人と人として繋がっている、介助をされる方も空気を吸うように介助をされていて」そこから、私の役ゆかりが持つ「ああ、怒りはそこだと、役に納得ができた」と、監修の加納につなげてくれた梶原に役作りができたと感謝の気持ちを伝えた。
梶原阿貴
脚本だけでなく、アソシエイションプロデューサーに担われた訳を聞かれて「西田さんがプロデューサーだけでなく監督もされたいというので、それはとても心配だと思い、現場を支えないととやらせていただきました。」原案から脚本にするにあたり「大西礼芳さんが最初から主演に決まっていたので、才能を活かせる脚本を書かなければいけないと、、後、35周年の映画「桜の園」の盟友の中島ひろ子さんを引き立てなければいけないと頑張りました」と当時共演した友情のトーク。

「還暦新人監督」とまず自己紹介。「17歳からの映画監督を志望でしたが、この歳にして監督できる機会を与えられたことが本当に嬉しく思います。梶原さんが書いたすごくいい脚本に上げてもらい、監督してもいいかな〜と」ユーモアを交えて_

舞台挨拶のMCをになった・映画パーソナリティの伊藤さとりは、「明るく人生を楽しむ大切さ、人との繋がりの面白さが詰まってます。」と伝えている。
物語
東京でアルバイトをしながら漫画を描いている夏川優希は、父・宏司が転落事故で入院した知らせを聞いて京都の実家に戻ってくる。ちょうど出版社に持ち込んでいた漫画の原稿も不採用となり、先が見えないまま京都で暮らすことに。父は退院後、介護施設「ハレルヤ」に通所を始め、優希も付き添いで行ってみると、そこは利用者と職員が和気あいあいと談笑しリハビリテーションに励む、居心地の良さそうな空間だった。明るいベテラン職員・向田洋子や、ケアマネジャー・野村隼人、利用者の人々と「ハレルヤ」で交流しながら、いつしか温和な笑顔で利用者や職員を見守る、武藤所長の考え方の深さに魅かれていくーー。

劇場情報
札幌:サツゲキ 2025年8月1日(金)〜7日(木)
東京: K‘s cinema 7月19日(土)〜 ※初日舞台挨拶
神奈川:横浜シネマリン 8月30日(土)〜 ※初日舞台挨拶
神奈川:あつぎのえいがかんkiki 9月5日(金)〜
栃木:宇都宮ヒカリ座 9月26日(金)〜
長野:長野千石劇場 7月19日(土)〜
愛知:ナゴヤキネマ・ノイ 8月23日(土)〜
京都:アップリンク京都 7月18日(金)〜 ※初日舞台挨拶
大阪:シネヌーヴォ 7月18日(金)〜 ※初日舞台挨拶
神戸:神戸映画資料館 7月25日(金)〜 ※初日舞台挨拶
山口:シネマポスト 8月16日(土)〜
大分:別府ブルーバード劇場 8月23日(土)〜
概要
出演
大西礼芳 中島ひろ子 カトウシンスケ
伊藤洋三郎/加茂美穂子 田川恵美子 神村美月 梅沢昌代
田中要次 田山涼成 筒井真理子
スタッフ
製作・監督:西田宣善
脚本・アソシエイトプロデューサー:梶原阿貴
原案:伊藤芳宏「生の希望 死の輝き 人間の在り方をひも解く」(幻冬舎刊)
音楽:鈴木治行
撮影監督:藍河兼一
美術:竹内公一、竹内悦子
録音:廣木邦人、荒木祥貴
編集:藤田和延
監督補:鈴木農史
製作:ジュリア、オムロ
配給:渋谷プロダクション
宣伝:MAP
2025年/カラー/91分
©︎Julia / Omuro