『三国志演義』に着想を得て新たに描かれるオリジナルストーリー、剣劇「三國志演技~曹魏」が上演。
2024年4月に梅津瑞樹と荒牧慶彦のW主演でお届けした【剣劇「三國志演技~孫呉」】から約1年半、再び三國志の世界を描く。
前作は“孫呉”の国を舞台にした物語でしたが、今回は“曹魏”の国を中心の物語。
本作の主演・魏の武将・曹操は、俳優・振付・アーティスト活動をはじめ、近年ではラジオパーソナリティや舞台の演出も手がけるなど様々なジャンルで表現の幅を広げ活動を展開している福澤 侑。また曹操の友人にして、因縁の相手となる袁紹を演じるのは荒牧慶彦。
俳優としてのキャリアはもちろんのこと、2.5次元協会理事という顔も持ち、俳優業のほか本作をはじめとするプロデューサー業をもこなす彼が主演の福澤を支える。数々の作品を共に描き出してきた福澤と荒牧が中心となりこの「曹魏」を舞台にした壮大で儚い物語を紡いでいく。

脚本・演出は、前作【剣劇「三國志演技~孫呉」】に引き続き、普遍性の高い物語と独特な舞台演出技法によって注目を集め、芸術的世界観で多くの観客を魅了する演劇界の新進気鋭のクリエイター・末原拓馬(おぼんろ)。
出演には福澤演じる曹操が率いる曹操軍には夏侯惇役には前作にも出演した廣野凌大をはじめ、荀彧役に田村 心、夏侯淵役に小坂涼太郎、郭嘉役に持田悠生、と福澤と交流も多い実力派若手俳優が集結。
荒牧演じる袁紹が率いる袁紹軍には顔良役に松島勇之介、文醜役に砂川脩弥、張郃役に益川和久というこちらも若手実力派俳優に加え、田豊役には唐橋充、物語の鍵を握る許攸役には廣野同様、前作にも出演した富田翔が出演。物語を揺るがす、関羽役を廣野・富田同様に前作にも出演した早乙女友貴が務め、暴君として名高い董卓役には東山義久が担う。さらに本編内には董卓を魅了する舞姫・「貂蝉」も登場、演じるキャストは初日開幕までシークレット。



最初に映像とナレーションで三國志の歴史的な解説が入る。そもそも三國志は中国の後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していたおよそ100年にわたる興亡の歴史。タイトルにもある『三国志演義』は明代にまとめられた歴史小説。今回の主人公は曹操、実質的な魏の創始者。そしてここでは袁紹との関係を中心に物語が進行していく。曹操と袁紹、親しい付き合い、ここは史実でも。仲の良い二人、袁紹は戦を好まない、できることなら、戦いたくない。曹操は聡明な人物、そんな彼に袁紹は惹かれていくが…。それぞれの家臣たちからは天下人になることを望まれていた。いっときは手を組むこともあったが、時は戦乱、状況はそれぞれの気持ちとは裏腹、怒涛の時代の荒波に飲み込まれてしまう、というのが大体の流れ。


原作の『三國志演技』をリスペクトしつつ、史実をベースにオリジナルな展開もあり、また、登場するキャラクターが皆、個性的で、ちょっと微笑ましいところも。見どころは殺陣、アクションはもちろんのこと、各キャラクターの心情や関係性も見逃せない。また、初参加の東山義久、豪快な董卓、残虐非道な人物で知られているが、ここでも悪な匂いが。そして東山はミュージカル俳優、もちろん、そこは発揮!なかなかなショーストッパーなシーンを!



歴史ものではあるが、彼らの人間模様、戦いに次ぐ戦い、思惑、駆け引き、『三國志』はゲーム、アニメ、漫画、そして京劇の演目では『三國志』を題材にしたものが多い。それだけメディアミックスされているということは、魅力的な作品であること。名だたる武将、名将が所狭しと舞台上で息づく。遥か昔の物語だが、現代に通じるところもあり、飽きさせない。




20分の休憩を挟んで第二部は特別御前試合、もうなんでもあり、ハリセンの練習もしたり(絵柄回替わりで“戦張扇”もらえる)。また、董卓vs曹操のダンスバトルも!なかなかレアなショータイム、ここは難しいことは考えないでシンプルに楽しもう。
公演は12月7日まで、なお、明治座恒例の限定グルメも。荒牧さんセレクトコロッケバーガーと福澤さんセレクトチーズバーガー、価格もリーズナブルなので!
フォトセッション・囲み取材会がゲネプロ前に行われた。登壇したのは福澤 侑、廣野凌大、田村 心、松島勇之介、砂川脩弥、早乙女友貴、東山義久 、荒牧慶彦。
まずは見どころなど。
福澤 侑「今回初めて参加さしていただきますが、見どころは本当に全キャスト…全てのキャストにフォーカスが当たっていて、どのシーン見ても飽きないなと思っております」
廣野凌大「しっかりと向き合ってまいりましたので、そんなことを感じさせないぐらいの熱量で演じさせていただこうと思います」
田村 心「2作目というのは大変だというイメージがありますけども、一作目とはまた違う雰囲気や魅力がたくさん詰まった新作になっていると思うので、”2作目は大変”のジンクスをみんなで突破していけたらいいなと思っております」
松島勇之介「壮大な舞台装置の男たちの戦いがやっぱり圧巻だと思います。お楽しみいただきたいなとます」
砂川脩弥「三国志というはるか昔の話なんですけれども、その時代の激流に飲み込まれていた登場人物も心情などに注目していただけると嬉しいです」
早乙女友貴「前回同様今回もキャストパレードといって、各人物の紹介をするシーンがあるんですが、今回皆さんそれぞれその中で殺陣をやったり紹介されていく中、僕はただただ舞台面を歩くという…ガールズコレクションやってるからかな…本当に歩いているだけなので見ていただく方には、僕がまとっている衣装とか、そういう細部まで多分見ていただける時間があると思うので、ぜひそこを見ていただいて」
東山義久「初めての3ヶ月が、僕自身も大好きなんですけど、殺陣はほとんどやったことがなかったので、そこが自分個人的にはすごく今回参加する上で楽しみにしてたところです。一つで男性がすごく多いので、それを全員での演劇がすごくいいところだと思います。あと打って変わって2部は、コスチュームはこのままなんですけども、曹操の、”こんな世界だったらいいな”みたいなところ、皆さんの素敵な魅力が満載で、そこが一番コンパクトでとても楽しい内容になっております」
荒牧慶彦「各登場人物全てにスポットライトを当ててはいるんですけれども、今回は曹操と袁紹の2人の関係性に注目していただければなと思っております。この2人の関係性が、どう描かれてどう変わっていくのか、そしてどういう結末を迎えるのか、そこが一番の注目ポイントだと思っております」
今回、魏を描こうと思ったポイント
荒牧慶彦「僕は本当に全部の国が好きなんですけど、(これなら)初心者の方々に伝わるんじゃないかなと思って。曹操…袁紹とのぶつかり合い、王手をかけるこの大きな戦い大きな戦い、僕らの解釈で描きたいなと」
カンパニーの雰囲気など
福澤侑「(荒牧さんが)三國志が好きなのは知ってました。その熱量が…間違いを指摘される、『違います』と。信頼感というか。安心しながら、臨めました。カンパニーは、見ていただければわかるように、もうハチャメチャ、楽しくて。楽しくやらせていただきました」

最後に公演PR。
荒牧慶彦「『三國志』、世の中に出てるのとは少し違います。起承転結、物語をお見せできるようにしました。ぜひ、『三國志』に触れていただきたいと思います」
福澤侑「全てのキャラクターにスポットが当たってまして、見ていただいててる方々には楽しんでもらえるように、照明、音楽、そして殺陣、全て詰まってるので、そんな剣劇『三国志演技』を見ていただけたらいいなと思います」
あらすじ
曹操孟徳は生活能力はないが聡明で大局を見据えた決断力を備え、仲間たちから慕われていた。
飲み屋で論客として名高い許攸と意気投合した曹操は許攸を自身の友であり名家の御曹司・袁紹本初に紹介し、許攸は袁紹に仕えることとなる。
法を犯したものは身分を問わず断罪する曹操に袁紹は自分に欠けている強さを感じ、曹操への憧れを強める。
一方、袁紹は優柔不断で頼まれると断れず、袁家には助けを求める者が列をなした。
曹操はそんな袁紹の品の良い善良さに触れ、共にいることで心が安らぐのを感じていた。
互いを認め合いながらも両家は敵対関係になっていき2人は密かに友情を深める。
やがて利害の一致から、ときの権力者・董卓を討つために手を組む両家。
しかし家臣や一族から天下を望まれた2人の男は、共にあることを許されず、
戦乱の大河に飲み込まれていくのだった。
概要
公演名:剣劇「三國志演技~曹魏」
日程・会場:2025年11月28日(金)~ 12月7日(日) 明治座
脚本・演出:末原拓馬(おぼんろ)
出演
曹操:福澤侑
曹操軍
夏侯惇:廣野凌大
荀彧:田村心
夏侯淵:小坂涼太郎
郭嘉:持田悠生
袁紹軍
顔良:松島勇之介
文醜:砂川脩弥
張郃:益川和久
田豊:唐橋充
許攸:富田翔
貂蝉:???
関羽:早乙女友貴
董卓:東山義久
袁紹:荒牧慶彦
奥住直也
工藤翔馬
澤田圭佑
下尾浩章
高田紋吉
夛田将秀
福島悠介
真鍋恭輔
丸山湧之進
宮永裕都
横田遼
横山慶次郎
企画:荒牧慶彦
主催:剣劇「三國志演技~曹魏」製作委員会
公式サイト:https://kengekisangokushi.com
©剣劇「三國志演技〜曹魏」製作委員会


