1973年に発表された「熱海殺人事件」は、つかこうへいの代表作で、最年少で岸田戯曲賞を受賞。紀伊國屋ホールを拠点に、春の風物詩として再演を重ね、当時、東京に来たら「熱海殺人事件」を観る――それが当時の学生たちの憧れでもあった。86年の映画化、89年の再開後も、つかこうへい自身の手で上演され続け、タイトルを変えながらも紀伊國屋ホールで上演。
三浦洋一、風間杜夫、阿部寛、池田成志、石原良純、馬場徹など名だたる俳優陣が歴史を刻んだ。

そして、2020年に開幕し、観客にセンセーションを巻き起こした「モンテカルロ・イリュージョン」。24年には紀伊國屋ホール60周年記念公演として新たなキャストを迎え、25年、再び。
初日に先駆けてフォトコールと取材会が行われた。MCは久保田創。
フォトコールは見せ場を中心に20分ほど。歌とダンスがふんだんに取り入れられ、エンタメ性が高く、また、キャラクターのテンションも高く、見逃せない場面の連続となった。










会見、まずは挨拶から。
多和田任益「『モンテカルロ・イリュージョン』は、昨年の2024年に4年越しにモンテカルロ、単体として千秋楽まで完走することができたので、僕たちにとってすごく思い入れがある作品になっています。昨年の大千秋楽のときの景色がすごく忘れられなくて。本当にオリンピックを行っているのではないかと思ってしまうような、皆様の熱量だったりもすごく感じて…このような舞台に出会えたのは役者としてもすごくありがたいなと思っています。あとこの『モンテカルロ・イリュージョン』は、阿部寛さんがずっと昔に演じていた作品なので、ぜひ阿部さんのを見た方にも、今のモンテを見ていただきたいです。ぜひいらしてください。」

嘉島 陸「僕にとっては、つかさんのお芝居、『熱海殺人事件』この『モンテカルロ・イリュージョン』に去年初めて出会わせていただき、その時にこの作品がとても大好きになりまして。またこうして同じ座組で僕もこのここに立ててることがすごく幸せですし、さらにパワーアップして、皆さんにまたお届けできるのが、すごく楽しみでわくわくしています。本当に大好きな作品で、みんなキャストそれぞれ本当にこの作品をすごい大好きだっていうのをすごく感じているので、ぜひその愛を!見に来て下さった方に受け取っていただいて、もっともっとを愛を広めていってくださったら嬉しいなと思ってます」

木﨑ゆりあ「大好きな作品を演じられることはとても嬉しいんですけど、去年と同じ面子でやれるので、去年よりもちょっとお遊びを多めに楽しく賑やかにお届けしたいと思いますので、どうぞ劇場に足を運んでくださったら嬉しいなと思います」

鳥越裕貴「この大好きなモンテに帰ってきて、そしてこのメンバーも帰ってくれて本当に嬉しく思ってます。そして、この年末の時期にこの愛の物語をできるのは本当に嬉しく思ってます。そして、23、24、25がちょっと席が薄いということでここに来てくだされば、愛が育まれるぞということが一番よくわかってるので!ぜひいろんな方に来ていただければ嬉しいなと思ってます」

それからMCより質問、チームにどんな変化や絆が生まれたのか、について。
鳥越裕貴が「歌が絶妙でしたね」と言えば多和田任益は「ちょっと高めに歌えば音が合うってことを聞いてて、もうだいぶ合うように」とコメント。木﨑ゆりあは「やっぱり去年はちょっと緊張もあったんですけど、今年はちょっと余裕があって」と語る。

また、絆については
多和田任益からは「実は稽古が1週間しかないという…不思議だったのが、誰も心配そうにしてなかったという…稽古が始まって、やっぱりこのメンバーだったらいけるというお互いの信頼感だったりっていうのが出ているんだなっていう意味で僕はすごくこのチームはもう絆がしっかり仕上がってるんだなっていうのを個人的には感じました」とコメント。
鳥越裕貴「チャレンジ精神はもう去年よりは出していこうと」と言い、嘉島 陸は「いろいろ先輩方に違うぞって引き戻してもらいながら…」と返す。

また稽古については「内心ヒヤヒヤ」「絆を改めて感じた」などのコメントが。また、前回と比べて動きが多い感じだが、そこは「踊りの要素も一つ大切な世界観の作りになっているので、そこをみんなで改めて突き詰めたりとかちょっとだけバージョンアップしてる部分とかもある」とのこと。ここは見どころポイント。

最後に多和田任益からPR。
「この『熱海殺人事件モンテカルロ・イリュージョン』という作品はやっぱり昭和の演劇で、結構難しい題材なのかなっていう印象を持つ方ももちろんいらっしゃると思います。僕も実際そうだったんですが、この作品は、歌とかダンスとかいうエンターテイメントの要素もたくさんあるので、演劇の入口としても、すごく入りやすい作品になっています。僕らもやってて感じるものはすごくあって…きっとこの劇場に来てこのつかさんの書いているこの美しい言葉だったりこの世界観を僕らの熱量を通して浴びることによって、きっとその高揚感をすごく感じていただける作品になっていると思います。ので、ぜひ劇場に足を運んでいただいて、そして皆様が面白いと思っていただけたら!『熱海殺人事件』ももっともっと広がっていくと思いますので、僕たちも責任を持って『熱海殺人事件モンテカルロ・イリュージョン』で作品を届けていきますので、ぜひこれからもこの作品がたくさんの方に広がっていくように!」

概要
タイトル: 熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン2025
2025年12月18日(木)〜28日(日) 紀伊國屋ホール
作:つかこうへい
演出: 中屋敷法仁
振付: 野田裕貴(梅棒)
出演:
木村伝兵衛部長刑事:多和田任益
速水健作刑事:嘉島 陸
犯人大山金太郎: 鳥越裕貴
水野朋子婦人警官: 木﨑ゆりあ
協力: つかこうへい事務所
提携: 紀伊國屋書店
制作 アール・ユー・ピー/ゴーチ・ブラザーズ
問合: Mitt 03-6265-3201(平日12:00〜17:00)
主催:『熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン2025』製作委員会


