旗揚げ以来、一貫してオリジナルミュージカルにこだわり続けてきた音楽座。だが、作品創作にとどまらず、劇場にとどまらず、そのノウハウを生かした様々な取り組みを行い、成果をあげている。プロデューサーの石川聖子さんに『音楽座ドリームシアター』、『シアターラーニング』についてのお話をお伺いした。

『音楽座ドリームシアター』、市民ミュージカルで「リトルプリンス」上演
ーー音楽座さんはオリジナルミュージカルにこだわって長年やっていらっしゃいます。『音楽座ドリームシアター』、各地の公共団体や公共ホールに権利を貸し出すもので、今年はじめて「リトルプリンス」を上演しましたが。
石川:はい、いわゆる市民ミュージカルです。昔から結構お申し出がありました。こういう団体だけど、「シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ」を上演したい、とか。その他に「とってもゴースト」や「マドモアゼル・モーツァルト」、「リトルプリンス」などが。

ーー「リトルプリンス」、原作はよく知られていますし、小さいお子さんでも知ってますね。
石川:過去にお申し出があったのは「シャボン玉〜」と「リトルプリンス」が一番多かったんじゃないかと思います。今までは東宝以外には貸したことがないんです。でも、市民ミュージカルで自分たち音楽座ミュージカルの作品をやってもらえるのはいいなと、今回はじめて思いました。でも、地元の皆さんだけで上演すると似て非なるものができるかもしれないので、やるならちゃんと演出した方がいいと。舞台装置や照明、音響、衣裳、ヘアメイクのプランにも全部私どもが関わって、現地で作ったクリエイティブチームとコラボレーションしながら稽古していくというやり方をやってみたんです。そういうことだったら、自分たちの思想や哲学がちゃんと伝わるのではないかと。
市民ミュージカルには独特の素晴らしさがありますので、それが実現できたらと思いました。今回は愛知県幸田町の町民ミュージカルで、キャストにはなんと113名が参加して、結果自分たちの予想をはるかに超える舞台ができあがったんです。町民の方、すぐそばの岡崎市とか名古屋市からも参加され…アマチュアだけで113人も出演したんですよ!その舞台は素晴らしかった。自分たちの本公演とはまた違う別の感動がありました。「リトルプリンス」の本質的に伝えたいことがちゃんとそこにはあり、そのダイナミズムには胸打たれました。うちのカンパニーメンバーたちにも観させたんですけど、全員がとても感動していました。
ーーこのコラボレーションをすることによって、市民ミュージカルやろうっていったその団体にとってもいろいろな気づきがあった。上演のお申し出をする前に抱いていた作品のイメージがありますが、その人たちが音楽座とコラボレーションすることによっていろんな気づきがあったんじゃないかと思います。
石川:絶対にあったと思いますよ。すごく面白い、って思ってくださったみたいです。作品には二重三重の深さがあることを知ったときに、今まで以上にこの作品はいいなあと思ってくださって、それが舞台によ〜く出ていました。
ーー双方にとってもいいこと。
石川:もちろんとてもいいことです。まず、うちの作品が上演される、皆さんがそれをいいなと思ってくださる。ということは、その作品が生き延びるということ、作品は上演されてなんぼのものですから。そこに携わった皆さんが、『ミュージカルっていいな、音楽座っていいな』って思って、観に来てくださったり、将来自分もそこで活躍してみたいという進路の一つとして考えてくださったり、そういう意味ではとても良い波及効果があると思います。
ーー作品を長生きさせるのは、難しいですね。かつて観た作品でも全然やってないなっていうのもありますね。かと思えば、あちこちで上演され続けている作品もあります。
石川:そうですよね。普遍的なものを持ってる作品は時代を超えて生き残るとは思うんです。でも”野放し”にするのではなく、『やっていこう』という意志を持って上演していかないとそれは残らないし、その機会を広げていくっていうことが重要だと思います。特に今の代表の相川はそう考えていて、いろんな窓口を広げて自分たちの作品がこの時代に生きていくことを望み、その機会を増やしていこう、という意志を強く持っています。
ーーあとはやはり上演する時代とかタイミングによっていろいろあると思うんです。
石川:はい。同じ作品ではありますが、『そうか、こういうことか』というこの瞬間に自分たちが思ったことをその作品の枠組みを使って強烈に打ち出していきます。作品が万華鏡のように変わっていくんです。「こういうふうにもとらえられる」とか、「こういうこともできる」とか。いろんな可能性があると思うんですが、それもこれも全部私どもが創ったオリジナルミュージカルだからこそできることです。バージョンアップが自在にでき、この時代に生きる作品をお届けできる、これが一番重要なことだと思っています。
ーーオリジナルの強みですね。
石川:クリエイティブな自在さはありながら、その根本にあるスピリッツだけは確実に表現していくというのは言わずもがなですが。

ーーそれから出演者、先ほどおっしゃいましたが、すごく多いですね。
石川:今回は小さいお子さんたち、4歳から小学校2年生までのキッズ部門から24人、ちっちゃい羊ちゃんたちが舞台にばあっと出てきました!結構難しい振りをウチのメンバーがつけたんですけど、それをちゃんとクリアして、素晴らしかったですよ。可愛くて、なおかつ振りを勢いよくやって本当に感動しました。さぼらないで、ちゃんと言われたことをきちんと学んで、元気いっぱいにやる。音楽座ミュージカルの作品は子供向けではないので、小さいお子さんたちにもまっすぐに求めました。袖中で騒いだり音を出したりしたら、このドラマがめちゃくちゃになるから絶対駄目、と。言われた注意もちゃんと守って、本当に素晴らしかった。
ーーお子さんたちにとって貴重な体験ですね。
石川:はい。小さいときからプロフェッショナルと一緒に仕事するわけですよね。自画自賛で申し訳ないですが、「リトルプリンス」という作品は脚本力と音楽力が圧倒的なんです。その作品を演じることは無上の喜びになる。小さいながらもみんな、とてもプライドを感じていて、それがワーッとちゃんと表現に出てくる。お子さんたちもこの作品をいいなと思ってくださってるのがすごく伝わりました。
ーー市民ミュージカルでやるっていうところがいいですね。
石川:新しいでしょ。
ーー市民ミュージカル自体、見たことあるんですけどその人たちが作るオリジナルのミュージカルでした。
石川:ほとんどがそうですね。
ーーある程度脚本が書ける人がいてそれでみんなで知恵を出し合って、一つの作品を作ってそれを市民ミュージカルとしてやる。
石川:一般的にはそうですよね。中には素晴らしいものもあると思いますが、音楽座ミュージカルの「リトルプリンス」を市民ミュージカルで上演するということはちょっと違う次元の話なんです。
ーー違いますね。自分たちだけで考えてミュージカルを作ってやるのと、「リトルプリンス」という作品の版権を借りてやるのとは全然違いますね
石川:きっと挑戦するレベルが違うんだと思います。特に今回大変贅沢だったのは幸田町が12名のプロのオーケストラを用意して生演奏で上演してくださったことです。序曲が始まったときから出演者のみんながワーッと鳥肌が立って、お客様ももちろん鳥肌が立って…やってる人間たちが、さあ始まるぞみたいな、なんていうかものすごいプライドがブワッと起き上がってきて、作品を演じることを至上の喜びにする。半年かけてずっとそのことについてああだこうだとやってきたことの集大成としての本番を迎える。ダイナミックな音楽の中で踊ったり歌ったりする、セリフ一つで胸がぐっとえぐられたりするっていう作品を、今自分が演じているという皆さんの誇りが伝わってきました。

ーー半年かけて準備してたら相当みんな気合が入ってて。
石川:皆さん、平日は学校があったり、幼稚園にも行かなきゃいけなかったり、お仕事やってたりしてるわけです、あたりまえですけど。つまり土日に集中して稽古をやり、平日はお仕事や学校が終わってから稽古に来て、いろいろやりくりしながらやってるんです。半年間は「リトルプリンス」漬けだったんじゃないでしょうか。私どもは遠慮なく結構厳しいことを言います。市民ミュージカルだからって手加減しようなんて思ってないので、もちろん、技術力はプロと同じことを求めることは難しいけど、心を動かすということについてはプロもアマチュアも同じだと思うんです。そこについてはストレートに求めていくし、「それ訛ってます」とか「イントネーション違う」とか…次までちゃんとクリアしてくださいねって。それから振り付けも次の稽古までにはちゃんと覚えてきてくださいって。段取りを確認しているようじゃ物語が全然進まないからマスターするように、と求めると、それをちゃんと守って、次の稽古のときには全員クリアしてくるんです。
ーー訛りを治すのはすごく難しいですよね。
石川:でも直してもらわないと。
ーーそこできちんと舞台のために訛りを直してセリフを言うっていうその作業自体がすごいこと。
石川:悪いことは一つもなかったと思います。途中で、やっていられないなとか、大変だなとか、きついなって思われた瞬間はいっぱいあったと思うんですけど、皆さん、浄化されたような感じで。良かった、またやりたいですって終演後皆さんが言ってくださって、それはとても嬉しかったですね。
ーーまたやりたいっていう声が上がるのはいいことですね。また続けてやるかも知れない。
石川:そのときはもっと進化すると思うし、また新しい発見ができますね。
『シアターラーニング』、人間の気持ち、情熱、愛情が企業のベースになる
ーー音楽座でやってること、ホームページにもありますが、企業向けの研修、『シアターラーニング』について教えていただけますでしょうか。
(URL:https://ongakuza-musical.com/business)
石川:やってることは演劇の手法じゃないんです、音楽座ミュージカルの考え方なんです。つまり声の出し方とか歩き方とか姿勢がどうだとか、そういうのは一切やらないんです。企業研修ですから、仕事に向かうあり方の問題。仕事をどう捉えるか、仕事に向かうということはどういうことなのか。俳優には作品を演じるときにその作品への向かい方を求めますよね、それと全くフラクタルだと思っています。俳優の基本的な技術、つまり足は上がらない、ジャンプもできない、声も出ないっていうのでは話になりませんから、それはもう基本のキ。仕事をする人間としてその基本は当たり前に習得してもらった上で、問題になるのはやり方ではなく、あり方だと思っているんです。
ーー心構えとかモチベーションの持ち方。
石川:心の一番基本的なところを揺り動かす。そういう意味ではとても長持ちする研修なんです。「そうか!」って思うと、生理的に腑に落ちるからその人の普段のあり方がちょっと変わっていくんです。仕事をする上での存在の仕方が変わる。実はリピート率が大変高くて、毎年やっていただける企業も多いんです。
研修の依頼をお受けできる日数が限られてるのですが、お断りはなるべくしたくない。でもそれを全部やっているとほとんど(公演の)稽古する時間がなくなっていく(笑)。全国に散らばっているみんなを集めるのが実は大変です。
みんな、結構ギリギリのスケジュールで稽古して一気にバーンと本番をやってるんです。カンパニーメンバーには月々報酬を払っている組織ですから、時間のやり繰りが大変で、短い時間でワァーッて創って本番を迎えてます。組織力と集中力が、問われますね。
ーー企業にもカンパニーにも結果が出る。
石川:この企業研修のファシリテーターやトレーナーとして、ちゃんとできるっていうことは、舞台の表現者としても使えるようになるってことなんです。つまり、フィールドは違っても、やることは同じだっていうこと。それはしみじみ感じました。ですから研修で鍛えられると、本番の舞台でも俳優として使えるようになる、リンクしてるからよかったなと。
ーー結局同じなんですね、全く同じモチベーションっていうんでしょうか。
石川:飛び込む勇気だとか、体を張るだとか、自分を飾らないだとか、カッコつけないとか、そういうことがうちの舞台では求められますが、研修でも全く同じなんです。自分の赤裸々な部分を体張って開いていかないといけない。カッコつけてる舞台なんて気持ち悪いし嘘くさいでしょ(笑)。それはうちでは絶対NOです。
ーー本当にいいですね。いろんな相乗効果、研修を受けてる方も研修をしている方も”上がっていく”。
石川:そういう関係でないと。ミュージカル俳優が研修を「副業としてやってます」じゃ困りますものね。
もう一つ『稽古場見学』という研修があります。私たちの稽古場では入ったばかりの若手でも、年配者でも、フラットに意見を掛け合っていく文化がありますが、それをご覧いただく研修が結構あります。私たちはただ稽古しているだけなんですけど。
ーーいつも通りに。
石川:そう。普通にいつも通り稽古してるだけなんですけど、それをじっと見ていらっしゃるんです、会社の幹部の皆さんや中堅クラスの方たちが。ずっと見てて、意外とね、帰りたくないっておっしゃるの。ずっと稽古見ていたいっていうんです。それが研修になるんだからこんなにありがたいことはなくて…稽古してるだけですから(笑)。
ーー普通、会社は上の人が変なことやっても、指摘しないですよね。
石川:指摘すると自分の評価に繋がるからでしょうか。それがいろんな問題を起こすっていうふうに懸念するから、遠慮しますよね。
ーー遠慮するのが普通。それを指摘すると「え?」て感じですよね。
石川:私たちは別に人間関係で指摘し合っているわけじゃないんです。あくまでも作品をよくするため。よいものにしないと、みんなの食いぶちがなくなると思ってるから、そのために指摘するだけです。そういう意味では結構健全なんです。これがもし会社だとしたら、商品や組織を成立させていくためには絶対必要、そこがフラクタルになるとすごくいいなと思います。でもそういう文化は日常から安心安全の場を築いていかないと育ちません。その場に信頼関係がない限り、率直なことは言い合えないですから。
ーー難しいですよね。
石川:そうなんです。その文化をどう醸成するかっていうのは、結構企業の皆さんは考えていらっしゃる。
ーーだから多分、皆さんがいつも通り稽古してるところに、企業の幹部の方たちが来たときに、多分皆さん、驚くんですね。「なんか言ってるぞ」みたいな(笑)。
石川:皆さん、すごく刺激があるみたいで結構定期的にやってくださいます。いろんな企業がやってくださるのですごくありがたいなと思っています。
ーー会社ではみんなそういうことは言わないですもんね。
石川:基本的に言わない、みんな見てみぬふりをしたり、慮ったり忖度しますよね。会社にはそういう面が多いかもしれません。でもそれが致命傷になっていく可能性ってある。
ーー下降線を辿っていく…。
石川:そこに危機感を感じている企業がたくさんあるようです。なんとかしてフラットにちゃんと提案できたり指摘が入ったりしていくように、職場全体が健やかな状態を保っていくように、そうするにはどうすればいいかっていうことを、皆さん、特にリーダーはお考えですよね。
ーーなかなか言わないですね、職場では。
石川:自分の将来のマイナスになるかもしれないと思うと躊躇するのは、人間として当たり前ですから。でもAIが発達して、Webの文化が発達して、コミュニケーションツールがもう昔とは違う。そうすると、人と直接心を通わせ、ストレートに伝え合うことが今まで以上に少なくなってきて…人間関係の希薄さに危機感を覚えているようです。人間の気持ち、情熱とか、愛情とかがその企業のベースになりますよね。帰属意識とか、組織を守っていきたいとか、もっと発展させていきたいっていう心をどう醸成していくかというのは結構大きい問題です。そういう意味でも、音楽座の稽古場のように体がぶつかってるんじゃないかっていうようなストレートなやり取りを見ていると、「これがちょっと足りないかも、自分のところには」と思われるみたいです。
学校における『ミュージカルシアターラーニング』
ーー『ミュージカルシアターラーニング』、これについても。
石川:いろんな学校に本格的なミュージカルそのものを持っていくのは結構おおごとです。金額的にも高くなるし、上演する場所が劇場でなきゃ駄目だというと…それはなかなか難かしいです。学校の講堂とか体育館でできて、ミュージカルのシーンを使いながら、生徒たちが喜んでなおかつ心を開くってどういうことなのかとか、人とコミュニケーションを取るってどういうことなのかっていうのを、楽しみながらやっていただくワークショップを作ったんです。それが大ヒットしました。
ーー学校でそういう機会があるのはいいことだと思いますし、普通ないですよね。
石川:はい。なるべくそこの生徒たちを巻き込んだやり方をするので、みんなキャーキャー喜ぶのですが、いくつか胸打つ楽曲やシーンが入るから、心震えるような感動を覚えるようです。大変ニーズが多いです。ですから研修とかワークショップとかそういうのばっかりやってるわけです(笑)。
ーーそれはいいことだと思います。
石川:私たちの考え方とか、あり方は独特だからだと思うんです。ミュージカルやってるところだったら、どこだってこれをやれるとは思えません。
ーーないと思います。
石川:考え方が全然違うし、稽古のありようも違うし、作品の内容も違うし。作品で求めていることをそのまんまワークショップでやったり研修でやったりしてるから全部が繋がっている、多重的なんです。
ーー学校などは必要だと思っているんですね。
石川:はい。とっても喜んでくださって、”またやりたい”って必ず言ってくださるのは本当にありがたいと思います。
ーー子供たちの反応を見てそちらにも気づきがあるんじゃないんでしょうか。
石川:(子供たちの反応が)あまりにもまっすぐで、だから演じている方の心が濁ったりしてると反応は見事によくないんですよ。ミュージカルシアターラーニングも、やっぱり誰がやるかで全然レベルが違います。主役を張る人間たちがやるとうまくいく率が高い。もう全部同じですね、フィールドは違っても問われる力は同じ。歌ったり踊ったり楽しみましょうっていうところを超えて、もっと違うところを動かしていくのは私たちの得意なところです。
ーーそういう『音楽座ドリームシアター』や企業研修、『ミュージカルシアターラーニング』の手法は音楽座独特の活動ですね。
石川:はい。他(の劇団)とはあり方が違うから他が同じことをやろうと思っても多分難しいと思います。どのプログラムもやっていることは全部同じだから、うちの俳優たちは何の違和感もなくやっています。それがいいなと思っている人間たちが集まっている集団ですから。単純に舞台で華やかでいたいとか、みんなに褒められたいとか、有名になりたいとかっていうことでは音楽座ではちょっと続かない。もっと人間として、ちゃんと生きるっていうことを、経済的なことも含めてまともにやっていこうっていうことを選び切っていかないとちょっと難しいかも知れない。
26年は「マドモアゼル・モーツァルト」、秋には新作、子供の罪悪感がテーマ
ーー最後に26年のラインアップを。

石川:春に「マドモアゼル・モーツァルト」、秋は新作です。
ーー新作はお楽しみに、というところですね。
石川:子供の罪悪感がテーマ、誰もまともには触れたくないことを…。
ーーそこは大概はあんまり芝居にはならないですね。
石川:音楽座はそういうの好きですからね。普通は選ばないだろうっていうようなものを必ず選ぶ。「びっくりした?」って、みんなを驚かせたい(笑)。
ーー誰もやらないところにいくのは大事だと思うんです。
石川:そうじゃないと私たちが驚かない(笑)。創っている人間たちがわくわくしないと、“何が一体生まれるんだろう”っていうわくわく感を創り手が持たないと。ルーチンになったら全然面白くないに決まってます。
ーー確かにミュージカルや演劇は自分たちが楽しくないとやっぱりやりづらいですよね。
石川:わくわくとかドキドキとか情熱だとか興味だとか、そういうものがある意味商品ですから…それをお客様に届けるので。そこがすごく重要だと思います。
ーー来年は「マドモアゼル・モーツァルト」と新作の2本ということですね。
石川:「マドモアゼル・モーツァルト」は今回、KAORIaliveさんにもう一度お願いします。「リトルプリンス」は今回新たに彼女が振り付けをしてくださってすごく良かったので。
ーーフォーメーションとか良かったです。
石川:すごく多重的で、遠近感があって美しかった。照明とマッチしてなんて綺麗なんだろうって、シーンの意味を感覚的に伝えてくれて。ですからとても良い出会いだったんですよ。「マドモアゼル・モーツァルト」も再演にあたって大きく変化させるきっかけは、KAORIaliveさんにと考えました。
ーー初演から拝見してますので、楽しみにしています。
石川:全部変えます。
ーー最後に締めを。
石川:音楽座ミュージカルのワームホールプロジェクトは常に進化し続けていて、同じ演目でも、「えっ?!」って思わせたいというそのサービス精神は莫大大きいと思います。お客様には楽しみにして欲しい。
俳優たちは、毎日自分の体を鍛えているアスリートです。踊れないと話にならないし、どうやったら自分の体をちゃんと保って、観客の心に訴えて、なおかつ芝居心がなければと。もちろん歌も同じ。結構ハードな毎日の中で、作品を愛してる仲間たちと一緒に創りあげていく。音楽座という特異な集団がお届けする「マドモアゼル・モーツァルト」、そして秋の新作、皆さん是非、観にいらしてください。
ーーありがとうございました。来年の公演を楽しみにしております。

概要
公演情報
「マドモアゼル・モーツァルト」
2026年2月チケット発売開始!
日程・会場
町田プレビュー公演 5/24(日)町田市民ホール
大阪公演 7/9(木)〜7/11(土)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
名古屋公演 7/16(木)Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
広島公演 7/19(日)JMSアステールプラザ 大ホール
東京公演 7/24(金)〜7/26(日)IMM THEATER
2026年秋 新作上演


