ONEOR8「ママごと」が 1 ⽉ 21 ⽇(⽊)に紀伊國屋ホールにて開幕。
初演は 2022 年 4 ⽉。⽥村孝裕が劇団テアトルエコーさんに書き下ろし、本来であればコロナの緊急事態宣⾔前に上演予定だったのですが、公演延期を余儀なくされ、やっとの思いで上演に⾄り、当時かなりの⾼評価の作品。
浮気、不倫、略奪愛――さまざまな“秘め事”を抱える 4 ⼈の⺟親と、その狭間で揺れる⼈々を描く⼈間ドラマ。
舞台は都内の⾼級料理店。若い⼆⼈の結納の席に集まったのは、夫を亡くし息⼦を⼥⼿ひとつで育てた⺟、⽻振りのいい経営者⼀家、そして突如現れた⽣みの⺟。本⾳と建前が交錯し、⺟たちの思惑がぶつかり合う中、家族のかたちと愛の⾏⽅が鮮やかに浮かび上がってくる。


コメント
作・演出 ⽥村孝裕
“⼈⽣はクローズアップで⾒たら悲劇だが、ロングショットで⾒れば喜劇である”
これはチャップリンの名⾔ですが「ママごと」はまさにそんな芝居です。
拓実とはなの結納の席で奇しくもあらわになる両家の秘め事。
何かを守ろうとそれぞれの家族が必死になる様は滑稽で醜く、苦しくて美しい。
⼈⽣はうまくいかないことがほとんどですが、そこから争おうとする俳優たちの悲しくも可笑しい姿は必⾒です。
ONEOR8 王道の会話劇を、ぜひ劇場で。

出演
佐藤B作
素敵な初⽇でした。12 ⽉、1 ⽉と寒空の下、池袋の稽古場まで通った⽇々が、いくらか報われた気分に成りました。
私の様に、齢 70 を超えますと、演劇に取り組む事が、若い時の様に楽しいことばかりではなくて、台詞は⼤丈夫か?
ちゃんと書かれた通り⼊っているのか?⾜、腰は⼤丈夫か?痛んだりしないかと、悩みばかりで、とても若い時の様に楽しめないのですが、初⽇の劇場の反応、⼿応えで、明るい気持ちで⼆⽇⽬に向かえそうです!初⽇の観客の皆様、本当に有難う!もう少し演劇を続けてみるかと⾔う嬉しい気持ちに成りました!
福⽥沙紀
遂に舞台「ママごと」が初⽇を迎えました。
今回、初めて参加させていただく劇団「ONEOR8」
たくさんの皆様に楽しんで観劇して頂けたら嬉しいです。劇場にてお待ちしております。

須賀健太
ついに本⽇、初⽇を迎えることができました!
僕は今年に⼊ってからの稽古合流でしたが、濃く、あっという間の稽古期間でした。
⽥村さんが描く⼈間の可笑しみや切なさ、⼀筋縄ではいかない様が、登場⼈物⼀⼈⼀⼈に宿っていて、演じながら毎
⽇新鮮に楽しんでおります。
B 作さんをはじめとする⼤先輩の皆様に負けぬよう、頑張っていきたいと思います!
ウワサによると ONEOR8 さんの公演は初⽇が開けてから⼝コミでさらにお客様が増えるとの事で…それも楽しみです!笑
ぜひとも劇場へお越しください!

ゲネプロリポート(⽂:藤野さくら)
劇作家・演出家の⽥村孝裕率いる劇団 ONEOR8『ママごと』が、1 ⽉ 21 ⽇、東京・紀伊國屋ホールで初⽇の幕を開けた。もともとは劇団テアトル・エコーのために書き下ろされ、2022 年に上演された際に⾼い評価を得た作品。今回は ONEOR8 の劇団公演として福⽥沙紀、須賀健太という若⼿実⼒派のほか、テアトル・エコーから重⽥千穂⼦、そして重⽥と同期だった安達忍と岡のりこも出演。さらに佐藤 B 作(劇団東京ヴォードヴィルショー)も参加と、貴重な顔合わせが実現した。温かくてどこか笑える⼈間の機微が、演技巧者たちの絶妙なセリフの応酬によって⽣き⽣きと描かれる本作。公演は東京の後、松本、⼤阪、⼥満別、⼠別、湧別、深川、北広島、能登、倉敷、⿅児島公演と続くが、まさに世代を問わずに気軽に楽しめる舞台となっている。
物語の舞台は、とある⾼級料理店。結納の⾷事会を開くために訪れた拓実(須賀健太)と叔⺟の由紀⼦(重⽥千穂⼦)が部屋の眺望を確かめる中、婚約者のはな(福⽥沙紀)と、⺟で後妻の幸(岡のりこ) 、⽗の嘉郎(佐藤 B 作)も到着する。拓実の⺟・美佐枝(冨⽥直美)も揃い、ようやく⾷事会をというところへ、はなの実⺟・あゆみ(安達忍)が突然現れる。シングルマザーの美佐枝と共に拓実を育てたと⾃負する独⾝の由紀⼦も含め“4 ⼈のママ”に囲まれて、拓実もはなも困惑。さらには浮気、不倫、略奪愛と不穏な背景が次々と浮かび上がり、最後にはなと拓実が取った⾏動は……。

育ててくれた継⺟の幸と、⼗数年ぶりに再会した実⺟のあゆみとの間で揺れるはな。最後までどうなるか分からない物語の⾏⽅を担うはな役・福⽥は、丁寧にその⼼情をたどることで観客を引き込んでゆく。拓実役の須賀も同様だ。
物語の前半はどこにでもいる若者として由紀⼦ら“ママ”たちの⾔動に押されて右往左往。そこから終盤のある⾏動で拓実という⻘年をもう⼀段深く掘り下げられたのは、やはり須賀ならではだろう。

幕開きからベテラン俳優陣の丁々発⽌を楽しんでいると、後半から終盤ではいつのまにか若いふたりの姿がくっきりと⽴ち現れてくる。最後の最後まで飽きさせない構成で、2 時間の上演時間があっという間に感じられた。由紀⼦役の重⽥は登場シーンから佇まいひとつ、咳払いひとつで客席を沸かせる。だからこそ由紀⼦⾃⾝の“事情”がうかがえる場⾯では、その⼼情が胸に迫る。嘉郎役の佐藤も冒頭ではサングラス姿で“怪しい社⻑”感満載だが、妻の幸と前妻のあゆみとの間でアタフタする姿に⼈間くささがにじみ、思わす応援したくなるから不思議だ。幸役・岡の上品だがどこか本⼼を隠している表情、あゆみ役・安達の、はすっぱさはあるがはなへの真⼼が伝わる姿など、それぞれの⼈物像も魅⼒的。気苦労の多そうな美佐枝役の冨⽥や、真⾯⽬だが空回りしがちな料理店の店⻑・平川役の⼭⼝も含めて、思わず「あるある」とうなずきたくなるような登場⼈物ばかり。いつのまにか⼀緒に笑ったり、少しホロリとしたりと、観客が肩の⼒を抜いて気持ちよく舞台に⾝を委ねられる⼀本になっている。

あらすじ
都内の⾼級料理店。拓実とはなの結納という名の⾷事会である。若い⼆⼈には⼿の届きそうもない店だが、拓実の叔⺟である由紀⼦が強引に予約してしまったらしい。拓実の⺟美佐枝は夫と死別し、貧しくも拓実を⼥⼿⼀つで育てた苦労⼈、⾼級店の雰囲気に落ち着かない様⼦。反対にこなれた様⼦でいるはなの⽗嘉郎、会社経営者で⽻振りもいい。妻の幸は継⺟だが、愛情⼀杯はなを育ててくれた。⾷事会が始まろうとした⽮先、⼀⼈の⼥が現れる。それははなの⽣みの親あゆみ。店の従業員を巻き込んで、美佐枝と由紀⼦、あゆみと幸、4 ⼈の⺟親の思惑がぶつかる。ママごと、それぞれの本⼼と本⾳…。
概要
日程・会場
東京
2026 年 1 ⽉ 21 ⽇(⽔)〜27 ⽇(⽕) 紀伊國屋ホール
その後、松本、⼥満別など全国公演
作・演出:⽥村孝裕
出演:福⽥沙紀、須賀健太/冨⽥直美、恩⽥隆⼀、⼭⼝森広/重⽥千穂⼦、安達忍、岡のりこ、関⼝アナン、
⼩⼝ふみか/佐藤B作
公式サイト:https://wp.oneor8.net/
舞台写真:塚⽥史⾹


