本作は、エコールド・パリの画家として知られる、日本の画家:藤田嗣治の評伝劇を、新演出で再演。
藤田嗣治の人生の内、パリ時代(1913年〜29年)と、「アッツ島玉砕」等の戦争画の創作をしていく太平洋戦争時代(1938年〜45年)に焦点を当てた作品。世界へと飛び出した画家だからこそ味わうことになった、藤田嗣治の葛藤を描いていく。

劇作家より
東洋と西洋。その狭間で己の“絵”を模索し続けた、日本人画家の傷を抉る。
2026年に生誕140周年を迎える画家・藤田嗣治。エコール・ド・パリの画家として名声を博し、その生涯の半分以上を「外国」で生きた彼が、なぜ「日本」にこだわり、戦争画を描くに至ったのか。
藤田を調べていく中で、当時の日本の画家たちの多くが、自ら従軍して国威発揚の絵を描いていた事実を知った。社会の役に立つ絵を描きたい、という若い画家たちの素朴な思いが、やがて、日本の画壇全体で戦争画を描くという波を作り上げる。藤田は、その波に後から乗った画家だったが、誰よりも華麗だった。誰よりも鮮やかに波に乗った。
私は、藤田にも、国民の熱狂を作り出すことに加担したという意味で、罪があったと考えている。しかし、現代の視点で彼の戦争画を見ると、単純な戦意昂揚を狙っただけの絵ではないとも感じる。彼の戦争画は、人間の業としての戦争を、人類の“闇”を捉えようとしていた。今回あらためて、その“闇”に手を伸ばしてみたい。


概要
劇団印象-indian elephant-第33回公演『藤田嗣治〜白い暗闇〜』
日程・会場:2026年3月19日〜24日 東京芸術劇場シアターウエスト
作・演出:鈴木アツト
出演;石橋徹郎、佐乃美千子、斉藤悠、後東ようこ、二條正士、木山廉彬、椎名一浩、笹野美由紀、河野賢治、とくながのぶひこ、森本遼、井上一馬
企画・主催:特定非営利活動法人 劇団印象indian elephan
公式サイト:https://inzou.com/


