劇団鹿殺し 20周年記念公演「ランボルギーニに乗って」好評上演中だ。
7月17日・18日には配信公演も実施(終演後1週間見逃しアーカイブ視聴可能) さらに、DVD化・Blu-ray化も決まっている。
20年目の「今」、劇団鹿殺しの新たな第一歩、「子供の憧れの象徴だった」と作の丸尾が語るランボルギーニ。
主人公はテルオ(松島庄汰)、市井の人、出だしは現代、鉄工所でうだつのあがらない日々を過ごす。時代が遡り、テルオ10代、ナイーブで内気な性格、目立つタイプではない。友人のマイケル(河内大和)が死んだ。テルオにとっては唯一の友だった。
テルオ(松島庄汰)は「明後日」と呼ばれる妄想の世界へ逃げ込む。この「明後日」のことを知ってるのは、同級生のトワ(菜月チョビ)。 トワはテルオに「ラストデイ(世界最後の日)」と書かれたノートを手渡す。妄想の世界では彼らの分身テディ(丸尾丸一郎)とトリー。パワフルで勢いのある2人!!「ランボルギーニ」を乗り回すのだが、この「ランボルギーニ」が!!マンパワー!!場所、時代、そこに登場する人々、テンポ良く”変化”。
鹿殺しのメンバーだけでなく、客演の面々、松島庄汰、河内大和、多田直人、谷山知宏、劇団員のように馴染んでいる!河内大和が実にいろんな役をこなしており、「次は何をやるのだろうか?」とついついストーリーそっちのけで見てしまう。オープニングナンバーはロック、多田直人が熱唱。谷山知宏は「ランボルギーニ」のシーンでは本領発揮、その動き、面白くって、案外リアルに感じるのは不思議。
ミュージカルではないが、時折、歌を挟み込む。歌っているときは皆、楽しそう。上演時間は2時間ちょい超えの休憩なしだが、怒涛のような展開、そしてパワーに溢れ、観ていると、元気になれる。取り柄のない主人公だが、彼を取り巻く世界観はエネルギッシュで、温かい。10代の頃を描くシーンでは同級生にからかわれる場面があるが、嫌味がない。そういえば、こうやってふざけたこともあったな、と妙に昔を思い出させてくれる。劇団鹿殺し、パンチのある舞台、配信も決まっているが、PCの画面からはみ出てきそうだ。東京は18日まで、大阪は22日から24日まで。
コメント
丸尾丸一郎
やっと劇団鹿殺しの新作を作ることができました。 行き先が決まらず、ノロノロで、汗だくで、 格好悪いランボルギーニかも知れないけど、劇団員たちと精一杯作りました。 劇団なんて誰を幸せにしてるんだろう?とため息が漏れる時もあるけど、 旗揚げした頃の僕らが、目を輝かせて「人生は一度きり。アクセルを踏め!」と 口うるさく言ってくるから、 これからもワールドグランプリ優勝を目指して頑張ります。 世界に1台しかないランボルギーニ、ぜひ観にきて下さい!
[あらすじ]
友人のマイケル(河内大和)が死んだ。
ある朝、水死体として発見されたのだ。 テルオ(松島庄汰)は「明後日」と呼ばれる妄想の世界へ逃げ込み、ランボルギーニに乗って爆走する。 これはテルオが自分を守るために考え出した妄想だ。 しかし、同級生のトワ(菜月チョビ)だけは「明後日」の秘密を知っていた。 トワはテルオに「ラストデイ(世界最後の日)」と書かれたノートを手渡す。 2人の分身、テディ(丸尾丸一郎)とトリーは世界を守るために奔走する! 一方、テルオとトワはマイケル殺害事件の謎を追う!
これは不完全な人間たちの不完全な物語だ。
走れ、ランボルギーニ!まだ見ぬ荒野に向かって!
概要
劇団鹿殺し 活動20周年記念公演vol.2 「ランボルギーニに乗って」
作:丸尾丸一郎
演出:菜月チョビ
出演
丸尾丸一郎 菜月チョビ 鷺沼恵美子 浅野康之
有田あん メガマスミ 長瀬絹也 内藤ぶり 藤綾近 前川ゆう 今村花 若月海里 松本彩音 阿部葵
松島庄汰 河内大和 多田直人(キャラメルボックス) 谷山知宏(花組芝居)
日程・会場:
東京公演:2022年7月8日(金)~7月18日(月祝) あうるすぽっと
大阪公演:2022年7月22日(金)〜7月24日(日) 近鉄アート館
特設サイト
https://shika564.com/20th
DVDの詳細:公式オンラインショップ・子鹿商店 http://shika564.com/shop
舞台写真/和田咲子