1965年の週刊少年マガジンの連載にはじまり、漫画、アニメ、映画、小説、ドラマ、 ゲームなど、半世紀以上にわたり多くの人に愛され続けている「ゲゲゲの鬼太郎」。舞台版が開幕。
登場する妖怪たちの多くは日本古来より伝承された存在で、作者である水木しげるが新たな解釈や デザインのアレンジを加えたことで妖怪そのものが広く周知されるようになり、日本の妖怪伝承において大きな影響を与えた作品。水木しげる生誕100周年である2022年夏、東京・明治座と大阪・梅田芸術劇場メインホールにて舞台「ゲゲゲの鬼太郎」 を。
主人公であるゲゲゲの鬼太郎役には、荒牧慶彦。ねこ娘役には上坂すみれ、ねずみ男役は藤井隆。さらに七海ひろき、大女優・浅野ゆう子が出演。立花裕大、矢部太郎(カラテカ)と多岐にわたるジャンルから個性豊かなキャストが集結、さらに、アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」で目玉おやじの声を務める野沢雅子が声の出演で。なお、野沢雅子はアニメの初代鬼太郎の声も務めているので!
出だしの場所は墓場、1人の男が登場、彼の名前は水木(君沢ユウキ)平凡なサラリーマン、死体を墓場に埋める。赤子の泣く声が土の中から、驚く水木。鬼太郎の出生の秘密、実は鬼太郎は物心がついた時からすでに目玉おやじ(声:野沢雅子)と住んでいたので、彼自身は知らないこと。鬼太郎は滅亡の危機にある「妖怪族(幽霊族)」唯一の末裔。
そして、鬼太郎(荒牧慶彦)登場、それからお約束のキャラクター、猫娘(上坂すみれ)、ねずみ男(藤井隆)、砂かけばばあ(浅野ゆう子)、子泣きじじい(矢部太郎)。そして今回の事件に関わるメインキャラクターは天邪鬼のリン(七海ひろき)。天邪鬼(あまのじゃく、あまんじゃく)は、悪鬼神もしくは小鬼、または妖怪。「人の心を見計らって悪戯をしかける子鬼」とされることから転じて、現代では「他者(多数派)の思想・言動に逆らうような言動をする”ひねくれ者”、”つむじ曲がり”」という意味になっている。
おなじみの鬼太郎ポスト(調布市にはリアルにある)、ねずみ男がそこに届いた手紙を勝手に取っていた。とある村で、天邪鬼のリン(七海ひろき)が現れ人間の邪魔をするという。これを商売につなげるべく利用。最近、依頼が少ないと不審に思い、猫娘が調査、それが判明!しかもねずみ男、スマホ使ってる(笑)。ここが発端、”ある”粉と封印の札を村人たちに売りつけているところを猫娘に見つかり、問い詰められる。ねずみ男が期待通りの!!水木しげるが創作した妖怪キャラクターだが、欲に目が眩んで鬼太郎の敵方に就くも結局失敗、鬼太郎や猫娘に懲らしめられる、改心して鬼太郎に味方する、彼の行動パターン。もちろん、ここでも期待を裏切らないので(笑)。
猫娘も水木しげるが創作した妖怪キャラクター、ねずみ男の天敵(笑)、鬼太郎のGF。そして砂かけばばあは奈良県や兵庫県や滋賀県に伝わる妖怪。人に砂を振りかける妖怪、『ゲゲゲの鬼太郎』で知名度がぐんと上がった妖怪、子泣きじじい、実際の伝承では人を殺してしまう恐ろしい妖怪だが、この作品の中では鬼太郎の良き保護者的な善の妖怪になっている。シーサー(伊藤修子)、代々沖縄を守ってきた一族の末裔。鬼太郎に勝負を挑むも圧倒的な実力差で負ける。それ以来、鬼太郎を慕っている。そんなことを念頭に置いておくと舞台も俄然楽しくなってくる。
粉を取り返そうとする鬼太郎たち。天邪鬼のリンの生い立ちが1幕で語られる。そして鬼太郎の記憶、リンの昔の記憶、ちょっと切なくなる記憶。だが、村人たちは天邪鬼を敵対視していることは変わらない。妖怪であるが故の苦しみ、妖怪だから恐れる、嫌う、人間の心理。そして第2幕の怒涛の展開へと繋がる。キャッチフレーズは「本当に恐ろしいのは妖怪か人間か」。深いテーマも内包、子供から大人まで楽しめる舞台に仕上がっている。
また、キャストがキャラクターにどハマり!荒牧鬼太郎を始め、『ゲゲゲの鬼太郎』の世界が舞台に。また天邪鬼を演じる七海ひろきが妖しくもかっこいい、ビジュアル系。その天邪鬼の理解者・タケル(立花裕大)の奮闘も必見。
そしてもちろん、あの有名なテーマソングも。アニメ第1シリーズの主題歌レコードは30万枚以上を売り上げている。歌うは熊倉一雄、懐かしい声で「ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ〜♪」そして「カラ〜ンコロン、カランカランコロン♪」と歌うは加藤みどり。鬼太郎ファンなら、曲がかかっただけでテンション上がる歌声。
なお、明治座喫茶にてゲゲゲの鬼太郎とコラボレーションしたオリジナルメニューが楽しめる。
チケットをお持ちでないお客様もご利用いただける劇場1F「妖怪やぐら」では、 ゲゲゲの森ソフトや鬼太郎ソーダ、 ねこ娘ソーダといった暑い夏にぴったりのメニューや、 砂かけ豆乳ラテ、子泣きミルクを販売。
劇場2F「鬼太郎カフェ」では、目玉サンドセット、ねこ娘のお魚カレーセット、鬼太郎クリームあんみつ、ねずみ男の抹茶ミルクなどを販売。
対象メニューをご注文のお客様には「ゲゲゲの鬼太郎×ビックリマン」コラボ 明治座バージョンオリジナルポストカードを1品につき1枚プレゼント!
コメント
荒牧慶彦
「ゲゲゲの鬼太郎」という、誰もが知る作品の舞台化ということで大変なプレッシャーもありますが 時代毎に様々な変化を遂げている「ゲゲゲの鬼太郎」だからこそ、舞台での表現も自由なところにあるなと思っ ています。 既存の鬼太郎のイメージをリスペクトしながら今表現できるゲゲゲの鬼太郎を演じたいと思います!
上坂すみれ
ねこ娘役を演じさせていただきます、上坂すみれです! 自分にとって人生で初めての舞台で、「ゲゲゲの鬼太郎」という大好きな作品に携わらせていただくことを、改 めて光栄に思います。 普段は声優として活動しており、映像の中のキャラクターに声をあてるという仕事が主なので、舞台上でのお芝 居はとても新鮮です!周りの先輩方やスタッフさんにひとつひとつ教えていただきながら、あっという間に稽古 期間が過ぎてゆきました。 妖怪と人間という異なる種族の対立や、共存していくにはどうすべきなのだろう?と考えさせられるドラマがあ りつつ、笑いあり切なさありのドキドキワクワクな鬼太郎ワールドに引き込まれてゆく物語です!ぜひ、多くの 方々に楽しんでいただきたいです。
藤井隆
どんな舞台美術なのか稽古場で模型を見ながら劇場に入るのをずっと楽しみにしてました。 荒牧さんが毎日誠実に稽古を重ね、先頭を走ってくれたのでみんなで一丸となれました。 上坂さんの初舞台が楽しい気持ちで始まって大阪で終わることができたらいいな〜と思ってます。 浅野ゆう子さんのとっても華やかな砂かけばばあも楽しい場面がいっぱいで見どころです! スタッフ、出演者一同、万全の体制で感染症対策を心がけ劇場でお待ちしております。
七海ひろき
楽しくて笑いの絶えないお稽古場でした。 皆さんと沢山話し合いながらお稽古したので、公演を重ねながらより深く表現していけたらなと思います。 そして、槍の殺陣は初めてでとても難しいですが…精一杯頑張ります! なにより、ゲゲゲの鬼太郎ファミリーが揃った時のワクワクする高揚感を、是非お楽しみいただけたらと思います!劇場でお待ちしています。
浅野ゆう子
幼い頃、この年齢の私の幼い頃(笑)テレビアニメの「ゲゲゲの鬼太郎」と出会いました。 当時のテレビアニメ第一弾の頃はモノクロでした(笑)幼心に、妖怪たちがとても怖くて、でも、怖いけど観た い!そんな作品でした。 時を経て、時代が変わり続けていても愛されている「ゲゲゲの鬼太郎」。この度の舞台版「ゲゲゲの鬼太郎」は、 鬼太郎が墓場で誕生した懐かしいエピソードも盛り込まれ、そしてとてもファンタジックな舞台美術や装置セッ ト、キャスト達の装いに、かねてよりの鬼太郎ファンはもとより、お子様、そして今の時代を青春している方々 …本当に幅広い世代の皆様に楽しんでいただける作品となっていると感じます。 水木しげる先生の代表作「ゲゲゲの鬼太郎」。そこに鬼太郎ファミリーの一員“砂かけばばあ”として参加させ ていただけますこと、とても嬉しく思います。私的には更に“砂かけばばあ”だけではなく、素敵な役も頂戴しております。そちらも楽しみにしていただきたい!と、意気込んでおります(笑) 荒牧鬼太郎の魅力を存分に味わってくださいませ。
立花裕大
タケル役の立花裕大です。この作品に参加できることをとても嬉しく思います。 「ゲゲゲの鬼太郎」という作品はもちろん知っていましたしテレビで見ていたので舞台化と聞いた時はとても驚 きました。漫画だけでなく何度もアニメ化され、映画にもなったり、作者の水木しげるさんご本人のお話もドラ マになったりどの世代にも愛され続ける素敵な魅力があります。舞台には舞台ならではの表現方法があると思う ので、主演の荒牧さんをはじめとする素晴らしい共演者の方々の胸を借りながら楽しい作品作りをしていけたら と思います。 そんな中でも僕の役は普通の人間です。一人の力は弱いけど、それだけに思いは大きい。力は弱くても集えば大 きなエネルギーとなる。その中で葛藤する一人の人間です。とても演じがいがあるし、本番が始まってももっと もっと深めていける部分があります。 最終稽古でも気がつく事がたくさんありました!この現場は誰もが前向きに作品に向き合っていて素晴らしい です。そんな、舞台「ゲゲゲの鬼太郎」、是非ともお楽しみください!
矢部太郎(カラテカ)
稽古を重ねるたびに「ゲゲゲの鬼太郎」が大好きだった子供の頃の記憶がどんどん思い出されて、目の前に鬼太 郎が!ねずみ男が!妖怪たちがいることに感動します。僕も子泣きじじいなのですが……。 「ゲゲゲの鬼太郎」の世界はどこかひんやりとしていて、納涼にとても良いと思います。舞台「ゲゲゲの鬼太郎」 はお客さまの身体をゾッとさせたり、ひんやりさせたり、そうしながらもどこか心はあたためてくれます!間違 っても子泣きじじい役の僕の演技で寒い気持ちにはさせないよう頑張ります。
君沢ユウキ
水木役を演じさせて頂きます、君沢ユウキです。小さい頃から見ていた「ゲゲゲの鬼太郎」に出演させてもらえること、とても光栄に思っております。 稽古を通して、楽しくて笑えて、登場人物みんなチャーミングなのに、こんなにも深いテーマの作品になるんだ なと、驚きと共に、開幕を心待ちにしています。 私自身も、水木として、大切な鬼太郎に沢山の愛を込めて、日々誠心誠意演じさせてもらえたらと思います。楽 しみにしていて下さい。
劇場でお待ちしております。
伊藤修子
最近では舞台でやる役もすっかり不審なおばさん系にシフトしてしまい、20年前とかなら今回演じるシーサーのような役も抵抗なくできていたかもしれません。
心の中では常に「もう45なのに大丈夫かしら…」と思いながらやっています(笑) 一応お芝居の中でも年をとっている設定にはなっているのですが。 テレビ版のような可愛みが出ていない仕上りになっているかもしれませんが、楽しくご覧いただければ幸いです。
あらすじ
困ったことがあったら人間がゲゲゲの鬼太郎(荒牧慶彦)に手紙を投函できる妖怪ポスト。 最近依頼がなく不審に思ったねこ娘(上坂すみれ)が妖怪ポストを張り込んでいると…ねずみ男(藤井隆)が依頼を勝手に受けていた。 とある村で、天邪鬼のリン(七海ひろき)が現れ人間の邪魔をする、と聞いたねずみ男は、「これで天邪鬼を退治できる」と、村人たちに妖怪に効く薬を売りつける。鬼太郎と目玉おやじ(声:野沢雅子)は、人間が直接、天邪鬼と対峙するのは危険だと村へ駆けつけ、村人のタケル(立花裕大) と出会う。タケルは「石垣を壊すのは危険だ!」と村人に訴えるが、皆、効く耳を持たない。騒動の最中、仲裁に入ろうとした目玉おやじは瀕死の重傷を負ってしまう。瀕死となった目玉おやじは砂かけばばあ(浅野ゆう子)が待つゲゲゲの森に帰り、看病されることに…。 人間からは「妖怪」だと恐れられ妖怪からは「人間の味方」と敵視されるリンに、鬼太郎は親近感を覚えるが…。
概要
公演:舞台「ゲゲゲの鬼太郎」
日程・会場
東京
2022年7月29日(金)~8月15日(月) 明治座
大阪
2022年8月19日(金)~8月28日(月) 梅田芸術劇場 メインホール
原作:水木しげる
脚本・演出:田村孝裕
出演:
ゲゲゲの鬼太郎/荒牧慶彦 ねこ娘/上坂すみれ
ねずみ男/藤井隆 天邪鬼-リン/七海ひろき 砂かけばばあ/浅野ゆう子
タケル/立花裕大 子泣きじじい/矢部太郎(カラテカ) 君沢ユウキ
伊藤修子
三村遙佳・石井陽菜(W キャスト) 岡田夢以・葉月ひまり(W キャスト)
井出卓也 満田伸明 皇希 田中さち恵
目玉おやじ/野沢雅子(声の出演)
公演問合 03-3666-6666 (10:00~17:00)
公式サイト https://gegege-stage.jp
Twitter @gegege_stage
主催 舞台「ゲゲゲの鬼太郎」製作委員会
©水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション ©舞台「ゲゲゲの鬼太郎」製作委員会