ミュージカル『東京ラブストーリー』が11月27日より開幕するが、先駆けて公開稽古が行われた。時節柄、リアルではなく、オンラインで実施。なお、フジテレビにて特番も放送することもあわせて発表になった。
MCは海キャストの増子敦貴と熊谷彩春。緊張しつつ、作品の解説。時々、噛んだりするもそこが微笑ましい。稽古場から大きな拍手。元気よく「ご覧ください!」
まずは冒頭から3曲、ここは空キャストで。ドラマチックなダンス、ピアノのメロディー、これから始まる物語を予感させてくれる。主人公の永尾完治(柿澤勇人)が登場する。東京にやってさほど日数は経ってない、街の雑踏シーンではリュックを背負った完治、ちょっと戸惑い気味な挙動。完治は歌う「この街で暮らすのか」と歌い、コーラスで「この街で暮らすのよ」と。そんな時に「カンチ」の声。振り返る完治。そしてキャスト一列になってコーラス、厚みのある歌唱。
稽古場から拍手。MCの2人も感動「ムチャクチャ素敵ですねー」とコメント。増子敦貴は「もう期待していただいて結構です」と太鼓判。
それから、次の場面は大口の取引が終わり、営業部ピンチ、という場面、冒頭の次のシーン。ここは海キャスト。
「しっかり、この計画を見直してちょうだい」と言われる完治(濱田龍臣)。そんな完治を公園へ連れ出すリカ(唯月ふうか)。ひたすら明るいリカ。コミカルでアップテンポ、軽快な楽曲。楽しくなるシーン「わからないから楽しい」と歌う。ダンサー陣の弾む動きも。歌いおわって大きな拍手。「このナンバー、めちゃ好きです」と増子敦貴。
次のシーンは三上健一のシーン。空キャスト、三上健一はモテ男。「8、7…」「56?」「正解」56人と付き合ってた、おいおい、三上、と観てる方はツッコみたくなる(笑)。柿澤勇人と廣瀬友祐の息のあったやりとり。「刺激だよ、どの子を狙うか」とイケイケな楽曲で歌う三上。終わって「56人って…」とMC、確かに。
それからカンチとリカが付き合い始める、カンチが歌う「これが恋なのか」ここは空キャストで。「カンチにしては上出来じゃん」とリカ。種明かしをするカンチ。そこがいいところとリカ、そして曲「なんて無邪気」と歌うカンチ。振り回されても楽しい気分を歌う、明るく、弾けたナンバー。カンチが歌ってる間のリカ、もう誰も止められないはしゃぎぷりが可愛らしい。歌い終わり、ラブラブなカンチとリカ、これこそ『東京ラブストーリー』。ダンサーが気持ちをエモーショナルに表現。終わった途端に大きな大きな拍手。「生、やばいです」と増子敦貴。
最後のシーンは、カンチの心に初恋の人がまだ…。1幕ラストシーン。空キャストでおこなった。俯いている関口さとみの前にたまたま通りかかるカンチ。三上のことで悩むさとみ。「我慢しないで泣いちゃいなよ」そこへ間の悪いところにたまたまリカが。「もう届かない…こんなに好きなのに…私は1人なの」と歌うリカ。切々と歌い上げるナンバー。「愛しているのよ」と悲しげにそして気持ちを吐露する楽曲。
それからトークセッション、MCは俵和也にバトンタッチ。「ざっくばらんに」とMC。オリジナルミュージカルの魅力について聞かれた柿澤勇人は「しんどいですが、よく産みの苦しみと言いますが、僕たちは世界初演なので。BWのキャストはオリジナルキャストになることを夢見て鍛錬していると…。僕たちはオリジナルキャストなので胸を張って誇りを持って、作品を創ったと思えるように」と語る。
リカ役の魅力について聞かれた笹本玲奈は「リカの魅力は…なんだと思う?」といきなり隣にいる柿澤に振り、「なんで俺に振ったの」と(笑)。「いそうでいない、本能的で動物的な言いたいことを言い」と言い、笹本玲奈も「基本的にそう。本能で生きてて駆け引きも上手じゃない、素敵なところでもあるけど、ある人から見たらうざい。演じていて、もはや自分なのかリカなのか演じていてわからないです。自然体で演じています」とコメント。
次は廣瀬友祐、三上を演じる上で大事にしていることを聞かれ「…調子に乗る。チャラ男っていうか、先ほどのナンバーではできるだけ調子に乗って…普段は…違います、と言っておきます(笑)」とコメントし、笑いを誘った。
関口さとみ役の夢咲ねねへの質問、なかなか難しい質問、カンチと三上、自分だったらどちらを選ぶか(笑)。夢咲ねね、思わず笑って、「さとみの魅力ってどうなんだろう」と廣瀬友祐を見る(笑)。「一番、儚く見えて一番強いのはこういう女性かな、皆さん、意外と共感しちゃったり…言っていいですか、私は三上くんだけは絶対に嫌です!」と(笑)。
それから海キャストに質問、まずは濱田龍臣、ボイトレをしたということで芝居と歌唱の違いを聞かれて「歌で表現することにまだ慣れていないのですが、歌うことと台詞を言うことの垣根をなくせるように、歌詞や言葉の意味を考えながら、どう伝えるべきかを考えて、日々試行錯誤しています、これからもっと、もっと」と意気込んだ。
唯月ふうかには役についての質問「ゼロから作るのは大変ですが、初演キャストに選んでいただけるのは光栄なこと。自分らしい役を作り上げられるのがオリジナル作品のいいところなのかなと思っています」と語る。
増子敦貴への質問、稽古場エピソード、「稽古場がでかいこと(笑)、緊張しますし、プレッシャーがすごい(笑)」と言い周囲の笑いを誘う。
熊谷彩春への質問、創作段階でのエピソードを聞かれて「リカとさとみは真逆ですが、芯の強さは共通、『私らしく』のナンバーは2人の芯の強さがすごくお客様に伝わるナンバー」と語る。また、コミュニケーションもよくとっている様子「毎日ラインをしたり、帰り道に話し合ったり」と熊谷彩春。
空キャストはラインはたまに、だそうで4日に1回ぐらいらしい(笑)。年齢の差なのかどうなのか(笑)、そこで柿澤勇人が「ここのお店に行きたいとか、ここのメキシカンが旨いとか」と言い、MCより「ちゃんと話し合ってください」とダメ出しが出る一幕も(笑)。
長崎尚子役の綺咲愛里は両チームに出演するが、それぞれのチームの魅力について「両方とも素敵で…違う作品に出ているかのよう」と語る。「あと、それぞれ4人でキュッとなって喋っている様子がすごく好きで」と語る。
また、カンチとリカの上司である和賀夏樹役の高島礼子、実は初ミュージカル、「毎日、ミュージカル観てる(笑)、毎日拍手してる、観客になってる(笑)、皆さんに申し訳ないところ(笑)。一回作ってまた、崩してっていうのを毎日やってて、家で稽古して、それから稽古場くると訂正の紙があって、でも皆さんはそれに対応して、一応上司役ですが、一番、部下(笑)。MCから「部長!」と言われ、「部長ですが、気分は部下で皆さんを観ています」と語り、MCから「(高島さんは)ずっと笑顔で観てました」と一言。「全部知ってるんですけど、毎回泣いちゃう(笑)劇場で観ないと損する。歌も踊りも芝居も最高なんです…若い頃『東京ラブストーリー』観てて、リカ派だったの、リカになりたいと。でも最近、観直したんです、私、さとみ派だ…(一同、笑)見方が、でも実際の自分はノーブル。(皆さん)すごく素敵なので興奮して喋ってます(笑)」
ここでMCよりビッグニュースが。フジテレビで放送!11月10日より全3回の特別番組放送決定とのこと。キャスト陣から「おお〜」の声。番組名は「ミュージカル東京ラブストーリーを観るべき10の理由」。あとはホリプロ公式サイトにてドラマ版のプロデューサーと柿澤勇人らの対談が観れるので、観劇予習に。
最後に柿澤勇人か「このミュージカル、面白いんじゃないかなって期待していただけたら。それからスーパーダンサーだらけです、わけわかんない動きする人、いっぱいいます。才能とポテンシャルを持ったカンパニーです。心が高揚するシーンがいっぱいあります。みんなで胸を張って、みなさんのことを笑顔にできるように、応援よろしくお願いいたします」と締めてトークは終了した。
概要
ミュージカル『東京ラブストーリー』
公演日程
東京
日程・会場:2022年11月27日(日)~12月18日(日) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
大阪
日程・会場:2022年12月23日(金)~25日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
愛知
日程・会場:2023年1月14日(土) 刈谷市総合文化センター大ホール
広島
日程・会場:2023年1月21日(土)~22日(日) JMSアステールプラザ大ホール
出演
空キャスト
永尾完治:柿澤勇人
赤名リカ:笹本玲奈
三上健一:廣瀬友祐
関口さとみ:夢咲ねね
海キャスト
永尾完治:濱田龍臣
赤名リカ:唯月ふうか
三上健一:増子敦貴(GENIC)
関口さとみ:熊谷彩春
長崎尚子:綺咲愛里
和賀夏樹:高島礼子
永野亮比己、 引間文佳
新井希望、 尾関晃輔、 上條駿、 今野晶乃、 咲良、 高瀬育海、 俵和也、 照井裕隆、
妃白ゆあ、 町屋美咲、 安福毅、 矢吹世奈、 吉崎裕哉 (五十音順)
スタッフ
原作:柴門ふみ「東京ラブストーリー」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)
音楽:ジェイソン・ハウランド
脚本・歌詞:佐藤万里
演出:豊田めぐみ
美術:松井るみ
照明:柏倉淳一
音響:山本浩一
衣裳:十川ヒロコ
ヘアメイク:鎌田直樹
映像:栗山聡之
振付:小池ミモザ
歌唱指導:ちあきしん
音楽監督補:村井一帆
振付助手:梶田留以
稽古ピアノ:森本夏生
演出助手:伴・眞里子
舞台監督:加藤高
公式HP= https://horipro-stage.jp/stage/love2022/
公式Twitter= https://twitter.com/tls_2022 #ミュージカル東京ラブストーリー
主催:フジテレビジョン/ホリプロ
企画制作:ホリプロ