オールスタッフプロデュース、ミュージカル『ピエタ』、メインビジュアルおよび全キャスト情報が公開。
浅田次郎原作の珠玉の短編を梅田彩佳と高泉淳子でミュージカル化1989年のイタリアを舞台に、愛を追い求めすれ違うふたりの運命。
ミケランジェロの“ピエタ像”になぞらえ描く、娘と母の愛憎と葛藤の物語。
主人公の友子(娘)には梅田彩佳。
幼かった友子を捨て、自分の人生を求めた母・千代子には高泉淳子。
そして物語のキーマンとなる、友子の婚約者リー・イン(A/B)にミュージカル俳優の伊藤裕一と神田恭兵、友子の祖父に畠中洋の出演が決まった。
脚本・作詞に高橋亜子、演出は渋谷真紀子、振付はパフォーマーとしても活動の原田薫、音楽は若手音楽家として注目を浴びている小澤時史、田中和音という布陣。
ミュージカル「ピエタ」に寄せて 浅田次郎
尊敬する芸術家を問われたなら、私は迷うことなくミケランジェロ・ブオナローティの名を挙げるだろう。
一九九七年に書いた短篇小説「ピエタ」は、文字通り彼へのオマージュである。サンピエトロのピエタの美しさに陶然とし、フィレンツェとミラノのピエタに戦慄した経験は、先人たちのどの小説にもまして私の作家人生に影響を与えたと思う。
このたび私の「ピエタ」がミュージカル化されると聞いて驚いた。五百年後の小説家が勝手に書いて、
「ピエタ」の足元に捧げた話が、さて、天国のミケランジェロは何と言うだろうか。
物語
1989年—。30歳になる永井友子は大学を卒業後、大手出版社で人気女性誌の副編集長を任せられていた。友子の母は24年前、駅で友子を捨てたきり、音信不通のままであった。母が残した『いい子でいれば、帰ってくる』という言葉を信じて努力を重ね、友子は優等生となった。再婚した父に気を遣って大学進学を機に自立し、唯一の味方であった祖父が他界したあとも友子は「いい子」でいつづけてきた。しかし母がいつまでも戻って来ないことに心を蝕まれ、自分の中に隠しようのない歪みを自覚した友子は、ついに消息不明の母を探し出したのだった。友子の母はイタリアで観光ガイドとして働いていた。友子は、母の目の前で優等生の自分自身を壊すために、愛していない男を「婚約者」に仕立て上げ、イタリアへ向かうのだった。
概要
公演名:オールスタッフプロデュース ミュージカル『ピエタ』
日程・会場:2023年5月18日(木)~24日(水) 俳優座劇場
原作:浅田次郎「ピエタ」(『月のしずく』所収 文春文庫刊)
脚本・作詞:高橋亜子
演出:渋谷真紀子
音楽:小澤時史
音楽監督:田中和音
振付:原田薫
出演:
梅田彩佳 高泉淳子
伊藤裕一 神田恭兵
西田健二、中野太一、轟晃遙、橘未佐子、東城由依、伊宮理恵、戸張柚(Wキャスト)・御園紬(Wキャスト)
/畠中洋
演奏:田中和音(Pf.) 大内満春(W.W.)
問合せ:オールスタッフ 03-5823-1055
公式URL:https://www.allstaff.co.jp/pieta/