6月26日~7月5日 東京建物 Brillia HALL、7月9日(日)~13日(木)梅 田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、ミュージカル『SUNNY』が開幕する。
2011年に、カン・ヒョンチョル監督により韓国で製作され、大ヒットを遂げた映画「SUNNY」(邦題「サニー 永遠の仲間たち」)。その後、アジア各地で現地の文化を取り入れたリメイク版映画・ドラマが製作され、日本でも 2018 年に映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」が公開。
この大ヒット映画「SUNNY」を、世界で初めて舞台化。バブル経済絶頂期の1980年代と現代の日本を舞台に、80年代のヒット曲と共に、学生時代に結成された仲良しグループ「SUNNY」のメンバ ーが、大人になりそれぞれ事情を抱える中、現在と過去の青春時代とが交錯し、笑いあり、涙ありの人生ストーリーを。
演出は、人気ドラマや、映画、舞台など、ジャンルを超えて幅広く活躍する西田征史。
出演は、平凡な主婦として暮らす中で学生時代の仲良しグループ「SUNNY」の再集結に向け奔走する奈美役を花總まり、 「SUNNY」のリーダーで現在は大病を患う千夏役を瀬奈じゅん、学生時代から大変貌を遂げセレブな暮らしをするみどり役を 小林綾子、保険会社で日々パワフルに働く桜役を馬場園梓、裕福な家庭で育つも現在は生活苦にある好恵役を佐藤仁美が演じる。そして、女子高生時代の奈美、千夏役に渡邉美穂、須藤茉麻、更に、メンバー探しのため奈美が依頼する探偵 等の役に片桐仁が登場。
更には、バブリーダンスの生みの親で現在多方面にて活躍中のakaneによる振付も見どころとなる。
まずは出演者のパフォーマンス。今回の制作発表会は報道陣のみならず、一般オーディエンスも。ステージに奈美役の花總まり、千夏役の瀬奈じゅん、みどり役の小林綾子、桜役の馬場園梓、好恵役の佐藤仁美が登場、原作映画にも登場した劇中歌「SUNNY」を熱唱。
続いては高校時代の奈美役・渡邉美穂、同じく高校時代の千夏役・須藤茉麻ら、11名のキャストが「ダンシング・ヒーロー」をパワフルに歌い踊り、大いに盛り上げた。
そして会見が行われた。
まずは演出の西田征史「映画のテンポを崩さずに舞台として2つの時代を描いていくことを試行錯誤しまして、みなさんと一緒に作り上げました。見所はその世代のSUNNYの皆さんのコンビネーション、本当に空気がいいのでそれぞれの世代間のコンビネーションを見ていただければ」と語る。
花總まり「奈美はみんなを引っ張っていく役ですので、大切に演じたいと思います。映画のテンポをそのままにって西田さんがおしゃいましたが、私、こんなに出ずっぱりな舞台は意外と初めてなんじゃないかなと…はけた時から、もう次に移動してるくらいに、あとははけずにそのままいく、みたいな少々頭の中が混乱しているんですけど(笑)、そこもいつかきっと楽しみに変わるんじゃないかと思って、早く体になじませていきたいと思っています」
瀬奈じゅん「花總さんとは逆で、こんなにじっとしている役は(笑)、初めてじゃないかなっていうくらいじっとしています。体の方はじっとしている、この5人の空気感、舞台上で漂わせるように表現したい。『ダンシング・ヒーロー』を披露しましたが、若者たちが本当に素晴らしくって!パワーとエネルギーはすごいなと力をもらっているので。千夏役を作り上げていきたい」
小林綾子「元ヤンチャな高校生がセレブママに変身するという役です。一見、幸せそうに見えて悩みを抱えていて、SUNNYのメンバーと再会することで、つけてもらう。この緑は高校生の頃から口は悪い、汚い言葉を発して…罵り言葉に挑戦しておりまして、これがなかなか難しくって(笑)、そういうのも見ていただけたら。友情とか絆とか、古くからの仲間っていいなって感じています。そういうことも懐かしく思い出しながら、温かい気持ちで帰っていただけるように、精一杯頑張っていきたいと思います」
馬場園梓「とても食いしん坊でパワフルな女の子の役です。最初は自信がないなと…朝から米を2合炊きまして(笑)、特大の握り飯を!でも3時にははらぺこで、それくらい目まぐるしい、歌もダンスもお芝居も!躍動感あふれる…全力で稽古を完璧に」
佐藤仁美「学生時代の頃とはうってかわって、ギャップが激しい役なのですが、学生時代は清楚で大人になって…お酒の飲み方って難しいなって(笑)。作品自体は『こういうこと、あったな』とか自分の育ってきた環境を思い出す、そういったところを見ていただきたいです」
渡邉美穂「高校時代の奈美を演じさせていただきます。ポスター見ていただければわかりますが、一人だけ様子が違うかなと。少し内気な雰囲気で。ちょっと田舎者っていうんでしょうか、ピュアで真っ直ぐな女の子なので、こんな素敵な女の子を演じさせていただくのはありがたいです。奈美の成長していく姿、目に見えてわかると思うので、私も一緒に成長して行けるように。同世代の方々がたくさんいるのはすごく励みにもなりますし、、高校時代、青春時代を再び取り戻しているような気分になって毎日毎日楽しくやらせていただいています。大人チームのみなさんと力を合わせてステキな作品をお届けできたらと思います」
須藤茉麻「高校時代の千夏を演じさせていただきます。千夏はカリスマ性があって…大人になった千夏の瀬奈さんと癖が一緒だったり、とか考えて作っていきます。大人になったSUNNYと対比が出ると思うので、いい意味で(笑)」
片桐仁「探偵役ほか8役やらせていただきます。着替え、カツラもチェンジ、戦々恐々としております。地毛みたいなカツラ被りましょう(笑)。地毛を挟んだりすると大変なので、全部カツラにしましょうということで。男は2人しかおりません、井阪郁巳くんと僕だけ。いろんなおじさんが出てきたと思ったら一人だったんだ、とお客様に言ってもらえたら…みんなで頑張っていきたいと思います」
また、ジュークボックスミュージカルにちなみ、キャストたちが好きなアーティストや音楽については須藤は「ハロプロで活動していたので、モーニング娘。さんの曲」と言い、渡邉は「1人カラオケでは、『夢をかなえてドラえもん』を」とコメント。瀬奈は「サザンオールスターズ。カラオケでよく歌うのは中村あゆみさんの『翼の折れたエンジェル』。いつかみんなでカラオケに行きましょう!」と共演者に。花總まりは松田聖子の楽曲をよく聴いているそう。「『SUNNY』の劇中歌のおかげでレパートリーが増えるので、これからはカラオケも怖くないぞ!」と笑いを誘った。
また、この作品はジュークボックスミュージカル、瀬奈は「通常のミュージカルだと歌詞が気持ちだったりするので、それを間違えると一巻の終わり!でも今回は多少間違えてもストーリーに大きく影響しないから…」と言い共演者や記者たちの笑いを誘った。演出家から「予防線張ってます!?」とすかさず(笑)。「間違えても影響がない、そこが新鮮であり、楽しみでもある、変なプレッシャーもなく」と瀬奈じゅん。
記者から「青春時代の自分に伝えたいこと、言いたいことはありますか?」という質問が出た。瀬奈じゅんは「今が青春」と言いつつ「宝塚時代の私に『そんなに生き急がなくてもいいよ』と…(当時)やることに追われて…『肩の力抜いてもいいんじゃない?』って言ってあげたい…その分、今、青春を謳歌してます!キラキラしてます(笑)」とコメント。花總まりは「そうですねー。はちゃめちゃな、戻ってこない10代…私もまだ青春ですけど(笑)、10代って良いなあと、振り返るとそう思いますね。当時の私には『精一杯いい汗を流して、“アオハル”を十分に満喫して!』と」と語る。小林綾子は「10代、『おしん』ですね。『おしん』の後の学生時代もすごく充実してて…ただ『おしん』やってた当時の自分には『40年経ったらヒョウ柄になるよ』『こういう、はっちゃけた役もできるようになるよ』と教えてあげたいです」と語り、会場は笑いに。佐藤仁美は「酒を飲む」と一言で笑いをとった。片桐 仁は「10代の自分に何かいうとしたら『そんなにお前にみんな興味ないよ』と…自意識が、自分のことを気にするのは自分だけ」と語る。
最後に花總まりから公演PR。
「韓国の映画の初!舞台化なので、一生懸命頑張っている最中ですけど、期待は裏切りません!それ以上のものをお届けできると思っています。一丸となって、頑張っております。誰でも共感できる物語ですので、一緒に楽しんで、共有できたらいいなと思います。見に来ていただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします」と締めて会見は終了した。
<『SUNNY』原作映画上映会レポ>
物語
1980年代、とある女子高生たちの青春時代を彩った仲良しグループ「SUNNY」。月日は流れ、今は主婦となった奈美(花總まり)は、反抗期の娘と仕事で出張の多い夫と何不自由ない暮らしを送っていた。ある日、奈美は「SUNNY」のリーダーであった千夏(瀬奈じゅん)と偶然再会し、彼女が大病のため余命1か月を宣告されていることを知る。そして病床の千夏からある頼みごとをされる。それは、バラバラになってしまった「SUNNY」のメンバーにもう一度会いたい、というものだった。彼女の願いを叶えるため、奈美は探偵を雇い、かつてのメンバーたちを探し 始めるのだが──。
概要
ミュージカル『SUNNY』概要
脚本・演出:西田征史
振付:akane
出演:花總まり、瀬奈じゅん、小林綾子、馬場園梓、佐藤仁美/渡邉美穂、須藤茉麻/片桐 仁
川村咲季、横岡沙季、古沢朋恵、伊藤友惠、伊藤彩夏、池田晴香、
飯沼帆乃佳、菊田万琴、浅倉智尋、鈴樹志保、井阪郁巳、寺田彩乃
日程会場:
東京:2023年6月26日(月)〜7月5日(水) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
大阪:2023年7月9日(日)〜13日(木) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
問合:10:00〜18:00 〔東京〕0570-077-039 〔大阪〕06-6377-3888
企画・制作・主催:梅田芸術劇場
HP:https://www.umegei.com/sunny/
撮影・取材:金丸雅代