演劇集団イヌッコロにより2010年に上演。以降、様々な団体にて上演され好評を博したワンシチュエーションコメディの傑作『苦闘のラブリーロバー』が堂々の復活!
出演は、宇野結也、高士幸也、結城伽寿也、広井雄士、花奈 澪、日永 麗、梅原サエリ、足立英昭、荒木健太郎、など豪華キャストが集結!!
主人公の泥棒役は宇野結也。
幕開きは泥棒さん(宇野結也)の独白、それから舞台が明るくなり、場所はとある一軒家のリビング、ルームシェアをしている男女6人が住んでいる。このリビングに昭和な感じの分厚いテレビ。つけようとしたらつかない。「映んなくって」とひろっち(高士幸也)。「完全に壊れたよ」と谷ヤン(結城伽寿也)、テレビを叩いてなおそうとするひろっち(昭和なのか!)。「何してんの?!」「液晶テレビ、買って!」と可愛い顔してキツ〜いゆっきー(花奈 澪)。
「一番、貧乏」と嘆く谷ヤン、売れない劇団員。ゆっきーがプッチンプリンを食べてる、嘆くひろっち(彼のプッチンプリン)。そこへシンタ(広井雄士)、無言の人、ごとぅ(荒木健太郎)。シンタの携帯が鳴る、どうも兄がいるようで、こっちに来るらしい。一瞬、誰もいなくなったリビング、「ごめんください」、泥棒さん、なぜか手には液晶テレビ、独り言「金目のものはこれだけか…」そこへゆっきーが!「電気屋さんですよね!」違うとは言えず「そうなんですよ〜」と笑顔で返す泥棒さん(笑)。「ゆっきーのだよね」「ゆっきーさんのです〜」客席から笑いが。咄嗟の嘘、さらにゆっきーの彼氏と誤解され、さらに、さらにひろっちに「仕事は?」と聞かれて「警官」と答える泥棒さん(笑)。そこへ帰宅したあいあい(日永麗)、地下アイドル、名前を聞かれて口から出まかせの名前を言う泥棒さん。とにかく取り繕うためにその場しのぎのいろんな嘘を重ねる泥棒さん。それだけでない、関係性を誤解されたり。谷ヤンとゆっきーはラブラブ、だが、シェアハウスのルールで恋愛ご法度、よって関係を隠しているのだが、誤解が誤解をうんで、おーーーっとな状態になったり。
シンジの兄さん(荒木健太郎)がやってきて、だがシンジとは真逆の、なんかちょっと強面な。泥棒さん、もう混乱。さらに隣人の菜月(梅原サエリ)、「泥棒が入ったんです!」、当の本人の頭上は「!!」。一部屋で起こるすったもんだ、この結末は?が大体の流れ。
登場人物がとにかくキャラ立ちしまくり。泥棒さんはとにかく振り回されっぱなし、だが、お人好し感が滲み出て憎めない、むしろ振り回されて右往左往する姿が交換が持てる、これをいつもは「イケメン」な役柄が多い宇野結也が振り切った演技で!
同じくお人好しなひろっちは、泥棒さんとは違う感じの人の良さ、だが、他人のことに興味しんしんな雰囲気、どこかにいそうな人物を高士幸也を嫌味にならずに。貧乏劇団員谷ヤン、ゆっきーとラブラブしてる時と普段の落差が笑える、演じるは結城伽寿也。その谷ヤンの彼女・ゆっきー、もうキツい、キツい(笑)、でも谷ヤンと2人だけの時は可愛く、可愛く、花奈澪のハマり役。見た目爽やかで可愛げのあるシンタ、演じるは広井雄士、適役。地下アイドルのあいあい、キャピキャピ、萌えな雰囲気だが、意外と洞察力あったり、時々きつい一言を発する時のさりげなさ、日永麗が可愛く棘があるキャラクターをピリッと効かせて。兄さん、見た目に反して優しい兄さん、足立英昭、そこはかと漂う”いい人”感、人は見た目で判断しない、の典型的キャラ(笑)。
そして後半で「え?!」なキャラ、ごとぅ、ある意味、美味しいポジション、荒木健太郎が好演、インパクトあり。同じく後半に登場する隣の人・菜月、家族想い、そしてとにかく優しい。梅原サエリがほんわりと。
ラストは、ハートフル。この大混乱もしっかり回収、スピード感のある展開、休憩なしのおよそ1時間40分、主題歌は「Welcome to ラブロバ」、2020年の公演時の曲、歌うはヨースケコースケヨースケ(米原幸佑、伊藤陽佑、サカノウエヨースケ)。シンガーソングライター・サカノウエヨースケと俳優・米原幸佑によるスーパーアコースティックデュオ「ヨースケコースケ」と俳優・シンガーソングライターの伊藤陽佑によるスペシャルコラボレーションユニット。初演から10年以上が経過、悪人は誰もいない、むしろみんな愛おしく、可愛く、そしてかまってあげたくなる(笑)。公演は9日まで。
物語
あわてんぼうの泥棒さん!クリスマス前にやってきた!!
とある男女6人がルームシェアしている一軒家のリビング。
リーダー格の”ひろっち”、気が強い女の子”ゆっきー”、売れない劇団員”谷やん”、アイドルタレント”あいあい”、ごく普通の大学生”シンタ”、怪しい謎の男”ごとぅ”。
個性のぶつかり合いでトラブルの絶えないルームシェア。
クリスマスの前日、家に一台しかないオンボロテレビが故障。
「ちょっと!!最悪!弁償して!最新の液晶テレビで!!」
リビングに響く声。
そこへ運悪く、忍び込む一人の泥棒。
泥棒の手には、なんと盗んできたばかりの最新型の液晶テレビが・・・。
次々と出て来る住人達にいろんな人に間違えられ難を逃れた矢先、
謎のアタッシュケースを抱えたヤクザと、泥棒に入られた隣人が飛び込んで来て事態は最悪の状態に ?!
苦闘の中、泥棒は大切な何かに気付いていく。
概要
日程・会場:2023年10月4日〜10月9日 シアターサンモール 全10公演
脚本・演出:佐野瑞樹
キャスト
宇野結也
高士幸也
結城伽寿也
広井雄士
花奈 澪
日永 麗
梅原サエリ
足立英昭
荒木健太郎 ほか
企画・製作:舞台『苦闘のラブリーロバー2023』製作委員会(style office、シザーブリッツ)