フィールドワークを軸とした国際共同制作を数多く手がけるダンサー・振付家の北村明子による新たな試み「Xstream project」が始動する。第一作はフィリピンの若手アーティストと、日本のダンスシーンを彩る気鋭のダンサーらが共演する『Soul Hunter』。
フィールドワークとリサーチを軸とした国際共同制作を数多く手がけるダンサー・振付家の北村明子が2023年、新たに 「Xstream project」をスタート。フィリピンにおける伝統・生活文化の交錯する局面に着目し、プロジェクト第一作となる舞台作品『Soul Hunter』をシアタートラムにて上演。
クリエイションメンバーにはフィリピンで活動する若手アーティストら3名(マジェンタ、ジュリエン・サンチェス、ハンディオン・カプーノ)と、井田亜彩実、岩渕貞太、 黒田 勇、小暮香帆、辻本 佳、西山友貴といった国内ダンスシーンの一線で活躍するダンサーたち。音楽は サウンドディレクターとして注目を集める横山裕章(agehasprings)が担い、美術に映像を用いた空間づくりを得意とする兼古昭彦が参加。 フィリピン現地にて、口頭伝承による民話が通常の生活文化に色濃く残る山岳地帯の先住民族の生活文化、都市化が進 むマニラの現状、そして、若手クリエイターたちの伝統文化へのアプローチの柔軟さに触れた北村が、現代のアミニズム・シャーマニズムの在り方を問うステージを繰り広げる。
コメント 北村明子(構成・演出・振付)
無事に初日明けました!たくさんの皆様にご来場いただき皆様の暖かい応援に心より感謝申し上げます。
本番直前まで、ダンサーとクリエーターの素晴らしいチームークでむくむくと作品の力強い脈が生まれてくるのを感じていました。
思い描いていた以上のパワフルで凄みのある作品になり、ダンサー、パフォーマーの身体が織りなすドラマの圧が伝わってくる仕上がりになりました!フィリピン山岳地域でフィールドレコードした音も重層的なグルーヴに編見込まれ、身体中をエネルギーで満たしてくれます。ハンターが獲物に魅了され、ダンサーがダンスという生物に魅了され、虜になっていくドラマから始まるダンス体験。とにかくダンサーが凄まじくかっこよく、切なく、面白いです。是非とも劇場にご来場ください!
イントロダクション
狩猟と憑依の奇妙なエコロジー
獲物を狙う猟師は夢幻の森へと分け入り
あらゆる皮膚で音の震えを捉え、まだ見ぬ獲物へと同化する
未知の影に潜む断片の記憶と刻を合わせる
時間は静止して万物を溶かす獣と交差し
種を超え、生と死、過去と未来の間に舞い込む
無意識が?を?み憑依は逸脱する
確実性の疑問──秩序から逃走する応答の旋律がダンスを奏でる
概要
タイトル:Xstream project1 『Soul Hunter』
日程・会場:2023年11月3日(金・祝)〜11月5日(日)シアタートラム
構成・演出・振付:北村明子
音楽・作曲:横山裕章(agehasprings)
映像・美術:兼古昭彦
ドラマトゥルク:ジュリエン・サンチェス|Giullienne Sanchez、ハンディオン・カプーノ|Handiong Kapuno
出演:井田亜彩実、岩渕貞太、黒田勇、小暮香帆、辻本佳、西山友貴、マジェンタ|Magenta
主催:一般社団法人オフィスアルブ
提携:公益財団法人せたがや文化財団 世田谷パブリックシアター
後援:世田谷区
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成]
協力:株式会社FBDゼロ、公益財団法人セゾン文化財団
公式サイト:http://akikokitamura.com/works/soulhunter/
撮影:大洞博靖