京極夏彦×シライケイタ×新木宏典。珠玉の名作が舞台化となる。「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「百鬼夜行シリーズ」や「巷説百物語シリーズ」など、数々のベストセラー作品を生み出してきた京極夏彦。その京極作品の中でも異色とも言える「死ねばいいのに」は、究極のミステリーとの呼び声高く、他に類を見ない人間の内面を炙り出しています。京極夏彦の名作「死ねばいいのに」がついに舞台化 いたします。さらに2024年は京極夏彦が文壇デビュー30周年を迎え、本公演も30周年記念の一環として上演。
上演台本・演出は、2023年7月に座・高円寺の芸術監督に就任したシライケイタ。
原作をもとに描いた上演台本・演出やオリジナルの劇作を得意とし、劇団のみならず外部での演出も数多く手がけている。
人間の本質を追求し、メリハリのある演出手腕にて注目されているシライは、『死ねばいいのに』が炙り出す人間の本質をどう具現化するのかー
主人公・渡来健也を演じるのは、演技力にも定評がある新木宏典。40歳の誕生日を機に、「荒木宏文」改め「新木宏典(あらきひろふみ)」として心機一転し活躍中。舞台を中心にテレビでも活躍してきた新木が、これまでの経験を活かし、本格的なセリフ芝居への挑戦として新たな境地が期待。
そして、主人公と対峙する六人には、津村知与支、宮﨑香蓮、伊藤公一、阿岐之将一、魏涼子と福本伸一といった実力派のメンバーたちが集結。
原作者より
「死ねばいいのに」。ひどい言葉です。
このひどい言葉をきっかけに、モブだった視点人物が被害者=加害者として人生の当事者、つまり主役になる——
このひどいタイトルの小説はそういう仕組になっています。
小説はワンシチュエーション、二名の会話劇が反復される単純な構成です。
ただ、小説では視点人物の内面描写が可能ですが、舞台においてその技法は封じられてしまいます。
すべては俳優のみなさんの身体で表現していただくよりありません。
「死ねばいいのに」——
このひどい言葉が、どんな形で観るものに届くのか、楽しみにしております。
京極夏彦(小説家)
STORY
死んだ女のことを教えてくれないかー
三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。彼女と関係のある6人の人物の前に、渡来健也と名乗る無礼な男が突然現れる。
健也との交わらない会話に、苛立ちや焦燥を顕にする6人だったが、彼の言葉にハッとさせられる。問いかけられた言葉により暴かれる嘘、さらけ出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。渡来健也との対話の先にある「死ねばいいのに」という言葉が導く結末とはー。
概要
日程・会場:2024年1月20日(土)〜28日(日) 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
原作=京極夏彦「死ねばいいのに」(講談社文庫)
上演台本・演出=シライケイタ
出演=新木宏典
津村知与支 宮﨑香蓮 伊藤公一 阿岐之将一 魏涼子 福本伸一
チケット発売=11月11日(土)10:00~ 一般発売開始