原作:京極夏彦、脚本・演出:シライケイタ、新木宏典を主演に迎え、舞台「死ねばいいのに」が1月20日より28日、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演。初日の前日の舞台稽古がプレス向けに公開された。
『姑獲鳥の夏』『魍魎の匣』『百鬼夜行シリーズ』や『巷説百物語シリーズ』など、数々のベストセラー作品を生み出してきた京極夏彦。独特な世界観の京極作品の中でも異色と言える原作となる「死ねばいいのに」は、他に類を見ない人間の内面を炙り出した作品。
脚本演出は、人間の本質を追求し、メリハリのある演出手腕にて注目されているシライケイタ。
主人公は、その演技力で幅広い分野で活躍する新木宏典、彼と対峙する六人には、津村知与支、宮﨑香蓮、伊藤公一、阿岐之将一、魏涼子、福本伸一の実力派。
舞台は、かなり急勾配の八百屋舞台に、ソファ、テーブルや事務用棚、そして、洗濯物が散乱している空舞台に、演者たちが登場するプロローグ、そして、物語が始まる。コメント
新木宏典
いよいよ幕が上がるのかと思うと、とても楽しみであり、また、怖くもあり、なんだか不思議で複雑な心地良い気持ちです。
原作を読んだ時は静かで暗い夜の海のようなイメージでした。
稽古を進めていく中で、感情の変化が大きく、とてもリズミカルな…、風の強い日の夜の海に、今は感じるようになりました。
これは舞台というエンターテイメントで見せる上で生まれた世界に思います。
原作をご覧になった方にも楽しんで頂けるよう、舞台を通して原作にも興味を持って頂ける舞台版の『死ねばいいのに』を精一杯お届けする所存です。
シライケイタ
いよいよ開幕です。
救いようのないタイトルの作品ですが、稽古場はとても明るく、楽しい現場でした。
それは、「死ねばいいのに」というキーワードと背中合わせにある「精一杯生きなさいよ」というメッセージを、全てのキャストとスタッフが必死に体現しようとしていたからだと思います。
そう、辛いことも多いけど、きっと楽しいものだと思うんです、生きるって。
観ていただいた方にそう思って頂きたくて、精一杯作りました。
舞台上で必死に生きる俳優達を、どうぞ目撃して下さい。
お待ちしています!!
物語は、少しだらしない雰囲気だが、憎めない青年健也が、4回だけ会うことになってしまった女 亜佐美がどんな人なのかを知りたくて、彼女に縁のある人々に相手構わず会いに行く展開。出会う男と女、真実の心模様が健也との出会いの時間の中で移ろい顕になってゆく。観るものは健也と共に亜佐美は何者と思い、時には、対面する人々に自分を見出すこともある。凝縮された人間模様を連続する二人芝居の登場人物と同じ空間と時間を、自身の人生の一部として共に残せる舞台だ。
概要
舞台『死ねばいいのに』
日程:2024年1月20日(土)~28日(日)
会場:紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
原作:京極夏彦「死ねばいいのに」(講談社文庫)
脚本・演出:シライケイタ
出演:新木宏典 津村知与支 宮﨑香蓮 伊藤公一 阿岐之将一 魏涼子 福本伸一