手がけた歌詞は 2,700 曲超! 森雪之丞 自選詩集「感情の配線」発売記念イベントレポ

稀代の作詞家、森雪之丞が70歳という節目の年に自選詩集「感情の配線」を発売。その出版を記念して、1月25日にイベントが開催された。
布袋寅泰、hide、氷室京介、氷川きよしなど多くのアーティストからの支持に加え、『キン肉マン』『ドラゴンボール Z』『キテレツ大百科』などのアニメソング、さらに近年では舞台・ミュージカルの世界でも活躍し、劇団☆ 新感線『五右衛門ロック』シリーズの作詞を始め、『CHICAGO』『KINKY BOOTS』などの訳詞も手掛ける他、ロ ック☆オペラ『サイケデリック・ペイン』『SONG WRITERS』『怪人と探偵』とオリジナル・ミュージカルを立て続けに発表し、手がけた歌詞は 2700曲超!!

<代官山 蔦屋書店スペシャルSeason.1 森雪之丞トーク&リーディング>と題し、森雪之丞が自ら詩について語り、ポエトリーリーディングを実施。 ゲストに猪塚健太、牧野由依、礒部花凜を招いてポエトリーリーディングの魅力を披露した。

公演に先駆けて簡単な会見が行われた。森雪之丞は「70歳になったことに驚いた」と語る。しかし、70歳になれば、周囲の同世代、あるいはちょっと上の世代の人は「鬼籍」に入り始める年齢でもある。そのことに触れ「ちょっと気弱になってしまった」と語る。「ロンドンの布袋君にLINEで『そろそろオレ終活かな』と打ったら、変換を間違って『就活』となってしまった(笑)」といい、思わず、記者席もスタッフも笑ってしまった(笑)。「終活」ではなく「就活」これを単純な変換ミスと捉えずに「これは、もうちょっとやれということかな…活を入れた」と前向きに。それで「今までに書いた作品を集めた詩集を出しました」、変換ミスからまさかの詩集出版。これまでの活動を振り返り、「アニソン、アニメの世界はある意味自由。僕にとっては水が合った…時が経ってもアニソンを愛してくれる人がいるのはうれしい」と語り、また人との出会い、特に布袋寅泰氏との出会いは大きかったようで「自分の書きたかったロックの世界を彼に託せた」としみじみ。「いろんなことにトライできた、楽しい60代だった。70代、身体が持つ限りはよりグレードの高いものを…新しい詩詩集も」とこれからの展望を語ったが創作意欲は衰えるどころか、ますますUP。「ミュージカルはオリジナルで5本立ち上げたが、1本4年かかるので、あと1本かなあと…最後に画期的なミュージカルを」とさらなる挑戦を口にした。

 そして猪塚健太と牧野由依、礒部花凜が登壇、誕生日祝いをここで!花束と特製ケーキ(本のデザイン!)。嬉しいサプライズ、ケーキを前にしてもちろん記念撮影。

最後に「こんなにお集まりいただきありがとうございます!」と感謝の言葉。「感情の配線」、粋なタイトル、1994年に初めての詩集「詩画集 天使」を発売してから30年の間に出版された5冊の詩集から、森雪之丞自身が時間をかけて撰した42篇と、今作のために書き下ろした1篇が収められている。

会見の後、時間になり、<代官山 蔦屋書店スペシャルSeason.1 森雪之丞トーク&リーディング>。詩集からいくつかの詩を朗読する形式。
 最初にトーク、作詞を手がけて48年、今年の1月14日に古希、70歳を迎えた。ユーモアを交えながらのトークに会場からは時々笑い声が。

和やかに場が温まったところで猪塚健太、牧野由依、礒部花凜が登場、大きな拍手。4人での朗読、しみじみと聞き入る観客。該当するページを開きつつ、文字を目で追いつつ、朗読に聞き入る。椅子に座ってマイクの前でただ語る、という至って単純な朗読だが、言葉の力だろうか、脳内で情景が浮かんでくる。もちろん、その情景は観客の感性によるが、景色、人物の心模様が浮かぶ言葉の数々、1時間という短い朗読だが、濃密な1時間であった。

概要
森雪之丞自選詩集「感情の配線」
仕様:サイズ:四六判横 ハードカバー/布装 120 ページ
価格:2,500 円(税別)
内容:森雪之丞自身がこれまでに発売した5冊の詩集から厳選、図 形詩、戯曲詩の初の書籍収録

森雪之丞Official Website: https://www.mori-yukinojo.com/
森雪之丞自選詩集『感情の配線』特設ページ  https://www.mori-yukinojo.com/emotional_wiring/