第二次世界大戦中、”野球”に憧れを抱き、白球を追いかけた少年たちの物語、舞台「野球」。2018年夏以来の待望の再演が6月22日〜 東京・天王洲 銀河劇場、7月6日〜 大阪・サンケイホールブリーゼにて。
この舞台の野球監修を担う桑田真澄(読売ジャイアンツ二軍監督、甲子園通算20勝 戦後最多記録者)から出演者にキャッチボールやノック、捕球、投球フォームなどの実践指導の様子が、5月27日にベースランド新木場にて公開された。
公開練習 コメント
桑田真澄 (野球監修)
昨年西田さんより野球監修のお話をいただき、とても嬉しく思いました。少しでも力になれればと思い、お引き受けしま した。前回2018年の時も出演する皆さんがすごく元気がありましたが、今回はそれを上回る熱量を感じます。野球の 技術の吸収力も高く、上演がとても楽しみです。
西田大輔 (作・演出)
子どものころに桑田さんが決して大きくない体で甲子園優勝を飾ったことへの憧れがあり、この物語を作ったのも桑田 さんがイメージにあったので、しっかり野球監修をしてほしいと思い依頼しました。舞台での時代背景は、アウト、セーフ などの敵の言葉である英語は言っては行ってはいけない時代ですが、残された最後の1日でも、野球をやりたいと思う 気持ちや野球が好きな少年たちの話を桑田さんと一緒に作りたいと思いました。
橋本祥平 (穂積 均 役/会沢商業学校/投手)
会沢商業学校の穂積 均というピッチャーの役を演じます。「野球」というタイトルだけあって、演劇の熱量と共にお客 様さまがのめり込んでいただくためには、野球の技術がものすごく大切だと思います。今日、桑田さんに指導いただきま したが、僕らは現代の野球しかしらないので、(物語の時代設定の)戦時中の野球についても教えて頂けたので、 明日からの稽古にも取り入れて、頑張りたいと思います。
中村浩大 (唐澤 静 役/伏ヶ丘商業学校/投手)
僕は唐沢静香という天才ピッチャーの役で、桑田さんに教えていただけるということで、今日教えていただいたことは全 部吸収していきたいです。自分の思っていたフォームや捕球の仕方も正しくないと分かったので、桑田さんから学んだこ とを活かして、天才ピッチャーにふさわし役つくりをして、皆さん披露できるよう頑張りたいと思います。
財津優太郎 (島田治人 役/会沢商業学校/捕手)
僕は会沢商業学校の島田治人というキャッチャーの役を演じます。島田は、もしかしたらこの作品の登場人物なんか で、野球という舞台で行われる試合の勝ち負けに、一番こだわっている人物だと思います。稽古の中で、ひとつひとつ のプレイや一球一球にこだわりたいという思いがあって、今日の稽古で桑田さんに指導いただける機会をいただいたの で、当時の(選手たちの)動きや野球の技術を取り入れ、明日からの稽古に役立てたいと思います。
西銘駿 (浜岡喜千男 役/会沢商業学校/遊撃手)
浜岡喜千男役の西銘駿です。会沢商業学校のショートを守っています。作品の中で、ゲッツーをとったり、セカンドと 一緒にプレイするシーンがありますが、この球を捕り逃したら、これをファンブルしてしまったらどうしようみたいな不安が あったんですけど、桑田さんからたくさん学ばせていただき、そうした恐怖心がなくなり勉強になりました。それから、桑田 さんの投球フォームを間近で見られて、興奮しすぎて鼻血が出そうなぐらい感動しました(笑)。
猪野広樹 (穂積大輔 役/海軍中尉)
穂積大輔役を務めさせていただく猪野広樹です。僕は、海軍中尉の役で、舞台上では球児たちの障壁にならなけれ ばならない役ですが、今日は桑田さんに教えていただくことができ、みんなと一緒に楽しんでしまいました。穂積大輔も 野球をやっていた過去があり、明日からはそれを踏まえたうえで役つくりを体現できればと思います。
村田洋二郎 (菊池勘三 役/海軍小尉)
菊池勘三役の村田洋二郎です。2018年の公演にも出演しましたが、今回は球児たちの監督役で出演することに なりました。監督役ですが、今日は桑田さんに会いたくて、来てしまいました。素晴らしい指導で野球がうまくできてしま うのではないかと思うぐらいですが、舞台の中では野球はやりません(笑)。練習中に桑田さんが話していた「人を 想って野球をやりなさい」という言葉が、僕にとってとても心に響きました。この作品も人を想う作品になっているので、そ こもぜひ観ていただければと思います。
あらすじ
届かなかった、あのマウンドにーー。少年たちの生きた夏
1944年、夏。グランドでは、野球の試合が繰り広げられていた。甲子園優勝候補と呼ばれた伏々丘商業学校と、実力未知数の有力校、会沢商 業高校の試合である。会沢の投手・穂積が、捕手・島田の構えるミットを目掛けてボールを投げる。ど真ん中に入った球は力強く打ち抜かれた。穂 積と幼馴染の伏々丘四番打者で投手・唐澤も高い空を見上げた。それは紛れもなくホームランだったーー。
戦況が深刻化するなか、敵国の競技である野球は弾圧され、少年たちの希望であった甲子園は中止が宣告された。兵力は不足し、学生たちには 召集令状が届く。甲子園への夢を捨てきれず予科練に入隊した少年たちは、”最後の一日”に出身校同士で紅白戦を行う。
「たとえあと一球でもいいから投げていたい。時間があるなら何度でも。」
野球を心から楽しみ、仲間を思い、必死で白球を追う少年たち。それぞれの思いがグランドを駆け巡るなか、最後の試合が幕をあける。
概要
タイトル:舞台「野球」飛行機雲のホームラン ~ Homerun of Contrail
会期会場:
東京:2024年6月22日(土)~30日(日)天王洲 銀河劇場
大阪:2024年7月6日(土)~7日(日) サンケイホールブリーゼ
作・演出:西田大輔
野球監修:桑田真澄
音楽:笹川美和
出演:橋本祥平・中村浩大・財津優太郎・西銘駿 健人・大隅勇太・結城伽寿也・大崎捺希・大見拓土・相澤莉多・瀬戸啓太 猪野広樹・傳谷英里香・村田洋二郎
川原和久
料金:全席指定 9,900円(税込)
チケット一般販売: 販売窓口 ローソンチケット チケットぴあ イープラス
※対象公演:全公演 ※枚数制限: 各公演4枚まで申込可。
企画製作主催:エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ Office ENDLESS DisGOONie
公式HP: www.homerun-contrail.com
フォトセッション撮影:神ノ川智早