小さな診療所を舞台に、医者としての矜持や方針が相違する親子を通して“命”を考える物語。
緻密な取材をもとに温かな目線で描く内藤裕子の戯曲に、加藤健一事務所は今作が初挑戦となる。
現代医療への疑問や不安感。
日頃のニュースでも目にすることが多いこの問題は、他人事とはなり得えない、ぜひこの目で確かめに劇場へ。
加藤健一より
カトケン事務所のこの秋の舞台は、日本の医療にスポットライトを当ててみたいと思います。
私自身も歳を重ねるにつれ、病院に通う機会がだんだん増えて来ました。これといった病気がある訳ではありませんが、予防医療といった感じで幾つかの科にかかっています。そして時々「これは変だな?」と思う事があります。医療もただの商売だと考えれば仕方のない事かもしれませんが、そうは考えたくないという思いもあります。
今作はある一人の老医師をとり巻く、小さな町の医療従事者たちと患者たちの姿を描いた、内藤裕子の愛と感動の医療ドラマです。どうぞご期待ください。
配役
加藤健一 … 篠田秀和(篠田医院・元院長)
加藤 忍 … 津山晶子(篠田医院・看護師)
阪本 篤 … 篠田宏和(秀和の息子、篠田医院・院長)
占部房子 … 篠田真由美(秀和の長女、篠田医院・看護師)
加藤義宗 … 町村 肇(紘一の長男)
西山聖了 … 野原 整(製薬会社MR)
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新井康弘 … 町村紘一(患者)
作品について
初演は2021年9月。名取事務所・名取敏行からの依頼を受け、内藤裕子が書き下ろし、演出した。名取自身が丸山ワクチン接種を希望する友人からの電話を受けたこと、また、名取の実家が丸山ワクチンを取り扱う仕事をしていたため、多くのガン患者の姿を見てきた経験が、作品を生み出すきっかけとなった。
本作を上演するのは、名取事務所に続いて加藤健一事務所が2団体目である。
STORY
宮城県角田市にある診療所、篠田医院。
秀和(加藤健一)は院長業を息子に任せ、土曜日のみ診察を担当している。
患者一人一人に対してじっくりと時間をかける診察スタイルを貫く秀和は、病院経営を軌道に乗せた息子には少々煙たがられているが、家族ぐるみで昔から付き合いがあり、そして今は患者となった友人にも、医者として寄り添いながら真剣に向き合っている。
秀和は言う―「医者にしかわからないことがあるように、患者にしかわからないことがある。だからこそ医者は患者の気持ちを傾聴しなきゃならない。」
患者本人にとって大切なものとは、何なのか。秀和や篠田医院のスタッフ、患者、家族…それぞれの経験や立場から思いをぶつけて、“生き方”を考えていく。
概要
日程・会場:2024年10月3日(木)~13日(日) 新宿東口・紀伊國屋ホール
作:内藤裕子
演出:堤 泰之
出演:加藤健一、加藤 忍、阪本 篤(温泉ドラゴン)、占部房子、加藤義宗、西山聖了・新井康弘
★10月3日(木)終演後に、初日限定のミニイベントを行います!内容は当日までのお楽しみです。
◎10月13日(日)14時の公演に限り、目のご不自由なお客様を対象とした舞台装置の説明会を開催いたします。
いずれも当日のチケットをお持ちの方は、どなたでもご参加いただけます。
公式サイト:http://katoken.la.coocan.jp/