新原泰佑,小栗基裕(s**t kingz) ,前原瑞樹 ,相島一之出演 脚本演出美術 池田亮作品 舞台『球体の球体』開幕

第68回岸田國士戯曲賞受賞、第32回読売演劇大賞演出家賞上半期ベス5に選出の池田亮が、脚本・演出・美術を手掛ける最新作 舞台『球体の球体』が開幕。

池田自身がアート作品として発表したことのあるカプセルトイの「ガチャガチャ」から着想を得て、「親ガチャ・子ガチャ」といった要素を取り入れつつ、生まれたものが「自ら選べない状況」と「環境」、「優生思想」と「独裁者」についての寓話が描かれる。主演は、初W主演ドラマ『25時、赤坂で』 が大きな話題となり、映像やミュージカルのみならず、ストレートプレイでも進境著しい新原泰佑。『インヘリタンス-継承-』(`24年2月)のでは二人の性格の異なる役柄を見事に演じ分け、第32回読売演劇大賞男優賞上半期ベスト5に選出。本作が初の主演舞台となる。
そして、注目の出演者には、ダンスパフォーマンスグループs**t kingzのメンバーで、ダンサー・振付、俳優で活躍の小栗基裕。 多くの演出家や監督から信頼を寄せられている前原瑞樹。確かな演技力で、舞台や映像でも長きにわたり活躍するベテラン俳優相島一之が出演。

初日公演を前に、9月13日にシアタートラムにて取材会、プレスコールが設けられた。

取材会コメント
池田亮
元々、彫刻を製作していて、今回の美術も担当し、脚本演出美術と 兼ねました。美術だけでも最初は成立できる作品をと考えていました。いろいろなキャストスタッフの皆さんと関わる中で、変容していくような美術が作れれば、演劇にも変化していけばと思っています。自分は彫刻をやってたときに、何か石だと思ってたものが実は石じゃなかったみたいに、何かこれはこういう素材だと思ってたものが、実は別の素材だったっていう 衝撃を受けたことがあって、まさにそれは演劇と同じように、この素材は鉄のように見えたけど中身は紙だった、そういったところを原点に、それは物でなくて、人もこういう人だと思ってたら、実は違ったという様な、様々な面が見れるような作品にしました。

 


新原泰佑

初主演させていただきます。このシアタートラムという空間で初めてお芝居をできることを本当に嬉しく思いました。プレッシャーもありましたが、今はこの出演者の皆さん、そして、演出の池田さんを始めとしたスタッフの皆さんがいてくださることが本当に心強く感じています。ご来場の皆さんに早くお見せしたいなという気持ちでいっぱいです。今回、僕が演じるキャラクターは現代美術家、当て書きの様にこの作品が作られていて、僕の日々思う気持ちがすっと言葉に載っているような瞬間が多々あるなと僕は思っています。僕の中ですごく自分と自分が演じる本島が一緒に2人が歩いてるような感じでずっと稽古してきました。その僕であり僕でないような存在を、皆さんに見ていただけたらなと本当に思っています。

 
小栗基裕(s**t kingz)
僕は独裁国家の大統領という、何とも偉大な役を任せていただきました。最初、役をいただいた時、全く想像が付かなくて、そのトップに立つ人間はどんな人なんだろうかと、台本を読んでも、本当にますます予測がつかないキャラクターがそこにはいました。池田さんの演出が付くことで、もっとわからない人間になってきました。でもそのわからなさが魅力というか、自分自身のこともわ分かってるようでわかってないことを感じて、その分からないを全力で浴びながら楽しみながら、素晴らしい皆さんと一緒に演じていけたらなと思っています。

 
前原瑞樹
私は、新原くん演じる役のアートキュレーターを担当する役なんですが、新原くんが演じる役を支える役割を持ってるはずなのに、振り回したり振り回されたりしながら、僕もなんでこんな行動を取るのだろうとか思いながら、頭抱えて、、、 池田さんの演出に応えようと頑張って、理解しようとした瞬間に、もうそれいいですみたいな、新しいことやりましょうと、どんどん変わっていくことを日々楽しんでいます。公演期間中も毎日変わっていくんだろうと思っています。毎日、ステージを一所懸命に頑張りながら、そして、多分完成しないんだろうなと思いながら、一生懸命走り抜きたいと思います。

 
相島一之
私の役は小栗さんと同じ、架空の独裁国家の大統領なんですが、、、35年後という設定。昨年の舞台「ハートランド」で、池田さんの演出を受けた時の印象に残った言葉が「彫刻を作るように演劇を作りたい」と言われたんです。40年僕、芝居をやっているのですが、その様なことを言われた演出の人は初めてでした。今回この4人で芝居を作っていた時にも、池田さんは彫刻を作っている様に演劇を作っているのではないかと感じがしました。だから、お客様の感想もすごい楽しみです。

プレスコールより

ステージには、カプセルトイのディスペンサーを模した真っ赤なポールがセンターにそびえる。象徴的な舞台美術だ。

<新原泰佑インタビュー記事>

新原泰佑 インタビュー『球体の球体』9月上演 @シアタートラム

あらすじ
現代アーティストの本島幸司(新原泰佑)は2024年に遺伝と自然淘汰をコンセプトにしたアート作品『Sphere of Sphere 』を創作する。その作品が話題となり、独裁国家の「央楼(おうろう)」に招待されることで本島に思いもよらぬ人生が待ち受けていた。そして35年の時を経た2059年、本島の告白から物語が始まる。

概要
日程・会場:2024年9月14日(土)〜9月29日(日)  シアタートラム
脚本・演出・美術:池田亮
出演:新原泰佑 小栗基裕(s**t kingz) 前原瑞樹 / 相島一之
企画・制作・主催:梅田芸術劇場

公式ホームページ:https://www.umegei.com/kyutai-no-kyutai/