荒牧慶彦プロデュース 「演劇ドラフトグランプリTHE FINAL」武道館は大盛り上がり!

俳優・荒牧慶彦がプロデュースする革新的な演劇の祭典として2022年、2023年と開催してきた「演劇ドラフトグランプリ」がついに2024年ファイナルを迎えた。場所は日本武道館、ファイナルにふさわしい大きな舞台!
映像で「opening act」の文字、暗くなりペンライトが振られる。「the First Star」の文字、初っ端から大盛り上がり。

「楽しむ準備できてる?」オープニングのパフォーマンスが終わり、ナビゲーター役の阿部顕嵐が袴姿で登場。

それから続けて総合司会の山寺宏一。「ようこそ、武道館へ!!」の呼びかけに客席からは割れんばかりの大拍手と歓声。それから過去の「演劇ドラフト」の様子が映像で。それから、出場する劇団が登場、大きな拍手。
各座長の挨拶。

荒牧慶彦「グランプリを獲ることは叶わなかったので!この最強メンバーで!」

染谷俊之「この武道館でちょっとした伝説を作りに来ました」

玉城裕規「運命は皆様にお預けします。一夜の祭典を共に楽しみましょう」

七海ひろき「最高のメンバーで熱い熱い演劇を。部活と言えば青春。よろしくお願いいたします」

須賀健太「初参加、新参者です。演劇愛に溢れた武道館で忘れられない演劇体験を」

そして審査員の紹介、グランプリを獲得できるのは1劇団のみ。負けられない勝負、観客の投票で決まる。そして開会宣言「演劇ドラフトグランプリTHE FINAL」「スタート!!」で始まった。
レポーターの高野 洸と福澤 侑から投票のルールの説明があり、始まった。各劇団、持ち時間は20分。

劇団 『演劇 やろうぜ』
座長:染谷俊之
演出:毛利亘宏
演劇テーマ:ピクニック
タイトル「約束のピクニック」
劇団員:佐藤信長 田中涼星 富田 翔 古谷大和

舞台上でピクニックの準備を始める。クーラーボックスから調理器具、食材(本当に卵とかある!)などを取り出し準備に取り掛かる。「醤油忘れた」と言って観客に求める場面も(笑)。次第に明らかになるピクニックの目的。ゲストが来るらしい、「みんな、知ってる人」と。まさかの展開があり、また本気で調理。卵焼きが!美味しそう!このゲストやらが…五人の参加者のある人物の妻子という。なぜ、呼んだのか、彼らの関係も見えてくる、ちょっと涙もの、心温まる作品に仕上げた。

劇団 『SADAMEN』
座長:玉城裕規
演出:中屋敷法仁
演劇テーマ:運命
タイトル「運命(さだめ)と知るべし」
劇団員:植田圭輔 髙木 俊 服部武雄 松島勇之介

時代劇の格好で登場、時は戦国時代、ある武将の家の話。兄弟の関係、武士の家ゆえに逃れられないこと、家を守る、戦もある、死と隣り合わせ、だから浮かび上がる人間の業。修羅場、シリアスな展開の中にもユーモアは忘れない脚本。タイトルにもある「運命(さだめ)」、登場人物たちは、それを逃れることができない苦しさ、切なさ、だが、愛は忘れない。

劇団 『雪猿』
座長:荒牧慶彦
演出:三浦 香
演劇テーマ:雪山
タイトル「ツンドラクリーム」
劇団員:砂川脩弥 廣野凌大 松田昇大 持田悠生

場所は雪山、雪女が舞う。「誰かーー」と叫ぶ山岳救助の人。そこへ雪女に遭遇。「私たちの子供はどこ」そのまま雪女の世界に、と思いきやギャル登場(笑)。そのギャルと共に昭和感漂う少女も。このギャルが雪女に向かって「ババア!!」観客席はドッと(笑)。そこへトナカイの格好の人物もやっってきてカオス状態、まさかのつながりに「あらま」のコメディ。

劇団 『アクタゴン』
座長:須賀健太
演出:川尻恵太
演劇テーマ:引っ越し
タイトル:「再生する」
劇団員:唐橋 充 松井勇歩 三井淳平 山﨑晶吾

セリフがいきなり「演劇ってどうやって始めるんですか?」「円陣組みましょう」「アクタゴン!」それから引越し業者が働いてるシーンに。実はこの引越し屋が…死んでるという設定。生まれ変わることを「魂のお引越し」という。5人のそれぞれのつながりが見えてくる。実と虚、役名は実名、混沌としたところが演劇的。「お芝居は全部嘘だから」「夢を与える嘘つき」、言葉を噛み締める。

劇団 『勝部』
座長:七海ひろき
演出:私オム
演劇テーマ:部活
タイトル:「敗部の叫び」
劇団員:木津つばさ 椎名鯛造 高橋祐理 萩野 崇

応援団のシーン、太鼓の音が響く。そこへ先生がやってくる。応援団の生徒はいう「人の応援をしている3年間だった」「人の青春が終わったら俺らも終わり」という応援団の二人。そこへ上下ジャージの人物が、彼は演劇部。その彼の後から顧問らしき人物が「生きた証を刻もう」と言い応援団の二人に「応援団の役をやれ」と言われる。なぜか先生も「私もやる」と。「演劇は尊い絆」というセリフも飛び出す。「フレーフレー、み・ん・な」元気の出るエンディング。

全ての劇団のパフォーマンスが終了。それから投票タイム。優勝は……荒牧慶彦率いる劇団 『雪猿』。荒牧慶彦の挨拶、彼のプロデュースで始まった 「演劇ドラフト」、ここで一区切りをつけると挨拶。

だが、またやって欲しいと思うファン、観客は多いことだろう。武道館で演劇、新しく、そして有意義な企画。また、どこかで行われることを願う。

概要
日程・会場:2024年12月10日(火)17:00 日本武道館
総合演出:植木 豪
総合司会:山寺宏一
ナビゲーター:阿部顕嵐
現場レポーター:高野 洸 福澤 侑

公式サイト:https://www.theater-complex-original.jp/engeki_draftgp/

©演劇ドラフトグランプリTHE FINAL

撮影:小境勝巳・佐藤 薫・高田真希子・冨田唯我