シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』が、12月27日〜2025年1月2日にシアターHにて開幕。
その後は1月18日〜1月19日はサンケイホールブリーゼにて公演。
“祭”シリーズ14年目にして初めて描く幕末維新・新選組!!シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』(通称:る剣(るけん))。spiと内藤大希をW主演に迎え、武士政権の終わりを松平容保と斎藤一を主人公に敗者から見た革命の物語として30曲以上のナンバーのグランドミュージカル。注目の若手俳優 加藤将、持田悠生、野口準、ミュージカル界から岡幸二郎が初参戦で、新解釈の幕末・新選組の物語となる。
この公演は、「大人たちが本気でふざける」をモットーに、“面白おかしく、そしてなんとなく歴史が学べる舞台公演“として、2011年より続く“祭”シリーズの最新作。伝統ある商業演劇スタイルに則って第一部ではお芝居、そして第二部ではショーの2部構成となる。
脚本にはNetflix『攻殻機動隊 SAC_2045』を手掛け、“祭”シリーズでは4年ぶりに脚本を務める土城温美。演出はシリーズ4度目の演出をつとめる原田優一。そして音楽には、様々なジャンルを手掛けるオレノグラフィティを迎えての、日本発のオリジナルミュージカル。
第一部では、会津藩藩主の松平容保と新選組三番隊組長の斎藤一を主人公に動乱の幕末を描く。
「尊王攘夷」を掲げ、若者たちが主体となって国家に立ち向かい、クーデターを成功させた「幕末・明治維新」。その栄光の影で、滅びゆく幕府を守るため、新たな時代を作るため、命を懸けて戦った志士たち。互いに夢を持ち、「義」を信じ、自分たちの未来をかけ、駆け抜けた男たちの青春群像劇を重厚なグランドミュージカルとして描く。
第二部では、「カイコクしてくだ祭(さい)1853」と題して幕府からの指令の元、招集された有名アーティストたちによる横須賀の開国ショーを。
“祭”シリーズ14年目となる今年のテーマは「革命」。昨年迎えた干支1周記念から新たな1歩を、ということでテーマを「革命」と題して、新たにOPENした劇場「シアターH」にて、未だに触れたことのなかった「幕末」にチャレンジ。
物語の出だしは明治時代、スクリーンに「明治26年」と出る。1893年、19世紀末。一人の警察官(相葉裕樹)が、謎めいた男からある本を受け取るところから始まる。本を受け取った警察官は早速ページをめくる。そこに書かれている内容、幕末、主な登場人物は会津藩藩主の松平容保(spi)と新選組三番隊組長の斎藤一(内藤大希)。警察官は歌う「(男の強さは)刀を振り回すことではない」と。ちなみに松平容保は陸奥国会津藩9代藩主、実質的に最後の藩主。斎藤一は新撰組で副長助勤、四番隊組長、三番隊組長、撃剣師範を務め、戊辰戦争では旧幕府軍に従い新政府軍と戦い、明治維新後警視庁の警察官となる。会津藩、新選組、つまり幕末の”敗者”、徳川幕府、なんと300年、最後の将軍は徳川慶喜(水夏希)、これだけの歴史を背負い、しかも幕府のTOP、幕府を無くすわけにはいかないと思うが、時代は大きくうねり、ドラスティックに社会が政治が変わっていく。
その波に抗えない、松平容保と斎藤一の奇遇とも言える関係、この二人の間に流れる感情、そして周囲の人々、新撰組の面々、実質上の江戸時代の最後の孝明天皇(岡幸二郎)、徳川慶喜、リベラルな考えの持ち主で実行力もある坂本龍馬(蒼木陣)、歴史上の”有名人”が登場。松平容保は斎藤一が幼馴染のハジメに似ていた。ここは物語のポイントであり、要。似ているので気になる容保。2幕で怒涛のように時代が動く。「大政奉還」、徳川幕府、300年の歴史の”終焉”、そして新選組は会津藩預かりという非正規組織、だが慶応3年(1867年)幕臣に取り立てられるも戊辰戦争においての旧幕府軍降伏により消滅。その末路は大河ドラマや司馬遼太郎の『燃えよ剣』でお馴染みだが、そこはる・ひま流に!
グランドミュージカルなので楽曲も多彩、全てのキャラクターに見せ場があり、歌唱シーンで魅せるところも多い。衣装も現代的でアート、細かい笑いも随所に挟み込み、客席から笑いも起こる。最後は、グッとくる終わり方、歴史の波にもまれ、消えていった人々、だが、そこには熱い想い、友情、志があった。15分の休憩を挟んだ2幕もの。がっしりとしたspiの松平容保と軽妙洒脱で剣の達人・内藤大希の斎藤一のコンビネーション、楽しく、そして熱い。
シリーズ全てに出演している井深克彦が演じる高木時尾、幕末の会津藩大目付・高木小十郎の長女で新撰組隊士・斎藤一と出会い、戊辰戦争後に結婚した人物。金髪のギャルでもちろん、ギャル言葉(笑)、登場するたびに笑ってしまう、もちろん、ハジメにラブ。新選組の土方歳三(平野良)、沖田総司(前川優希)、伊東甲子太郎(野口準)、藤堂平助(広井雄士)、山南敬助(伊藤裕一)ら新選組の面々も個性的、楽しい場面も多数。
そして最後の将軍・慶喜。水夏希、流石の所作、将軍らしい気品をたたえながら容保に接するも、酔っ払うシーンでは慶喜の人間性も垣間見えて親しみのある人物像に。演出で忙しいはずの原田優一は三条実美役でインパクトのある登場の仕方で思わず見入ってしまう。孝明天皇は岡幸二郎が演じているが、釣りのシーンは必見。西郷頼母(加藤将)、会津藩の家老、最後まで尽くす。坂本龍馬&板垣退助(持田悠生)、坂本龍馬が殺された後の行動に注目。
日本史が楽しくわかる、特に幕末ものは多彩な人物が多く、わかるづらい部分も多いが、このように楽しくエンタメにすれば歴史が苦手な人でもなんとなくわかる。
20分の休憩ののち、2部はショータイム。テーマは『ペリーに日本の凄さを見せつけて、ペリーを日本の虜にしよう!!』、そのため、幕府より招集されたアーティストたちが横須賀に集まり、開国ショーを行う、という趣向。
いつも通り、「これはセーフなのかアウトなのか」きわどいショーが(笑)どういう風にきわどいのかは劇場で。いつも観ている観客なら、そこは”お約束”。それぞれ独特な世界観を構築しながら、トークもショーも!もちろん、このショータイム、団扇、ペンライトなどの応援グッズはOKというよりも”推奨”、周囲に気を配りつつ、しっかり応援したい。ペリー役は日替わりゲスト、よって毎日異なるので、ここはお楽しみポイント。司会進行は幕府の外交官ヒラノ、平野良が行うが、なかなかこなれている司会ぶり。また、着替えが多いので、トークが予定より長かったりするところもあり、そこも当日ならではのお楽しみ。通路を使う演出もあり、しっかり楽しめる50分。東京は2日まで。そのあとは大阪で18、19日。
spi
初日を迎えるにあたり、ワクワクした気持ちでいっぱいです!この作品は、さまざまな感情やメッセージが詰まった素晴らしい物語で、観客の皆さんに楽しんでもらえること間違いなしです。特に、キャラクターたちの成長や絆、共感を呼ぶ瞬間がたくさんあります。私たちの情熱が伝わることを願っています。二部は一緒に盛り上がりましょう!初日を迎えるこの特別な瞬間を、みんなで共有できることに感謝し、全力で楽しんで演じます!ぜひ一緒にこの幕末を楽しんでください!
内藤大希
W主演の同郷で同学年のspiと、信頼する演出の原田優一さんのもと、出演者全員で稽古から日々切磋琢磨してきました。さらに素敵な先輩である岡幸二郎さんをお迎えして、祭りシリーズの最新作「もえ・る剣」を上演できることを嬉しく思っております。例年よりも少ない人数ですが、パワフルな楽曲と熱いお芝居でこの新選組の物語を、る・ひまわりならではの切り口でお見せできるのではないかと思いますので、ぜひ劇場へ足を運んでいただけきればと思います。
概要
公演名:シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』
第一部:オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』
第二部:ショー「カイコクしてくだ祭(さい)1853」
脚本:土城温美
演出:原田優一
音楽:オレノグラフィティ
出演:spi、内藤大希/
平野良/蒼木陣、前川優希、加藤将、持田悠生、野口準、広井雄士/
伊藤裕一(東京公演)・小早川俊輔(大阪公演)、加藤啓、井深克彦/
原田優一、岡幸二郎/水夏希/相葉裕樹
日程・会場
東京:2024年12月27日(金)〜2025年1月2日(木)@シアターH
大阪:2025年1月18日(土)〜1月19日(日)@サンケイホールブリーゼ
公式HP:https://ru-ken.com/
舞台撮影:©エレニッシュ