
谷崎潤一郎の「春琴抄」を原作とした舞台「愛憐記」が 2025 年 3 月 6 日より開幕。本作は元宝塚歌劇団雪組トップスターえまおゆうの舞台初演出作品となる。
市村家橘一門新進気鋭の坂東家之助、アイドルグループ「さくら学院」の卒業後、舞台や TV など、活躍の場を広げる田口華、日本が生んだ天才ロックシンガー・ギタリスト ROLLY など、幅広いキャリアを持つ豪華キャストが集結し、官能的な愛の物語を紡いでいく。
キャストコメント
温井佐助 役/坂東家之助
こういった機会をいただけて嬉しく思います。演出のえまおさんが宝塚時代に演じられていたという重圧もありますが、題材を壊さずに自分なりの佐助を演じられるよう、皆さんのお力添えのもと、頑張ってまいります。
はじめは師弟関係だった佐助と春琴の二人が、お互いに離れたくないと思うほどの恋愛に発展していく過程を田口さんと一緒に描いていけたらと思います。
まおさんから「佐助って毎公演後にグッと胸にくるんだよね」とお聞きしていた通り、僕自身も稽古終わりにはいつも心身が苦しくなるほど佐助という役に没入していました。この熱い思いを客席へお届けしたいです。
「愛憐記」は明治時代のお話なのですが、現代の人の胸にも響く内容となっていますのでぜひお楽しみください。
鵙屋琴(春琴) 役/田口華
ゲネプロを通して照明さん、音響さんなど、舞台を支えるたくさんのスタッフさんがいてくださって、この作品をお客様にお届けできるんだなということが実感できました。この気持ちを忘れずに本番へ挑みたいと思います。
見どころはやはり、佐助と春琴の愛。愛を題材にしている作品は世にたくさんありますが、こういった形で相手に愛を伝える作品はなかなかないと思います。そしてぜひ、えまおさんが描く、個性豊かな登場人物ひとりひとりにも注目いただきたいです。
色々な愛の形が描かれている「愛憐記」を、私達も愛をもってお客様にお届けできればなと思います。
美濃屋利太郎 役/ROLLY
先ほどのゲネプロは、自分はこういうところを間違えやすいんだな、自分の至らないところはここだな、と改めて見つめ直すいい機会になりました。僕は「春琴抄」という作品が大好きで、「佐助が大好きなんですよ」という話がきっかけでえまおさんと仲良くなったんです。それ以降えまおさんは僕のことを20年以上「佐助」と呼んでくださっています。
共演者の中には今回はじめて舞台に立つ若いキャストさんがいらっしゃいます。この先 30 年後、40 年後に、彼女たちが世界的な大女優になったときに、自分が「愛憐記で共演していたんだよ」と自慢できる日が来るんだろうなと思うと、喜ばしい気持ちが湧いてきます。あと、私事ですがロックミュージシャンなのでギターを弾くことができるのですが、三味線はやったことがないんです。そんな人間が一生懸命に弾くところを見ていただければ嬉しいです。
谷崎潤一郎さんの美しく狂って燃える官能の世界をぜひ体感してみてください。
演出/えまおゆう
公演前夜は「開放されてる!」という嬉しさもありつつ、ドキドキして寝ることができませんでした。これまでに感じたことのない種類の緊張感でした。ゲネプロで渡せるものは全て渡したので、あとは信じるのみです。目上の方もいらっしゃいますが、とにかくみんな、元気で無事で旅立って頂戴と、雛鳥を親鳥が飛び立たせる直前のような気持ちでいっぱいです。
舞台は主役がいて見せ場があって当たり前なのですが、本作では他の出演者にも人それぞれに見せ場を用意しました。限られた上演時間の中ではあるものの、ひとりひとりが主人公になる作品になっていると思うので、それぞれが個性豊かに頑張っている姿を見ていただけたら幸いです。
「春琴抄」という作品はこれまでいろいろな手法で描かれてきました。私は宝塚出身なので、私なりの感性を詰め込み、こだわって作り上げました。毎公演ごとにアドリブが変わりますのでそちらも楽しみにぜひ見にいらしてください。
概要
日程・会場:2025/03/06(木) ~ 2025/03/10(月) 中目黒キンケロ・シアター
原作:谷崎潤一郎「春琴抄」
作:松本京
演出:えまおゆう
出演
坂東家之助
田口華
ROLLY
川村陽介
戶張美佳
松藤美和
西条美咲
諫山純子
手塚日南人
飯田隆平
中川将平
谷合律子
米沢のぞみ
小林怜衣
伊藤卯咲
二宮夕子
伊藤嘉恩
阿部心
金真鈴
市村家橘
主催 JAPAN BEST TV 株式会社
公式X:https://x.com/airenki2025