
新橋演舞場6月公演として、松竹株式会社と株式会社アミューズが共同で製作する、三宅裕司を座長とした、「熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第 11 弾 東京喜劇『黄昏のリストランテ〜復讐はラストオーダーのあとで〜』」が上演される。
東京の笑いである“軽演劇”を上演すべく、2004 年に旗揚げしたのが「伊東四朗一座」。その東京喜劇を伝承すべく、三宅が中心となって 2006 年に旗揚げしたのが“伊東”ならぬ“熱海” “四朗”ならぬ“五郎”で「熱海五郎一座」。これまでアドリブや一発ギャグなどの瞬間芸ではなく、練り上げられた台本とその設定の中でそれぞれが役柄をきちんと演じることで生まれる笑いを作り上げてきた。
2014年に新橋演舞場へ進出し、毎年多くのお客様を大爆笑の渦に巻き込んできたが、昨年演舞場シリーズ10回目の記念公演に伊東四朗と松下由樹を迎え、全公演満席大盛況で終幕。今年は一座旗揚げから21年目、演舞場シリーズ 11回目、心あらたに例年以上にパワーアップした抱腹絶倒の東京喜劇、出演者は座長の三宅裕司をはじめ、コント赤信号の渡辺正行、ラサール石井、三宅の盟友・小倉久寛、落語芸術協会会長で『笑点』司会の春風亭昇太、東京の喜劇人のDNAを受け継ぐ東貴博と相方の深沢邦之が交互出演とまさに東京喜劇のオールスターズ!今作に迎えるゲストは、羽田美智子と剛力彩芽。
都内で製作発表会が行われた。
MCより作品解説、それから三宅裕司 渡辺正行 ラサール石井 小倉久寛 春風亭昇太 東 貴博 深沢邦之 羽田美智子 剛力彩芽(敬称略) 、そして山根成之(松竹株式会社 取締役副社長 演劇本部長) 荒木宏幸(株式会社アミューズ 専務取締役)が登壇。
MCが登壇者の名前を呼ぶ、早速三宅裕司が「出席、取るんですか?」と早々にツッコミ。小学校の出欠をとるときのように皆、大きな声で「はい!!」。会見だと言うのに早くも「つかみはOK」(笑)。そして挨拶。
山根成之「新橋演舞場で11回目、ゲストに羽田美智子さんと剛力彩芽さん。食がテーマ、元気なお笑いをお届けしてくださると確信しています。毎年、期待を裏切らない喜劇、今年は松竹130周年、新橋演舞場100周年の記念の年になります」
荒木宏幸「昨年は伊藤四郎さんをお迎えし、今年は羽田美智子さんと剛力彩芽さんパワーアップしたものを!楽しいメンバー共にフルコースいけるか?(三宅裕司「そうです!」と応酬)」
三宅裕司「コロナの規制も緩くなって、昨年は伊藤四郎さん、松下由樹さん、大好評で毎日、ほぼ満席、『動く感動』、伊藤四郎さんが動くだけで感動!この大好評のあと、ゲストのお二人、心配することはありません…一座の方、カーテンコールは歩くか走るか、そこから決めています。作家が当て書きしてくれまして、それもすごい当て書き、ぜひ期待していただきたい」
渡辺正行「沖縄で公演し…(MCより『沖縄の話はいらない』オーダーが)今回のお芝居の方ですが、記者発表の時点でワクワク、ドキドキ、ホンは読んでないです。料理人がテーマですが、役柄は農水省の官僚で剛力さんの上司です」
ラサール石井「この間、小倉さんが古希を迎えましたが、今年、私も古希。体も劣化しましたが、部品を取り替えて若返っております。役柄ですが、オーナーシェフのミツボシケンタ、悪者らしいです。この前、作家と呑んでて、『毎年、一人ぐらいは貧乏くじ引く役があるんですよ』と言われて…。今年はそうでないことを…全力で頑張ります」
小倉久寛「昨年、70になりまして、70歳初めての熱海五郎一座、70、まあまあの歳です、重みをお芝居で出したいと…昨年は伊藤四郎さんんが出てくださいまして、人生の重みを感じました。87になって、素晴らしい国宝のお芝居で…。元々、溌剌としてませんが、できるだけ頑張ります」
春風亭昇太「毎年、これ以上の舞台ってできるのかな?といつも思います。でも、幕が上がるとウケる、新橋演舞場のような大きな劇場で伝わるのかな?と思ったら、劇場の空気が出来上がってるんです」
東 貴博「子供(第二子)も生まれまして、葉加瀬太郎さんと同じ誕生日です。人生100年時代、おじさんたちが笑いと勇気を与えられる、毎年、堪能しています。今年56になりますが、毎年、前座を担当しています」
深沢邦之「久々の仕事です、独身です。健康大事、健康診断、ほとんど数値が上がってます(血圧とか)、身長は下がってます、縮むんですね(笑)。25年前にロケに行ったとき、笑いで血圧下がったと…爆笑していただきたいです」
羽田美智子「毎年拝見してまして、昨年は伊藤四郎さんがお出になられて、ずっと眺めて満足していました。来年も行こうと思ってましたら、お話をいただいて、(こうして)会見に参加して夢みたいです。前作に出演していらした伊東四朗さんからも『早く舞台をみたい』と。『喜劇は一番難しい』と聞いています。チャレンジ、先輩たちと作っていく時間が待ち遠しいです、みんな笑顔で帰る、最高のお仕事です」
剛力彩芽「台本もなく、なんとなくあらすじを知っている状態にも関わらず、製作発表会で緊張しないのは初めてです(笑)。こんな楽しい瞬間に立たせていただける、皆様にお会いできるのが本当に夢のようで、全部身を委ねようと。お話をいただいたときに、そんな楽しいことはないって…即答しました。こんなに勉強できる、とにかく盗んで真似して少しでもおもしろい女優になっていきたいです。(喜劇、笑いを)お客様に届けるのは難しいです。少しでも日本を元気に、私が一番若いので、フルスロットルで!なんでもやります!」
それからそれぞれの役どころについて。
三宅裕司「給仕長で、常にいてツッコミます」
渡辺正行「農水省の官僚で剛力さんの上司、剣道有段者(本人も)、食べ歩きが好き、役名は…コメダカススム」
ラサール石井「レストランのオーナー兼料理長、ミツボシケンタ、女好きらしいです」
小倉久寛「レストランのパスタ茹で係(パスタ全般、と他から訂正)」
春風亭昇太「ソムリエです。サンミカオルです」
東 貴博「起業家でスーパーサラリーマン、影で悪いことを。タカリスグルです」
深沢邦之「同じです」
羽田美智子「イタメシ屋さんの…(シェフ)」
剛力彩芽「官僚です」
役柄について三宅裕司が補足説明。羽田美智子の役については「醸し出す空気が天然、当て書きしまして『ここまでボケるか』と、見てのお楽しみです。剛力彩芽さんは、その逆で先を読みすぎて失敗する、笑いのセンスが悪い、リーダー(渡辺正行)の笑いを面白いと思っています。笑いのセンスがものすごい低い」と言い、すかさず東が「当て書きだからしょうがないですね」とつぶやくと、剛力彩芽、大爆笑。「剛力さんは、リーダーのことを面白いと思ってる?」と問われて、すぐに「はい」と剛力。三宅裕司は「そう聞かれたらそう言いますよ。これから一緒にやっていくんですから」とコメント、会見からツッコミ、ツッコまれ、ここで笑いをとるところはさすが、熱海五郎一座の会見(笑)。
最後にフォトセッション、締めの挨拶は三宅裕司から。
「今日いろいろみんなの挨拶を聞いて、そしてこの2人が非常に対照的な感じが、今回の設定にピタッと合ったなというのを確認しまして、今回はこういうことを確信しましたので、ぜひとも新橋演舞場に…高齢者の方の遊び場みたいになってますけども、若い人もとにかく見ていただきたい、面白いものを作りますので、ぜひ皆さん足を運んでいただきたいと思います」
概要
会期会場:2025年6月2日(月)~27日(金) 新橋演舞場
作:吉高寿男
出演・構成・演出:三宅裕司
出演:渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東 貴博(交互出演)、深沢邦之(交互出演)
ゲスト出演:羽田美智子、剛力彩芽