
劇場の出入り口となる<アトリウム>を使用して、“ひらかれた劇場”を目指すプロジェクト。
今回は、イマジネーションをかき立てる空間デザインを施し、パフォーマンスを上演する。
今年度のプレシーズンの事業の一つとして、劇場の出入口となる<アトリウム>を活用した新しいプロジェクトを実施。
開館以来、1階<アトリウム>では、様々なイベントが行われてきた。
長塚の芸術監督就任以降、より一層あらゆる人々に「ひらかれた」劇場を目指し、舞台上演、映像上映、インスタレーション作品の展示、ダンスパフォーマンス、マルシェといった多岐にわたる企画を開催してきたが、今回は、<アトリウム>を舞台美術家の視点でデザインし、その空間を用いたパフォーマンスを実施。

空間デザインは、読売演劇大賞優秀スタッフ賞を 2 年連続で受賞するなど、数多くの演出家から信頼をおかれる山本貴愛が担当。作品テーマを繊細かつ大胆に表現して観客の想像力を刺激するデザインを多く手掛ける山本が、 いつもの劇場空間を飛び出し、<アトリウム>にメインシーズンへの架け橋となるテーマを据えたデザインを施す。 そして、この予め設えられた空間を用いて、5組のアーティストによる様々なパフォーマンスが。ジャグリングの目黒陽介は、生演奏を交えて独創的なパフォーマンスを。ダンスの浅川奏瑛、岡本優、山田暁は、それぞれソロパフォーマンスで空間と身体を対峙。ダンスや演劇表現を交えたパフォーマンスの Aokid×リンノスケは、ルーツの違う二人からどのような表現が生み出されるのか乞うご期待。
山本貴愛より
私は学生時代、横浜の学校に通っていたので、この地に思い入れがあります。KAAT キッズ・プログラムの美術を担当させていただいた際に、長年横浜に在住する方でも思っていた以上に KAAT にご来館されたことがないという事実を知ったことに驚きました。アトリウムを通じて舞台芸術や劇場という場が身近ではない方々にも気軽に来ていただける企画をやりたいという話をもらい、この企画を受けようと思いました。
今回は、舞台美術というものをアトリウムに設えました。そして舞台美術の背景には欠かせない巨匠・松本邦彦さん(美術工房 拓人)に仕上げていただきました。普段は近くで見ることのできない匠の技を実際に見て触って実感してみてもらい、そしてこの場で行われる無料のパフォーマンスも観ていただくことで、劇場に舞台を観に行こうと思ってもらえるようなきっかけになるとうれしいです。
概要
「KAAT アトリウムプロジェクト」
美術設営期間:4 月 24 日(木)~6 月 14 日(土)
10:00〜18:00(KAAT 内他会場で夜公演がある場合は終演時刻まで)
会場: KAAT 神奈川芸術劇場<アトリウム>
空間デザイン:山本貴愛
【パフォーマンス】
出演者(50 音順):Aokid×リンノスケ(パフォーマンス)、浅川奏瑛(ダンス)、岡本優(ダンス)、
目黒陽介(ジャグリング)、山田暁(ダンス)
観覧料:無料・予約不要
日程:6 月 1 日(日)、7 日(土)、8 日(日)、14 日(土)
6 月 1 日(日) 14:15 目黒陽介 / 17:00 岡本優
6 月 7 日(土) 12:15 Aokid×リンノスケ / 15:00 山田暁 / 17:15 目黒陽介
6 月 8 日(日) 11:45 岡本優 / 12:15 山田暁 / 15:00 Aokid×リンノスケ
6 月 14 日(土) 11:45 浅川奏瑛 / 12:15 目黒陽介 / 15:00 浅川奏瑛
上演時間:各回30分程度
主催:KAAT 神奈川芸術劇場
劇場公式サイト:https://www.kaat.jp