
南果歩と平田満の兄妹を軸に後継者問題で揺れ動く家族の内情を、深刻さと笑いを巧みに織り交ぜながらスリリングに描く横山拓也渾身の書下ろし、9月開幕。
可児市文化創造センターalaでは、<ala Collectionシリーズ>と銘打って、複数の公共ホールと連携しながら、毎年質の高い演劇作品をアーティスト・イン・レジデンスで創作し、可児、東京、そして全国へと作品を発信しているが、今回、本シリーズ16回目、社会問題に鋭く切り込む観察眼に加え、ユーモアとエンタテイメントを盛り込んだ緻密な会話劇に定評のある横山拓也を作・演出に迎え、同族経営の後継者問題で揺れ動く家族の葛藤を炙り出す新作「ハハキのアミュレット」の創作に挑戦。
タイトルの<ハハキ>とは、「掃く」の名詞形で、ホウキの語源となります。主演は凛とした強さと華やかさを併せ持つ南果歩、その兄役を熟練の演技で存在感を増す実力派の平田満が演じる。
日本企業の90%以上が同族経営といわれ、核家族化や経済の低迷による企業の弱体化が進む今、後継者問題はもはや避けられない社会課題。
棕櫚箒(しゅろほうき)作りを営む家族に焦点を当て、ユーモアを盛り込みながら、家族であることの生き辛さ、時と共に変化するライフスタイルと広がりゆく世代間ギャップ、それでも変わらない家族愛と生きていくことの尊さをドラマチックに。
あらすじ
かつて棕櫚箒(しゅろほうき)の名産地として栄えた南近畿のある町。 しかし今は過疎化の波に飲まれ、町も工房も風前の灯火。幼馴染や仕事仲間と一緒に、倉西商店で棕櫚箒の歴史を守ってきた野花奏(南果歩)。時代に取り残されながらも、伝統を懸命に紡ぐ日々を送っていた。そこへ、町を捨てた兄・雄一(平田満)が突然現れる。過去と現在が交錯し、家族と町に見えないさざ波が立ち始める。消えゆく手仕事の温もりと家族の未来を棕櫚と共に編みなおす“小さな祈りの物語”。
概要
作・演出:横山拓也
出演:南果歩 / 福本伸一、緒方晋、橋爪未萠里、田中亨、東宮綾音 / 平田満
日程・会場
可児
2025年9月29日(月)~10月5日(日) 可児市文化創造センターala・小劇場
主催:(公財)可児市文化芸術振興財団
東京
2025年10月9日(木)~15日(水)吉祥寺シアター
主催:(公財)可児市文化芸術振興財団
ひたちなか公演
10月18日(土) 会場:ひたちなか市文化会館
宇都宮公演
10月25日(土) 会場:栃木県総合文化センター
廿日市公演
10月31日(金) 会場:はつかいち文化ホール ウッドワンさくらぴあ
日田公演
11月3日(月) 会場:日田市民文化会館「パトリア日田」
丸亀公演
11月5日(水) 会場:丸亀市綾歌総合文化会館 アイレックス
知立公演
11月8日(土) 会場:パティオ池鯉鮒「知立市文化会館」
可児市文化創造センターala公式X:https://x.com/kani_ala
可児市文化創造センターala公式サイト:https://kpac.or.jp