
本作は、愛知県芸術劇場と舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」との共同製作による作品で、演劇カンパニー「チェルフィッチュ」主宰・岡田利規が作・演出を手がける。本プロジェクトは、愛知県芸術劇場芸術監督の唐津絵理による発案・企画のもと始動。ジャンル横断的な表現の可能性を探るシリーズの第 3 弾として、ダンスと演劇の境界を揺さぶる新たな試みに挑む。
唐津はこれまでにも、岡田とバレエダンサー・酒井はなを迎えた『瀕死の白鳥 その死の真相』(2021 年初演)、『ジゼルのあらすじ』(24 年初演)をプロデュースし、バレエの古典的レパートリーを批評的かつ創造的に読み替える舞台を企画。前者は全国 10 都市以上の公演に加え、ニューヨーク、チャタム、サンフランシスコを巡るアメリカツアーを成功させ、後者では「死」や「復讐」といった主題をミニマルな身体と精緻な言葉によって再構築。酒井の表現力と岡田の言葉によるコラボレーションで国内外で高い評価を受けている。
最新作となる『ダンスの審査員のダンス』では「ダンスとは何か」や「言葉とは何か」といった根源的な問いを起点に、“所有”という現代的なテーマに挑みます。哲学者・鷲田清一による論考『所有論』(24 年)に着想を得て、私たちを取り巻くあらゆるものに潜む“所有”の概念を、ダンスと言葉を通して掘り下げていく。
出演は、ダンサーの中村恩恵、酒井はな、島地保武、入手杏奈、俳優の矢澤誠に加え、音楽家の小林うてなも参加。ジャンルを超えた表現者たちが、身体と言葉の交差点で新たな表現領域に挑戦。
本作において統括プロデューサーを務める唐津は「“所有”という現代的で根源的なテーマを軸に、異なるジャンルのアーティストたちが交わり、舞台表現の可能性を拡張していきます。その交差から立ち上がる新たな地平を、ぜひ劇場で目撃してください」と語る。
本作は全国の芸術祭や公共劇場とのコラボレーションのもと、愛知での初演を皮切りに、「秋の隕石 2025 東京」のオープニングを飾り、その後、高知、長野(上田)、福岡(北九州)へと全国ツアーを行う予定。
概要
公演名 |ダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』
日時|2025 年 9 月19日(金)19:00 開演 (18:30 開場)
20日(土)・21(日)14:00 開演 (13:30 開場)
会 場|愛知県芸術劇場 小ホール
作・演出 |岡田利規
統括プロデューサー|唐津絵理
出演 |中村恩恵/酒井はな/島地保武/入手杏奈/矢澤 誠 出演・音楽 小林うてな
主催|愛知県芸術劇場
製作|愛知県芸術劇場(公益財団法人愛知県文化振興事業団)
舞台芸術祭「秋の隕石」(東京舞台芸術祭実行委員会〔東京都、東京芸術劇場
(公益財団法人東京都歴史文化財団)〕)
全国ツアー
東京
舞台芸術祭「秋の隕石 2025 東京」
2025 年 10 月 1 日(水)-5 日(日)
東京芸術劇場 シアターイースト
高知
2025 年 12 月 13 日(土)・14 日(日)
高知県立美術館 ホール
長野
2026 年 1 月 12 日(月・祝)
サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター) 小ホール
福岡
2026 年 1 月 25 日(日)
J:COM 北九州芸術劇場 中劇場
愛知芸術劇場公式サイト:https://www-stage.aac.pref.aichi.jp
秋の隕石2025東京公式サイト:https://autumnmeteorite.jp/ja