NHKみんなのうたミュージカル『リトル・ゾンビガール』開幕!みんなともだち!コメントも_

日生劇場ファミリーフェスティヴァル 2025「NHKみんなのうたミュージカル『リトル・ゾンビガール』~ノノとショウと秘密の森~」が、8月23日(土)・24日(日)に東京・日生劇場にて上演。

元気いっぱいなゾンビの少女・ノノ。

本作は、 人間との平和な共存を目指して立ち上がったかわいいゾンビと人間の子どもたちの勇気と友情の物語。 NHK「みんなのうた」から選ばれた、世代を超えて愛される名曲の数々とともに、大人から子どもまで家族そろって楽しめるオリジナル・ミュージカル。2022年の初演から3年ぶりに、待望の再演。
また、昨年4月にNHK「みんなのうた」でも放送された、いきものがかり・水野良樹作詞作曲による「夜明けをくちずさめたら」が主題歌。

森に入った子供達。ゾンビ、いる、いないに戦々恐々。

時間になり、前説、劇場の係員にしてはテンションが高い(笑)、それから始まる。
元気な女の子ノノ(熊谷彩春)、短めの尻尾、ゾンビの少女。ゾンビと聞くとホラー映画で見かける、かなり怖い風貌を思い浮かべるが、ここに登場するゾンビたちは怖くない、それどころか、お洒落な格好で皆、朗らか。

親方はみんなのまとめ役。人間について語る。
森と仲間を守りたい親方、情に厚い。

親分(コング桑田)も怖い印象は皆無、むしろ頼り甲斐のあるおじさん、といった風情。彼らは森に住んでいたが、人間たちがここを開発し、ショッピングセンターを作ろうと計画。ノリノリの市長、これが市民のためと信じて疑わない。この開発に関わっているのが、転校してきたばかりの少年・ショウ(南野巴那)の父。内気なショウはまだ、友達がいない。

天候してきたばかりのショウは内向的。そんな彼に寄り添うノノ。
人間のこどもたちと打ち解けるノノ。
ゾンビのリリィ。
200年前のゾンビと人間の争いについてノノに語るリリィ。

一方、ゾンビたちは人間たちのことを探ろうと思い、ノノは志願してスパイとして人間たちのところへ。そこで子供達やショウと出会う。大人ゾンビから聞かされていた人間たちのイメージとは違い、楽しく、優しく、人懐っこい。ショウは人見知りなところもあるが、朗らかでキュートなノノと仲良くなる。ノノはゾンビと人間が争うことは愚かだと考え、話し合ってわかり合おうと思う。そして、ゾンビのリリィ(大和悠河)もまた、争うことは良くないと考えていたのだった。
一番最初に歌われる楽曲は、今、朝ドラで話題の曲、『手のひらを太陽に』。この作品のテーマとも言える内容の歌詞、”みんな友だち”、敵と思えば、仲良くなれない、友達にも、もちろん、なれない。このミュージカルのために書き下ろされた楽曲もあるが、大半は「みんなのうた」からピックアップ。

コンピューターおばあちゃん!!ここに反応した観客は昭和!!

既存の楽曲を使ったミュージカル、つまり、ジュークボックスミュージカル。また、「みんなのうた」の曲は多彩で耳に残るものも多く、曲が流れると思わず口ずさめるものも。客席通路も使って、楽しい演出。

ラストはもちろん、バッドエンドにはならないので!多様なテーマ、木を伐採してショッピングセンターを作ろうという発想、市長は良かれと思っているのだが、それはゾンビたちの住処を奪うことになり、また、昨今言われている環境破壊にも繋がる。また、先入観だけで相手と接することはそれだけで相手との壁を築くことになり、理解し合うことなど程遠く、時には争いの原因にもなる。ノノのように心を開いて接すれば、おのずと距離が縮まる。

ショウが通う学校の先生。子供達の味方。
明日はきっと…。
友情の先に見えるものは?
最後はみんなで楽しく!

休憩を挟んで120分ほどの上演時間、文字通り、親子で楽しめるミュージカル。夏休みも終わりに近い、23、24、土日、特に予定がなければ、日生劇場に足を運んでみては?

コメント
熊谷彩春より
稽古場で、何度も通し稽古をすることができたので、しっかり準備をして初日を迎えています。同時に、ただの再演ではなく、全員で「新しいものを生み出そう」という強い思いがあって、俳優もスタッフも積極的にディスカッションをして、繰り返し試行錯誤してきました。私自身も丁寧に時間をかけて役と向き合って、年齢を重ねた今、改めて10歳のノノを演じる難しさと面白さを感じています。新キャストの方々の視点からの新鮮な気づきも多く、私たち再演組も一から作り直すような気持ちで臨んでいます。
私自身も幼い頃にミュージカルを生で観てすごく感激して、それ以降ミュージカルの世界に行きたいという夢を持ったので、この作品を観て、一人でも多くの子供たちが舞台って素敵だなと思ってくれたら嬉しいです。「立ち止まって考える勇気を持つ」という大切なメッセージを、ミュージカルとして子供たちに届けられることがすごく嬉しいですし、大人の皆さんにも、きっとハッとさせられる瞬間があると思うので、ぜひ多くの方に観ていただきたいなと思います。

南野巴那より
舞台稽古で照明があたったセットを初めて見たとき、すごく色鮮やかで心を奪われました。そんな素敵な世界観の中で、10歳の男の子という自分とは年齢も性別も異なる役を演じることに、改めて身が引き締まる思いです。この世界に思いきり飛び込んで、大切に演じたいと思っています。また、カンパニーが本当に温かくて、私の挑戦や失敗を受け止めてくださいました。毎日火を噴くような気持ちで稽古に臨んでいましたが、その支えがあるからこそ足を止めずに走ってこられました。
この作品の魅力は、子供たちの好奇心が新たな扉をどんどん開いていくところにあると思います。年齢を重ねていくにつれて経験から怖いものも増えていくと思うのですが、子供たちは“知りたい”という気持ちひとつで、ゾンビと人間という全く違う世界を繋ぐことができるし、分断を飛び越えていくところが素敵だなと思います。観てくださる方も、お子さんから大人の方まで、舞台の端から端まで好奇心を止めずに楽しんでいただけたら嬉しいです。宝物になるものを持って帰っていただけるように頑張ります。

大和悠河より
再演を迎えるにあたり、作品のテーマや核がよりクリアに見えてきて、「大人にも子供にもぜひ観ていただきたい」と心から思える仕上がりになりました。今はこの物語を一日も早く届けたいという思いでいっぱいです。そして、ただの再演ではなく、リリィ自身も進化した姿をお見せできればと思っています。世界中で対立や争いが起きている今だからこそ、この作品が伝える「お互いを思いやること」の大切さが強く響くのではないかと思っています。大人にはできなくても、子供たちがまっすぐに踏み出していける。その背中を、大人がそっと押す。今回のリリィもノノを信じ、後押しする存在として、しっかりその想いを持って臨みたいです。
楽曲の力もこの作品の大きな魅力のひとつで、お芝居の中に自然に溶け込む音楽が、言葉以上に心の深い部分に届いてくるように感じます。観てくださる皆さんにも、曲から勇気や希望を感じ取っていただけたら嬉しいです。今の時代だからこそ、この舞台が誰かを思いやったり、大切な人の存在を改めて考えたりするきっかけになればと願っています。

あらすじ
子どもたちの絆が、分断された世界をつなぐ 勇気と友情の物語
森の奥深くで、仲間たちと楽しく暮らすゾンビの小さな女の子・ノノ。ある日、その森に人間たちが押しかけてきたのです。一体、何が目的なのか? 不安にふるえあがるゾンビたち。正体をかくし、人間の街にスパイにやって来たノノは、そこでおとなしくて心優しい男の子・ショウと出会います。「人間は恐ろしい奴ばかり」と聞いていたのに——ショウの優しさにノノはとまどいますが、やがて二人は友達になります。しかし人間とゾンビたちの対立は激しくなるばかり。仲良くなってはいけないはずの二人の友情のゆくえは…? 人間とゾンビとの未来をすくうため、子どもたちが立ち上がります。

使用楽曲(「みんなの歌」 より)
主題歌:♪夜明けをくちずさめたら (作詞・作曲:水野良樹)
♪ 手のひらを太陽に (作詞:やなせたかし/作曲:いずみたく)
♪ コンピューターおばあちゃん (作詞・作曲:伊藤良一)
♪ WAになっておどろう ~イレ アイエ~ (作詞・作曲:長万部太郎)
♪ アップル パップル プリンセス (作詞:柴田陽平/作曲:加瀬邦彦)
♪ ヤミヤミ (作詞・作曲:ティカ・α)
♪ 風のブランコ(作詞:森山良子/作曲:矢野顕子)
♪ ベスト・フレンド ~Best Friend~ (作詞:福島優子、補作詞:森浩美/作曲:筒美京平)
♪ しっぽのきもち(作詞・作曲:谷山浩子)
♪ あのね ~青色の傘~ (作詞・作曲:Qoonie)
♪ プレゼント (作詞:Saori/作曲:Nakajin) ほか

概要
公演名 日生劇場ファミリーフェスティヴァル 2025
NHKみんなのうたミュージカル『リトル・ゾンビガール』
~ノノとショウと秘密の森~
キャスト
ノノ 熊谷彩春
ショウ 南野巴那
親分 コング桑田
ハル 石田佳名子
クルス 丸山泰右
リリィ 大和悠河
石飛幸治 榎本成志 大泰司桃子 小山雲母 北川理恵 合田くるみ
斎藤准一郎 高瀬育海 般若愛実 武者真由 武藤 寛 横田剛基
スタッフ
脚本 徳野有美
作曲・音楽監督 八幡 茂
演出 鈴木ひがし
振付 紀元由有
プロデューサー 佐々木将之
アソシエイト・プロデューサー 田中利尚
制作 荒川藍子
宣伝イラスト 百瀬義行 吉田 昇
宣伝写真 フジイセイヤ(W) 田内峻平(TOHO マーケティング)
宣伝美術 植田麗子(TOHO マーケティング)
宣伝 TOHO マーケティング株式会社
企画 大澤拓己(日生劇場) 河邑厚太(NHKエンタープライズ)
主催 公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]
企画・制作 公益財団法人ニッセイ文化振興財団[日生劇場]
株式会社NHKエンタープライズ
東宝株式会社
企画協力 株式会社東宝エージェンシー
協賛 日本生命保険相互会社

特設サイト:https://famifes.nissaytheatre.or.jp/2025himitsunomori/

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