
舞台「RE:BIRTH」は植田圭輔が主演・演出、吉谷晃太朗が原案・脚本にて舞台「RE:VOLVER」「RE:CLAIM」に続く、シリーズ最新作、舞台「RE:BIRTH」。10月2日~13日に飛行船シアターおいて上演中。
舞台「RE:BIRTH」は、演出家 吉谷晃太朗が、苦楽を共にしてきた信頼を置く俳優たちの見てみたい一面を引き出すため当て書きをしたアクションエンターテイメント演劇企画「RE:VOLVER」シリーズの新作。吉谷が脚本を書き下ろし、植田圭輔が演出と主演となる。
出演は、海難事故により、記憶も生きる目的も忘れてしまった植田演じる聖木(スズキ)が流れ着いた島国“俾乃元(ヒノモト)“を舞台に、稲垣成弥 演じる忠義の為に戦う武将・宇柄杉(ウエスギ)と戦いの渦中に呑まれてゆく様を描く。また、宇柄杉のライバルで長年の戦いを繰り広げる武将・岳咤(タケダ)を横田龍儀。『霞宮(カミヤ)』で無残な死を遂げた父・倭潮 (ワシオ)を蔑む帝國軍人・和潮 (ワシオ)を高本学、宇柄杉を深く信奉する軍師・尚獲(ナオエ)を田淵累生、岳咤の参謀であり天才的な軍略家・邪馬基 (ヤマモト)を灰塚宗史、今川の隠密として暗躍する少年・不二囃子 (フジバヤシ)を桜井一。そして、あらゆる手段を駆使しこの国の支配を目論む武将・今川(イマガワ)を玉城裕規。
ゲネプロの前に取材会が行われた。登壇したのは聖木(スズキ)役:植田圭輔、宇柄杉(ウエスギ)役:稲垣成弥、岳咜(タケダ)役:横田龍儀、和潮(ワシオ)役:高本学、今川(イマガワ)役・夜下斗(ヨシモト)役:玉城裕規。
ーーまずは今作の見どころを
植田:僕は7年ぶりに聖木という役を演じ、全く違う世界観の物語ではあるんですけれど、今回の見どころは記憶なくして…というところから始まるんですけれども、そこから自分が大事にしていたものだったりとか、この島にいる人間たちに出会って、失った記憶をどういう形で思い出していって、どういうことを大切に思っていたのかというのを追体験していくような役どころになっているかなと思います。見どころとしては口が悪く、圧倒的に小さく、圧倒的に小回りの効いた、ずっとジャンプしているような役だと思うので、がむしゃらな姿を見ていただければなと思います。
稲垣:全体的なストーリーの中で、宇柄杉としての生き様というところはやっぱり僕の中の見どころだなと思っていますし、それこそ植ちゃん(植田圭輔)と反対の役というか、圧倒的に大きくて、圧倒的に豪快で、そういう人間の豪快さや生き様を見ていただけたら嬉しいなと思います。
横田:史実に基づいた話もありつつオリジナル部分もあるので、そういったところの面白味もありますし、何よりも植さん(植田圭輔)が今回演出ということで、物語に通ずるセットの使い方をしていたり、見せ方として綺麗に見えるところ、かっこよく見えるところがあり、映像もたくさん使われていて、見に来るお客様はアトラクションに乗っている、一緒にアトラクションを味わっているような感覚になるんじゃないかなという作品になっております。初見の方でも、この「RE:VOLVER」シリーズを見ている方でも、どちらの方でも楽しめる作品だなと思っております。
高本:役どころとしては唯一の帝國側の人間ということで、父親(倭潮 演:成松慶彦)の影も背負いながら演じていければなと思いますし、殺陣がすごくかっこいい部分がたくさんありますので、キャラクターとしての生き様と殺陣と全てを演じていきたいなと思っております。
玉城:個人的な見どころは二役やらせていただくという部分で、二役ともちょっと変、そして違和感があるような役なので、その違和感や「ん?」という部分を楽しんでいただけたらなと思います。(横田)龍儀も言ったように植ちゃんが演出で、植ちゃんの今まで培ってきた経験をこの飛行船シアターという劇場に生かして表現されていると思うので、その中で植ちゃん自身、役者自身が精一杯生きている姿をぜひ目に焼き付けていただけたらなと思います。
ーーご自身以外のキャストの見どころや好きなシーンについて
植田:語り尽くせないですね…というぐらい本当に魅力的です。というのも、吉谷晃太朗さんに脚本を書いていただいて、それぞれの役者のより深い部分、「こんな一面を見てみたい!」みたいなのが根底にある企画ではあるんですけれども、吉谷さんはどの作品においても「人生を背負っている人間というのは、みんなが主役であるべきだ。」というのをいつもおっしゃっていて、今回の作品もまさしく脚本の上でもそうだなと思っていたんですけれども、いざ稽古が始まって進んでいくにつれて、役者のみんなが役を背負って、役のことを思って、作品のことを思って取り組んでいただいたので、本当に深みの増した作品になったんじゃないかなと思っております。だから僕の立場からしたらこれが見どころとはなかなか言い難い部分はあるので他のメンバーに託そうかなと思うんですけれども、自分が演出させていただいた今作において1番の見どころは、役者さんの全ての息、呼吸、生き様だと思っております。全部が全部見どころだと胸を張って言える作品に仕上がったんじゃないかなと思っております。
稲垣:ピックアップするならば、僕自身が好きなシーンで毎回ニコニコしちゃうところは尚獲(ナオエ 演:田淵塁生)のシーン。殺陣から日常からすっごく愛おしいシーンになっているので、そこはぜひ見ていただきたいなと思います。
横田:僕の岳咜軍の邪馬基(ヤマモト)を演じている(灰塚)宗史がすごく魅力的だと思っています。本当にみんな魅力的なんですけど、彼は僕よりも8歳下なんですけど、お芝居にもとても熱心で、毎回稽古場とかでも「龍儀さん、龍儀さん!」というふうに言ってくれるのも可愛いですし、稽古するごとに変わっていくというのもあるので、この本番中もまたどんどんどんどん変わっていくんじゃないかなとも思いますし、そういったところが魅力的だなと思います。メインキャスト以外でもアンサンブルメンバーがすごく動いていますし、彼らがいないとこの作品は成り立たないと思うので、アンサンブルメンバーも本当に魅力的なのでぜひ見ていただけたらと思います。
高本:もちろん自分の役が一番好きなんですけど(一同笑い)、他の役というか人間として素晴らしいなと思ったのは植田圭輔さんです。演出と出演で大変な中、文句1つ言わず、みんなに気を使いながら稽古を進めて、初日をこうやって無事に迎えられるのは、圭輔さんがみんなのことを考えて作ってくれたからだなと思うし、その上に演劇として面白いものを追求している姿勢を常に勉強させていただきました。この人間性がすごく舞台に出ているなと思っているので、そういう素晴らしい人と一緒に舞台に立てるのがすごく嬉しいなと思っています。全てが見どころだなと思っております。
玉城:全てが見どころでたくさん好きなシーンがあるんですけど、好きな役も全員ですし、その中でキャラクターたちの絆や関係性が、この作品を通して変わっていく様をぜひ見ていただきたいなと思います。
ーー稽古で苦労した点
稲垣:今回食べても食べても痩せるという初めての経験をしているので、役作りが大変だったというより喜ばしいところなんですけど…いつも食事制限したりしていたから、役作りとして食べなきゃいけないのが苦労した(笑)でも楽しくて嬉しかったです。
植田:龍儀も成弥も1日で汗をかきすぎて、汗が全部Tシャツに行き届いて、逆に汗かいてないみたいな1 色になっちゃってたもんね。
横田:苦労したと言ったら、本当にみんながこの作品を大好きで植さんが大好きだから、稽古初日からみんな台本を外していたから、すごいプレッシャーでしたね。逆に台本持ってやりづらくなっちゃったな、みたいな(笑)。でもそれでみんな覚えてやっていたので、すごいなって思いました。
高本:一人一人が背負っている殺陣の分量がすごく多いので、このメンバーだからこそクオリティが高いものになっているなと思いますし、スピード感もある殺陣になっているので、そこの合わせがすごく苦労したかなと思いますね。みんなでやらないとできないことなので、そこは稽古場でも丁寧に作っていったので、本番がすごく楽しみだな。
稲垣:みんな嫌な顔せず付き合ってくれたし、それこそアンサンブルのみんなとか特に。
高本:素敵だなと思います。
玉城:どの作品も何かしらの苦労はあるんですけど、この作品ならではのと言ったら、植ちゃんの期待を裏切りたくないということですね。トータルでどうすべきか、それは殺陣であったり、いろんな部分であったり、まあ全部ですよね。そういった部分を裏切らないようにというのは自分の中で大きくあって、苦労というか乗り越えないといけないところだなとは思いましたね。
植田:いや逆も然りよ。俺ずっとビクビクしてたよ、今日まで。
横田:演出しながら主演ですもんね…
植田:一番苦労したのは、ミザンスとかの動きは自分がやることだから全然いいんですけど、アクションをつけるってなった時に、殺陣師の川隅美慎君と一緒に考えながら「作品的にそこをこうしたいかな。」「それいいね。」とかバーッと話していって、ある程度殺陣をつけてもらって「これで行こう!」となった後に「じゃあ植ちゃん」って言われて、「あ、これ俺がやるんだった。」っていうのが何回もあって、それが大変だったかもしれないですね。でも、楽しみながら大変だったなと言えることなのかなと思います。
ーーお客様へのメッセージと意気込み
玉城:これまでやってきたことを信じて、これからはいろんな新しい発見を拾いながら、植ちゃんが目指す先へカンパニー一同全力で駆け抜けたいと思いますので、ぜひ楽しみにしていただけたらと思います。
高本:いよいよ初日、今まで作り上げてきたものを信じて、お客さんに笑顔と、そして「良かったな。」と思ってもらえるような作品になればいいなと思って、全力で全員で演じさせていただきます。楽しみにしていてください。
横田:僕今回すごく緊張していまして、それが植さんとこういう風にやらせていただけるということで、別作品でご一緒させていただいたことがあるんですけども、その時に植さんのお芝居を舞台袖でずっと見ていたり、「ダメ出しないですか?」って聞きに行ったりとかよくしていました。その方に演出をしていただけているということで、植さんに少しでも成長したところを見せられるように頑張りたいですし、お客様に普段の横田と違う横田を見せられたらなと思います。全力で頑張っていきますので、何卒皆様よろしくお願いします。
稲垣:今日までやれることは全部自分なりにやってきたので、あとはもう出すだけです。今日の段階で確実に自分の中で自信としてもう出来上がっていて「これです。」とお届けできると思います。この作品は本当に楽しい素敵な熱い熱量のある舞台になっていますので、どんな方が見に来ても確実に「この作品は楽しい。」と言ってもらえる作品だと思います。僕らは全力で舞台の上で生きるだけなので、ぜひぜひ応援の程よろしくお願いします。
植田:胸を張って自分の人生をかけた作品を作り上げたつもりです。いろんな役者の方に出ていただいて、アンサンブルのみんなももれなく、1番かっこいい皆さんを作り上げることができたんじゃないかという自信もあります。かっこいいというのは見た目ということではなく、生き様として、お芝居として、エンタメに生きる人間として、かっこいい役者自身の在り方みたいなのをこの作品で、この役を生きて、この役を掴んでくれて、この作品を一緒に作り上げる中で、美しさ、かっこよさ、儚さというのを存分に皆さんに体現していただいているので、結果それがみんなの1番かっこいい姿になっているんじゃないかなと思います。役者人生を賭けたと言っても良いくらい、全力を注ぎました。この作品の舵を取った人間としては間違いなく、胸張って「かかってこいよ!」という気持ちで作品を作ったので、客席と舞台上で熱い喧嘩ができればいいなと思っております。本当に役者とスタッフと、そして作品やそれぞれの役者を応援いただいている皆様に、感謝の気持ちを込めてぶん殴れるような作品になったと思っていますので、ぜひぜひ劇場で見届けていただけたらと思います。よろしくお願いします。
概要
公演名:舞台「RE:BIRTH」
会期会場:2025年10月2日(木) – 10月13日(月・祝) 飛行船シアター
出演:稲垣成弥 横田龍儀 田淵累生 高本学 桜井一 灰塚宗史 玉城裕規
スタッフ
原案・脚本:吉谷晃太朗
演出:植田圭輔
音楽:ROU
アクション監督:川隅美慎
美術:乘峯雅寛
照明:加藤学(ブルーモーメント)
音響:谷井貞仁
映像:O-beron inc.
衣裳 :新朋子(COMO Inc.)
ヘアメイク: akenoko▲(杉野未香、鈴木りさ)
演出助手:河原田巧也
技術監督:寅川英司
舞台監督:弘光哲也
制作: FAB
主催:舞台「RE:BIRTH」製作委員会
公式WEB:https://revolver-stage.com/
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