勅使河原三郎・佐東利穂⼦・ダリオ・ミノイア新作公演「記憶と夢」上演

スイスのバーゼル・バレエ団に振付プロジェクトで出会った南イタリアのダンサーダリオ・ミノイアを招いてのアップデイトダンス No.115「記憶と夢」、10⽉25⽇より上演。
勅使川原は本作に寄せて “ ジョセフ・コーネルの箱の中の三島由紀夫の「美しい星」のページをタルホのメガネでのぞいてみた” との短い⾔葉を寄せている。勅使川原が編む、⾝体と⾳楽と照明と時間によるアッサンブラージュ。
ダンサーダリオ・ミノイアに参加してもらおうと思った理由について勅使河原三郎は「バーゼルバレエ団で、『⼈間のように』という作品を創作する際、数多くの出演ダンサー候補の中にいる彼の率直さと彼の⾝体がもつ不可解さに興味を持った。ダンサーしか持ちえない知性は、固有のものですが、それは⾝体の内側に隠されているものです。その知性を⾃覚してかしないか、⾃然界の⽣物の持つ不思議さを有するものしか表せない質です。それこそが作品の特定パートに必要としました。創作過程に保った作品への理解と献⾝も⾼く評価しました」とコメント。

「記憶と夢」勅使川原三郎 創作ノート
⼈間が持つはっきり掴めていないが感じるわからない事。逆にわかっているはずだが、何度もわからない
と感じる事。そして、それらの間にある存在は何?と⾔うこと。
記憶は不確かと不確かの間に存在しようとする夢ではないか?
私は確証を得たいとは考えない。不確かが与えるものは何かに興味がある。
宇宙⼈、形にならない不確かが何を発しているのか?
いるとかいないは、どうでもいい。形にならない、形が溶けて、固体が解ける、物質、⽣命、溶けなければ動きは⽣まれない。⼈間こそ宇宙⼈で、だからこそ⼈間は⼈間になりたがる。実に奇妙なことだが、まさに⼈間で、だから⼈間否定運動が活発になる時期が歴史にはある。気楽に⾔えば、現代は様々な複雑化の混乱を楽しむ時代なのではないか。

ダリオ・ミノイアより
「サブローと同じ空間で空気を共有できることが楽しみです」
今回⼀番楽しみにしているのは、彼らと同じ空間で、空気を共有できることです。
リホコ(佐東利穂⼦)との共演も貴重な経験になると思います。
今回、新たに多くのことを学ぶことでしょう。
フリーランスになったばかりですが、全⾝全霊を捧げて今回の創作に積極的に参加したいと思います。

[プロフィール]
ダリオ・ミノイアは 1993 年⽣まれ、ロッテルダムのコダーツ芸術⼤学で近現代舞踊を学び、スカピーノ・バレエ・ロッテルダムに⼊団、その後スウェーデンのスコーネス・ダンステアターへ⼊団。 2023 年よりスイスに拠点を移し、バーゼル・バレエ団の新メンバーとして参加。勅使川原の作品「Like a Human」 (⼈間のように)、「Metamorphosis」 (変容)の両作品に出演。 来年、勅使川原がベルギーの声楽アンサンブルであるヴォックス・ルミニスと創作する新たなプログラム「SPEM IN ALIUM」において、ハビエル・アラ ・サウコと共に出演予定、これから欧州での活動を共にするダンサーです。
*参考情報:Saburo Teshigawara ‒ Vox Luminis 「SPEM IN ALIUM」
2026 年 2 ⽉ フランス/フィルハーモニードパリ公演 https://philharmoniedeparis.fr/en/activite/28289

概要
アップデイトダンス No.115「記憶と夢」 memory and dream
演出/振付/照明:勅使川原三郎 アーティスティックコラボレーター:佐東利穂⼦
ゲストダンサー:ダリオ・ミノイア
公演⽇程 2025 年 10 ⽉ 25 ⽇(⼟)―11 ⽉ 3 ⽇(祝)
*全 10 回公演/開演 30 分前より受付開始、客席開場は 20 分前/全席⾃由席/10 ⽉ 29,30 ⽇が休演⽇
10 ⽉ 25 ⽇(⼟) 19:30 10 ⽉ 26 ⽇(⽇) 18:00 10 ⽉ 27 ⽇(⽉) 19:30 10 ⽉ 28 ⽇(⽕) 19:30
10 ⽉ 31 ⽇(⾦) 19:30 11 ⽉ 1 ⽇(⼟) 19:30 11 ⽉ 2 ⽇(⽇) 16:00 11 ⽉ 3 ⽇(祝) 16:00
劇場 カラス アパラタス B2 ホール
主催 有限会社カラス 企画制作:KARAS
助成 ⽂化庁⽂化芸術振興費補助⾦(舞台芸術等総合⽀援事業(公演創造活動))|独⽴⾏政法⼈⽇本芸術⽂化振興会

公式サイト:https://www.st-karas.com