川田希 竹下景子 etc『海の凹凸(おうとつ)』 作演出 詩森ろば 開幕

詩森ろばの新作『海の凹凸』が2月27日より下北沢のスズナリにて開幕した。水俣病を題材にした作品。出演は川田希、西原誠吾、荻野友里、杉木隆幸、かんのひとみ、山下直哉、串田十二夜、花岡すみれ、竹下景子。詩森ろばよりコメントが届いた。

左より 串田十二夜、竹下景子、西原誠吾、杉木隆幸、かんのひとみ、花岡すみれ、山下直哉、川田希
左より 西原誠吾、竹下景子
左より 川田希、西原誠吾 舞台写真:市川唯人

詩森ろば 開幕コメント
自分の書いた戯曲だけれど、俳優座さんからお預かりした作品だという思いがいつもあった。外部に求めてもらえるなんて思いもよらなかったわたしが、少し大きめな賞を頂いて、立て続けに依頼をいただいた、そのいちばん最初のほうで依頼してもらったのが俳優座さんで、それで書いたのが『海の凹凸』だった。そのときはもちろん全力で書いたんだけれど、今思うと、全力ゆえに未熟さが際立ち、もっとできたことがあった気がしていた。それでも、この作品は、自分の作品の中でも思い入れのある作品であり続けた。
なので、今回、書き直し、自分の手で演出をできることになり、ほんとうに嬉しかった。
そして、これは水俣を書いたふたつめの作品でもあった。
心に期するものが大きい分、もちろんプレッシャーもある。でも稽古を重ねるうちに、この作品をこのメンバーで創れる喜びだけが、積み重なっていった。どのひともすごくチャーミングで立体的な人間を作り上げてくれた。そして水俣にいる大切なひとたちが、いつも稽古場にいるような気配がする。そんな中、毎日とても繊細な稽古をさせてもらった。
水俣は悲劇の土地だけれど、たくさんのひとに愛された場所でもある。わたしもその末席にそっと連なっている。そして本番は、稽古場でずっと気配として存在してくれていた大切なひとたちも劇場にじっさいに来てくれる。生きているひとだけではなくおそらく死者も。演劇を愛するお客様も集ってくれる。それに相応しい作品になったと信じて、本番の日々を大切に過ごしていきたい。

物語
1980年代、東京。東亜大学で公害に関わる市民講座が開催されていた。大学近くで印刷屋を営む安元は、その講座の記録をまとめてほしいと依頼を受けたことを機として水俣に深く関わるようになる。
それから10年あまり、水俣病はじめとする公害問題の解決を見ないまま、講座は少しづつ衰退し、最後の時間を迎えようとしていた。
そこに横浜で水俣病の勉強会をしたいという希望を持った加山が訪ねてくる。
そして。

概要
serial number13『海の凹凸(おうとつ)』
会期会場:2026年2月27日(金)〜3月8日(日) 下北沢ザ・スズナリ
出演:
川田希
西原誠吾
荻野友里
杉木隆幸
かんのひとみ
山下直哉
串田十二夜
花岡すみれ
竹下景子
スタッフ:
作・演出:詩森ろば
美術:松岡泉
照明:榊󠄀美香
音響:青木タクヘイ
舞台監督:田中翼
演出助手:杜菜摘
制作:serial number
票券管理・デスク:イビケイコ
宣伝:吉田プロモーション
企画製作  一般社団法人風琴工房

<アフタートーク>
3月1日(日)14時/竹下景子、加藤タケ子(きぼう・未来・水俣 代表理事)、詩森ろば
3月5日(木)14時/川田希、加藤タケ子(きぼう・未来・水俣 代表理事)、詩森ろば

WEB:https://serialnumber.jp/next.html