岐阜県は、 日仏友好160年を記念しフランスで開催された大規模な日本文化・芸術の祭典「ジャポニスム2018」の公式企画“地方の魅力-祭りと文化”において、 日本の地方文化の代表として「岐阜の地歌舞伎」の公演を実施、そこで 加子母歌舞伎保存会(中津川市)が「俊寛(しゅんかん)」を、 鳳凰座歌舞伎保存会(下呂市)が「戎詣恋釣針(えびすもうでこいのつりばり)」を披露。 その精錬された舞台に、 満席の会場は上演後、万雷の拍手に。 また、 公演前後のホワイエでは美濃歌舞伎保存会(瑞浪市)による 地歌舞伎衣裳の企画展示・着付け体験や、 地歌舞伎を育んだ東美濃・下呂地域の観光PR のほか、 観客と役者との記念撮影なども行い、 会場に足を踏み入れた瞬間から最後まで地歌舞伎の世界を味わっていただける企画で観客をおもてなし。
来場者の一人、 ナショナル・ジオグラフィック・フランスのジャーナリストからは、 「アマチュアが演じる地歌舞伎は、 フランス人にも受け入れられやすいのではないか。 観客と役者の対話が興味深く素晴らしい文化 だ。 」また一般女性客からも「こんなに素晴らしい地歌舞伎や着物を直に見る事ができ、 予想以上の良い経験をさせてもらえた。 是非、 岐阜にも行ってみたい。 」との声も。
江戸時代に盛んであった歌舞伎が全国各地に広がり、 やがて地元の人々が自ら演じて楽しむようになった「地歌舞伎」。 地元の素人役者が演じる地歌舞伎は、 観るだけでなく、 誰もが見得に合わせて盛んに声援を飛ばす「大向こう」や、 いろとりどりの「おひねり」を撒き、 舞台と観客との一体感を味わえることも醍醐味です。 岐阜県には地歌舞伎を演じる団体や芝居小屋が数多くあり、 その数は日本一 。 江戸時代から大切に伝えられてきた 物語・振付・衣裳なども大切に継承 。
地元の大人から子どもまで、 地歌舞伎を楽しみ、 文化を育んできたからこそ、 名実ともに地歌舞伎日本一 の地として、 これからも 世界にその魅力を発信。 江戸時代さながらの熱気を帯びる「岐阜の地歌舞伎」は地元 岐阜県で 地歌舞伎ビギナーから玄人まで 江戸時代から庶民が親しんだ地歌舞伎の姿を堪能 できるように地歌舞伎鑑賞バスツアー や 各地域での公演、 着付けや隈取(くまどり)などを体験できるプログラム などを用意している。
【直近の公演情報】
東濃歌舞伎大会 2018年12月9日(日)10:30~
東濃歌舞伎中津川保存会 吉例歌舞伎大会 2019年3月3日(日)10:00~
公式HP: https://www.jikabuki.net/
<ジャポニスム2018とは>
・日仏友好160年にあたる2018年に、 両国政府間合意に基づき、 本年7月から来年2月にかけてパリを中心にフランスで開催された大規模な日本文化・芸術の祭典。パリ内外の100近くの会場を舞台に、 美術展、 舞台公演、 映画、 その他日本人の日常生活に根差した文化を含め、 様々な日本の芸術と文化を古典から現代まで幅広く紹介。 期間中70を超える「公式企画」を実施。
今回の「岐阜の地歌舞伎」公演を行う公式企画「地方の魅力-祭りと文化」は、 10月17日(水)~27日(土)に開催されたもの。 パリ日本文化会館及びアクリマタシオン庭園を会場に、 12自治体(岐阜県含む)が民俗芸能や生活文化を紹介した。