俳優・岸谷五朗の呼びかけで、93 年代々木体育館からスタートした、エイズ啓発チャリティイベント AAA(アクト・アゲインスト・ エイズ) http://actagainstaids.com/ 「ザ・バラエティ」。
毎年 12 月 1 日世界エイズデーにミュージシャン・俳優・お笑いの ジャンルを越えた豪華キャストが年に一度集まり、この日限りのエンターテインメントショーをお届け。 世界エイズデーに改めて AIDS についての関心を持っていただくことを目的に、26 回目の開催となった。今年は豪華俳優陣が日本武 道館に結集し、観客を熱く盛り上げる! 若手俳優界で唯一無二の存在感を放つ神木隆之介をはじめ、数々の舞台・ミュージカル作品に名を連ね頭角を現す植原卓也、平間 壮一、水田航生や、近年話題の映画・ドラマに出演し注目を浴びる小関裕太、松岡広大、金子大地、甲斐翔真ら、アミューズの若手俳優陣が集結。さらに三浦春馬も加わり新旧「チーム・ハンサム!」が大集合!アミューズ所属俳優によるファン感謝イ ベント「HANDSOME FESTIVAL」で歌われた数々の人気曲をメドレーでお届け。 今回の大きな見どころはミュージカル界のスターたちが集結して魅せるミュージカルコーナー!可憐かつ圧倒的な歌唱力でミュー ジカル女優としても老若男女に絶大なる支持を集めている神田沙也加が今年ミュージカル『1789-バスティーユの恋人たち-』で共 演した小池徹平と「二度と消せない」を歌唱、再タッグが実現!さらに、アーティストとしても本格的に始動した城田優 が自身の初アルバムから「ア・ミリオン・ドリームズ」を披露! 様々なミュージカル作品で抜群の存在感を放つソニンが日本で も大ヒットした映画『グレイテスト・ショーマン』の名曲「This Is Me」を圧巻の歌声で武道館に響かせます! そして柚希礼音 と加藤和樹が、共演も記憶に新しいミュージカル『マタ・ハリ』から、二人のデュエット曲である「さよなら」を歌い上げる! ここでしか見られないコラボレーションが次々と実現する「THE VARIETY 26」、今年は「THE VARIETY」初の試みとし て、各地の映画館でのライブ・ビューイングの実施も。
尚、このイベントの収益金は全額チャリティとし、特定非営利活動法人「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN」を通じて ラオスのルアンパバーンにあるラオ・フレンズ小児病院に寄付され、医療設備の充実や医療スタッフの育成に充てられる。
武道館はほぼ満席状態。時間になり、早くも色とりどりのペンライトが振られる。スクリーンに映し出される文字、そして過去映像、ここで早くも観客席は温まるどころかクラップ、歓声。なんと客席通路から３人が登場、岸谷五朗、寺脇康文、三浦春馬、黒いスーツにサングラス、黒い帽子、このサプライズな登場で１階のアリーナ席は大盛り上がり！
ライブビューイングも実施しているので出演者はかなりテンションアップ状態。スクリーンには出演者の姿が大写しに、カメラのフットワークも軽やか、ちょっとした表情や仕草も抜かりなく見逃さない。皆、もうサービス精神たっぷりに！普段は映像や舞台で芝居をしている俳優陣、武道館ということもあってもう大熱演！普段歌い慣れている楽曲の他に意外性のある歌を歌ったり。
バリバリのミュージカル俳優である柿澤勇人がバリッバリの演歌「津軽海峡冬景色」を歌ったり、あるいは柚希礼音がアンルイスの「六本木心中」を歌唱したり。また「地球ゴージャス」コーナー（なんと25周年！）もたっぷり、映像で上演作品を紹介しつつ、あんまり見てない観客にもわかりやすく。途中でトークコーナー、2017年は1024万1754年、始めてからトータルで2億9224万1690円集まったとのことで、VTRでその活動内容が映し出された。ミュージカルコーナーは２回に分けておなじみの曲を「これでもか」状態で聴かせてくれる。ハンサムコーナーでは女性観客の声がヒートアップ！一堂に会して歌って踊って！ハンサムは顔だけじゃない！パッションと心意気なのだということを見せつける。とにかく最初から最後まで、ズーーーーーーッと！ノリノリが止まらない！最後は全員舞台に上がって歌唱する。いわゆるチャリティであるが、観客もチケットを購入することによって参加しているスタイル、ある意味、出演者と観客が志を一つにしているイベント。来年は残念ながら実施はないそうだが、再来年は形を変えてカムバック！して！
イベントが始まる前に岸谷五朗、寺脇康文、三浦春馬の３人による会見があった。岸谷五朗から「26回目のショーは武道館で」とコメントしたが、とにかく規模感はこのイベントが始まってから最大級、気合を感じさせる。「大きい小屋でやろうと、役者だけでやろうと。２年分できたら」という発言からも並々ならぬ決意がうかがえる。エイズが出現した当時は不治の病であったが医学の進歩により、現在は治療法も見つかり、治る病気になった。AAA、Act Against AIDSの活動は2020年7月に活動を終了する。この形でのイベントはここで終わるが、「VARIETYショーとして続けていけたら」と岸谷五朗。それを受けて寺脇康文も「形を変えても続けたい」と発言。三浦春馬は「2015年に初めて病棟に行ってきました」と語る。そして「AIDSだけじゃない、難病を抱えた子供たちがいる」と語る。地球上には多くの子供達が今も難病と闘っている。未来のための活動、というわけだ。記者からの質問で今回の見どころを聞かれた岸谷五朗は「俳優しかいないので、みんな歌い上げちゃう（笑）」とコメントしたが、確かに！皆、ここぞとばかりに張り切って歌い上げる俳優陣続出！短い会見であったが３人の志を感じるには十分な会見であった。
Act Against AIDS 「THE VARIETY」 これまでの寄付について
[1993年～2005年]
＜主な寄付先＞
・ルーマニア
・国内高校・保健所パネル
・国内感染者・患者支援
＜寄付金の使用用途＞
◎各年ルーマニア→HIV感染孤児への支援
・食費（毎月平均延べ150名〜200名）
・住居（暖房・修繕・家具・電話代等）
・衣料（衣料・寝具・靴 等）
・生活雑貨（洗剤・石鹸・シャンプー・衛生用品・清掃用品・電球等々）
・車輌関連（移動用ワゴン車・救急車・往診車＜２台で兼用＞燃料費・維持費）
・教育関連（文具・教科書・事務用品等）
・医療（薬代・検査関連費）
・人件費（施設・病院のソーシャルマザー・看護婦等の人件費）
・送料（日本から送る古着の送料）
・その他（住民税・誕生日プレゼント・成長記録写真・葬式・マトゥーシャ先生の管理業務サポート等）
・貧困な家庭の感染児へのサポート（通院交通費等）
・通院交通費・衣料・食料品
・貧困な家庭の感染児発見、調査、サポート
・レギュラー支援以外の施設への不定期支援（主に食費）
◎高校・保健所パネル
・エイズ知識パネル
・ルーマニア孤児紹介パネル
・毎年全国約300校の高校・中学と、約100ヶ所の保健所、エイズ関連イベントに貸出・使用
◎各年国内感染者・患者支援
・日本国内の感染者・患者の方々へのトータルサポート
[2007年～2017年]
＜主な寄付先＞
・日本ユニセフ協会
・フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN
・AAA啓発活動
＜寄付金の使用用途＞
◎ラオス支援
2007年～2011年は日本ユニセフ協会のプロジェクト（エイズの影響にさらされている子供達の支援）に協力。
2012年より特定非営利活動法人「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN」を通じ、ラオスに建設中のラオ・フレンズ小児病棟設立プロジェクトの支援費、医療器材費、スタッフ育成費などに充てる。
◎AAA啓発活動支援
全国の学校や保健所等に配布されるエイズ知識啓発ポスター制作・発送及び運営費。
◎東日本大震災支援 ※2011年～2012年
岩手県大槌町のまちづくり、NPO法人つどいを通じ、仮設図書館や足湯等、人が集える場所設営費用および小中高生の部活動支援や校外体験授業サポート費。
ラオ・フレンズ病院で働くスタッフたちと写真撮影。
外国人スタッフが駐在、ラオス人スタッフも各部門のリーダーになれるよう
スタッフ育成に力を入れている。
Act Against AIDS「THE VARIETY」の寄付金で設立された病室（室外）。
ラオ・フレンズ病院で最も広く、病床数も多い。
外観
Act Against AIDS「THE VARIETY」の寄付金で設立された病室（室内）。
【公演概要】
タイトル：Act Against AIDS 2018 「THE VARIETY 26」
~遂に!俳優だけの武道館ライブ!!…大丈夫なのか~~!?~
日時：2018 年 12 月 1 日(土) 17:00 開場/18:00 開演
会場：日本武道館
出演：岸谷五朗 寺脇康文 三浦春馬
青柳塁斗/麻生かほ里/石賀和輝/石原壮馬/猪塚健太/植原卓也/太田将熙/大原櫻子/甲斐翔真/ 柿澤勇人/風間由次郎/加藤和樹/金子大地/神木隆之介/神田沙也加/小池徹平/小関裕太/城田優/ ソニン/富田健太郎/花澤香菜/平間壮一/正木郁/松岡広大/松島庄汰/水田航生/溝口琢矢/柚希礼音/吉村卓也
THE VARIETY BAND（BAND MEMBER）
高木茂治 キューティクル鈴木 原田達也 会田敏樹 五十嵐公太 立井幹也 柳田謙二
堀江有希子 AMI(MOS) 河原真彩 東條あづさ 藤林美沙 碓井菜央
公式HP：http://actagainstaids.com/
文：Hiromi Koh
