『手塚治虫 生誕90周年記念 原作:手塚治虫「ダスト8」より舞台 「悪魔と天使」』を、 2019年1月19日(土)~2月3日(日)神奈川・KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉にて全12公演、 2019年2月9日(土)~2月10日(日)大阪・梅田芸術劇場メインホールにて全3公演、 2019年3月1日(金)~3月3日(日)名古屋・御園座にて全4公演を上演する。
主演の観月ありさは精霊の悪魔キキモラ/海江田 沙月役の 二役に挑戦する。また、精霊の天使キキモラ/岬 慎吾役(二役)には白石隼也、外科医の柏木 守役には野村 宏伸が登場。さらに、佐藤B作、ぼんちおさむ、松澤一之、梅垣義明、黒川智花、中島早貴、鍵本輝(Lead)、向 山毅(SOLIDEMO)、木全寛幸(SOLIDEMO)、そして伝説の女優の九條小百合役には高島礼子を起用。また、新たに、矢部昌暉(DISH//)が新山 徹役(Wキャスト)として出演決定。12月19日、製作記者発表会が執り行われた。
まずはモトイキシゲキより作品について解説があった。モトイキシゲキは近年、手塚作品の舞台化を多く手がけているが、平成が終わるこの節目にあたってこの作品をチョイスしたという。この作品が登場した頃のタイトルは「ダスト18」、その過激な内容がセンセーショナルであり、6人分のエピソードで未完に終わってしまった。その後「ダスト8」として改めて発表し、ここで完結したとのこと。「幻の名作と言われています」と語るモトイキシゲキ。そして「原作では飛行機事故ですが。舞台では難しいので列車事故にした」と語る。
それからキャスト登壇、河村隆一のテーマ曲が流れる。順番に上手から観月ありさ、白石隼也、黒川智花、 鍵本輝(Lead)、矢部昌暉(DISH//)、向山毅(SOLIDEMO)、木全寛幸(SOLIDEMO)、 佐藤B作、高島礼子が登場した。
「幻の作品の初の舞台化で出演できてありがたいです。2役ですが、だいたいは魂を乗っ取られている人間の役を全編にわたって演じます。これからどうなっていくのか楽しみ。一人の人間の中に悪魔と天使が存在していますが、8人と接していくうちに天使になるのか、悪魔になるのか・・・・・・。心に残る作品にできたら」(観月ありさ)
「(僕も)精霊に乗っ取られている役。みなさんと一緒にいい舞台を」(白石隼也)
「必死に生きる女性の役、強い気持ちを持って生きる心情を皆様の心に残るように」(黒川智花)
「IT企業のエリートでミュージシャン。自分自身と照らし合わせる作業を。等身大で演じられたら。子供の頃はアトムをシャンプーで再現していました(笑)」(鍵本輝)
「出演できて光栄。最年少なので食らいついて頑張りたい」(矢部昌暉)
「ITエリートでミュージシャン。共通する部分がたくさんあるので精一杯頑張りたい。『ジャングル大帝』が大好きでした」(向山毅)「父親思いの役。その父への想い、そういうところを演じていきたい。手塚作品では『火の鳥』を読んでいました。手塚作品に出演できるのは光栄です」(木全寛幸)
「売れない画家の役です。売れないまま絵かきをやっている。(絵が大好き)その純粋さをどう出すか。以前にテレビドラマで『ブラックジャック』がドラマ化されてキャスティングされましたが、8時集合で、集合時間に・・・起きた!僕は10年前に胃がんをやって手術しないと死ぬと言われました。舞台があって・・・・『死んでもいいのか!』と言われて『死んでもいい』と言って手術室に入りました(居合わせたキャスト全員笑う)。これは命もらって頑張る話。生きていくのは大変!」(佐藤B作)
「B作さんの後で・・・・・(笑)。伝説の女優の役です。出演はとても光栄なこと、多くの方に見ていただきたい」(高島礼子)
質疑応答タイムで「もしも不死身の身体を手に入れたら?」と質問(というかお題)に対して
「鉄腕アトムになれるんですね!空を飛びたい」と鍵本輝が言えば、木全寛幸は「パルクール!死の恐怖がない!」、なるほど。観月ありさは「長いこと、生きられるんですよね。いろんな国にいっていろんな生活がしたい。アメリカ行ったり中国に行ったり、語学も勉強できる!まずはヨーロッパ!人生を謳歌!」とコメント。
それから悪魔的な対応、天使的な対応は?の質問で・・・・・天使的な回答はなく(笑)「最近主人がシュークリームを買ってきてくれて、その1こしかないシュークリームを食べた」と黒川智花。ちょっと可愛い悪魔的な行動。佐藤B作は劇団員が問題を起こして警察のお世話になったエピソードを。
「身元引受人としてきてほしいと言われたが『行きたくない!』といった(笑)。結局、1週間入って出てきたら『いい経験だった』と言われた(笑)」とコメント。それから和やかにフォトセッションが行われ、会見は終了した。
<物語のあらすじ」>
手塚治虫 生誕90周年記念 原作:手塚治虫「ダスト8」より
舞台「悪魔と天使」
平成から年号が変わる時。
豪華列車トワイライトエキスプレス号が大事故に遭う。 生還者はいないと思われたが、8人の乗客が奇跡の生還をとげた。それは、“生命(いのち)の山”という不思議な山にぶつ かったはずみで、山のかけらが8人の乗客にふりかかったからであった。
——死ぬ運命だったものが生き残ってしまった。 死神のボスはある者たちに、生還者を探し出し、山のかけら——“生命の石”を取り返すことが出来たなら、二人の命は助け ることを約束し、否応なしに彼らに、“生命の石”を探し出すように迫る・・・。 果たして、彼らは“生命の石”を取り返すことが出来るのか。
そこには思いもよらない結末が待っていた・・・。
<原作について>
1972年「週刊少年サンデー」に連載された『ダスト18』が作品の原形。題名の通り18人分のエピソードを予定していたが 未完となる。その後、全集の刊行の際に、新たに2人分のエピソードが追加され、『ダスト8』として全集に収録された。 本作品の舞台化は、今回が初となる。
<キャスト>
観月ありさ
白石隼也
野村宏伸/黒川智花
鍵本輝(Lead) 矢部昌暉(DISH//)〔Wキャスト〕 向山毅(SOLIDEMO)〔Wキャスト〕 木全寛幸(SOLIDEMO)〔Wキャスト〕
中島早貴 黒田こらん
白木美貴子 咲良 脇坂春菜 成沢愛希 萩原悠 優志 石黒洋平
佐渡稔 梅垣義明 久保酎吉 まいど豊 石井智也
ぼんちおさむ 松澤一之
佐藤B作
高島礼子
市原悦子(声の出演)
[テーマ曲]
河村隆一
【公演概要】
手塚治虫 生誕90周年記念 原作:手塚治虫「ダスト8」より 舞台 「悪魔と天使」
日程・場所:
2019年1月19日(土)~2月 3日(日)神奈川・KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉全12公演
2019年2月9日(土)~2月10日(日)大阪・梅 田芸術劇場メインホール全3公演
2019年3月1日(金)~3月3日(日)名古屋・御園座全4公演
原作:手塚治虫「ダスト8」より
監修・脚本:佐藤幹夫
脚本・演出:モトイキシゲキ
演出補:大江祥彦
音楽:鎌田雅人
主催:舞台「悪魔と天使」製作実行委員会(神奈川公演・大阪公演)、御園座(名古屋公演)
企画・製作:舞台「悪魔と天使」製作実行委員会
企画協力:手塚プロダクション
公式HP:http://www.akumatotenshi.com
※「手塚治虫」の「塚」の字は、旧字体。
©TEZUKA PRODUCTIONS/©舞台「悪魔と天使」製作実行委員会
取材・文:Hiromi Koh