舞台『プロジェクト東京ドールズ』「僕はみんなが歌ったり踊ったりしているのを見ているのが好きなんだ!」(マスター)

「プロジェクト東京ドールズ」(プロジェクトとうきょうドールズ)は、スクウェア・エニックスより配信されている スマートフォン用ゲームアプリ。
キャッチコピーは「それでも私は生き続ける、皆から忘れられたこの世界で」。
この「プロジェクト東京ドールズ」の舞台化、総合監修に「なるせゆうせい」、演出「松多壱岱」の手で 2月27日、開幕した。

舞台上に『いかにもアイドル、好きです!』と行った雰囲気の人物、マスター(七木 奏音)が登場、手にはチケット、そう、大好きなアイドルのライブを見るために。会場近くで可愛い少女・サクラ(天音 みほ)に出会い、『同好者』とわかり、意気投合、偶然にも席が隣同士!そんなこんなの状況をマスターが一人称「僕」で独白する。楽しい時間が終わり、さて・・・・・・そこに危機が!あっという間に巻き込まれる「僕」ことマスターとサクラ、そしてサクラが大変なことに!声が響く「この娘はギアに選ばれた・・・・・」え?そして「人形として生きる」え???なんだかわからない状況に巻き込まれていくマスターだが・・・・・・。

ここから物語が動き出す。賑やかなオープニング、サクラは記憶と感情をなくしてしまったがなぜかマスターの記憶だけが残っている。人気絶頂アイドルDOLLS、これは実はかりそめの姿で正体は・・・・・・戦う少女たち!しかも国家戦闘組織!マスターはそのまま、DOLLたちの「面倒を見る」ことに。

それにしてもDOLL Sのメンバーは個性的、また彼女たちの『上司』に当たる事務所の社長の斑目セツナ(あまりかなり)は厳しく、事務員の南田 カナ(もものはるな)は穏やかでソツがないが、彼女たちもまた特務についている人物だ。

手強い敵、「ピグマリオン」、DOLLSは日々、アイドルとしての稽古の他に戦闘員としての力をつけなければならない。友情、絆、彼女たちの熱い想い、サクラは戦い、メンバーと交流していくうちに感情を取り戻していくが、それは悩みや戸惑いがふえることを意味する。面倒見の良いマスター、基本的に『巻き込まれ』型のキャラクターであるが、DOLLSたちと交流していくうちに『仲間』となっていく。

初日ということもあり、荒削りなところもあるが、勢いがあり、客席は熱気で充満。マスターを演じる七木 奏音、ボーイッシュな雰囲気がキャラクターにマッチ。とにかく歌にダンスにアクション、特に武器を使った殺陣は皆、大熱演!とあるところでサクラはDOLLSのファンである少女・ルリ(中江 早紀)に出会うが、そのルリが大変なことに!彼女を助けるべく熱い、熱い感情と勇気が沸き起こり、それにメンバーやマスターも触発され、ストーリーは後半、大きな山場を迎える。
一通り終わったところで、短めのライブも!ここでは応援グッズ使用OK!声援と色とりどりのペンライト、リアルなのか物語の一部なのか混沌とした雰囲気もまた楽しい!上演時間はノンストップの約2時間、大きく成長したマスターやDOLLSたちの活躍がきっといつか、また見られることであろう。

<ストーリー>
2017年、東京。
変わらない風景、穏やかな日常
その裏で人知れず戦いを続ける少女たちがいた。
DOLLS(ドールズ)
今をときめく人気アイドルは仮の姿
その正体は国家所属の戦闘組織だった。
数年前から東京に潜み、 異形の存在「ピグマリオン」
その侵食域は都内広域にまでおよぶも
記憶と感情を食われている人間は、その事実を知る由もなかった。
ピグマリオンに唯一対抗できるのは、選ばれた 人の適合者のみ
命と超常の力の代償として感情と記憶を捧げる事で
彼女たちは人形(ドール)として生まれ変わる
己の死を超え、過酷な戦いを強いられた彼女たちの運命は
その胸に輝く謎のオーパーツ、「ギア」だけが知っている。

【公演概要】
日程・場所:
2019年2月27日〜2019年3月10日 新宿村LIVE
総合監修:なるせゆうせい
演出:松多壱岱
出演:
マスター・七木 奏音
サクラ・天音 みほ
ミサキ・富田 麻帆
シオリ・舞川 みやこ
レイナ・長谷川 里桃
ヒ ヨ・堀越 せな
ナナミ・西葉 瑞希
ア ヤ・奥野 香耶
(Wキャスト)錦織 めぐみ
ユキ・星守 紗凪
ヤマダ・雛形 羽衣
斑目セツナ・あまりかなり
南田 カナ・もものはるな
ル リ・中江 早紀
公式HP:https://stagedolls.tokyo
公式ツイッター:https://twitter.com/pj_tokyoD_stage

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取材・文:Hiromi Koh