2019年4月5日(金)にミュージカル『薄桜鬼 志譚』風間千景 篇が東京・日本青年館ホールにて開幕した。シリーズ累計100万本を超える大人気ゲーム『薄桜鬼』を原作としたミュージカル第12弾となる今作は、2014年に上演されたミュージカル『薄桜鬼』風間千景 篇の脚本を基に、毛利亘宏氏が新たに脚色を加え、西田大輔氏の新たな演出要素、新メンバーを迎えての公演となる。
2012年の第1弾「斎藤 一 篇」から、若手実力派俳優陣の熱い演技と原作を忠実に再現した熱く切ない物語に多くの賞賛が寄せられ、幕末の動乱の時代を生きた新選組とミュージカルという取り合わせが好評を呼び、特に殺陣×ダンス×歌で新選組を表現するという斬新な演出で観客を魅了してきた本シリーズ。2018年から名称をミュージカル『薄桜鬼 志譚』と改めて、新シリーズのスタートを切っている。
今作の主人公は鬼の頭首で、薩摩藩に属する風間千景。父親・雪村綱道を捜すために京都へとやって来た雪村千鶴との運命の出会いから、新撰組と相対することになる。今作は、その風間と千鶴を通して、“幕末を駆け抜けた新選組の志士たちの志の物語”が描かれる。
数々のミュージカルで活躍してきた中河内雅貴はミステリアスで妖艶な風間を前作から引き続き好演。華麗でありながら、圧倒的な強さを見せる殺陣とともに、人間に翻弄され続けてきた鬼としての悲哀に満ちた想いを力強い歌声で歌い上げる。千鶴を演じるのは劇団4ドル50セントの本西彩希帆。本シリーズを観たことで芸能界入りを目指したという本西の初々しさあふれる姿は千鶴にピッタリ。新撰組隊士たちとのひとときの日常で見せる笑顔だけでなく、自身の悲しき運命に立ち向かって行く千鶴の心情を豊かに歌っていた。
「風間千景 篇」ということで本作は風間を中心とした物語だが、新撰組隊士たちの物語についても数々の名シーンがギュッと詰まった構成で、見どころが満載となっている。和田雅成（土方歳三役）、山晶吾（沖田総司役）ら前作から続いての出演者に、赤澤燈（斎藤一役）、水石亜飛夢（原田左之助役）ら新キャスト、そしてシリーズを通して近藤勇を演じてきた井俣太良が、幕末を駆け抜けた新選組の志士たちとして、迫力ある殺陣の連続と恒例の「ヤイサ！ヤイサ！ヤイサ！」などの歌とダンスで、熱く演じ切っていた。
桜吹雪の中、激動の時代に飲み込まれ儚く散っていく新撰組と、それを見届ける風間と千鶴の物語が殺陣×ダンス×歌によって綴られる本作。桜咲き、舞い散るこの季節にぜひとも観てほしいミュージカルだ。
なお、ゲネプロ前の囲み会見には中河内、本西、和田、山、赤澤の5名が登壇し、挨拶や意気込みなどを語った。
中河内雅貴（風間千景役）：1年前の前作「土方歳三 篇」をやらせて頂きまして、今回は「風間千景 篇」となります。前回は和田雅成演じる土方を影ながらサポートしつつ、サポートされつつの感じでした。今回は分量が多くてタイトなスケジュールでしたが、僕たちにできることをしっかりと手をつないで力を合わせながらここまできたと思うので、あとはお客様に喜んで頂けるように僕たちが精一杯、毎公演、舞台の上で生き続けるのみだと思っております。
本西彩希帆（雪村千鶴役）：稽古場で、みんなで協力しながら作ってきたものを今日ここでみなさんにお届けできることが本当に幸せです。私の憧れであり、目標であり、夢であったミュージカル『薄桜鬼』、大好きな雪村千鶴ちゃんを今日ここで演じられることに誇りをもって、精一杯頑張りたいと思います。
和田雅成（土方歳三役）：原作を知らない方にもこの舞台を観ただけで楽しめるようになってほしくて、作品作りをしてきました。それは演出の西田さんを含めてですけど、僕たちもその思いでやってきています。新撰組は本当に生きていた人たちなので、そこをしっかりとお届けできたらなと思います。
山晶吾（沖田総司役）：1年前に1度、沖田総司役としてこの舞台に立たせて頂いたんですが、初心の心を忘れずに初めてこの役をやるという気持ちで一から頑張っていけたらなと思っております。
赤澤燈（斎藤一役）：今回から参加させて頂きます。続いてきた作品に途中から参加するというのもなかなかプレッシャーがあるんですけども、今回の座組がすごく今を生きている座組だと思いまして、僕もスッと入りやすい稽古場にして頂いてしっかり稽古ができました。
＜キャスト＞
風間千景 役：中河内雅貴 雪村千鶴 役：本西彩希帆／
土方歳三 役：和田雅成 沖田総司 役：山﨑晶吾 斎藤 一 役：赤澤 燈 藤堂平助 役：樋口裕太 原田左之助 役：水石亜飛夢 近藤 勇 役：井俣太良 山南敬助 役：輝馬 永倉新八 役：岸本勇太 山崎 烝 役：椎名鯛造／
天霧九寿 役：兼崎健太郎 不知火 匡 役：末野卓磨 雪村綱道 役：川本裕之／
アンサンブル：
菅原健志 村井 亮 細川晃弘 宮川 連 橋本征弥 前田りょうが 吉田邑樹 池田謙信 澤邊寧央 多田 滉
【公演概要】
日程・場所
＜東京＞
2019年4月5日（金）～11日（木） 日本青年館ホール
＜京都＞
2019年4月18日（木）～21日（日） 京都劇場
原作：オトメイト（アイディアファクトリー・デザインファクトリー）
演出：西田大輔
脚本：毛利亘宏
公式HP：https://www.marv.jp/special/m-hakuoki/
ミュージカル『薄桜鬼 志譚』風間千景 篇 https://www.marv.jp/special/m-hakuoki/index.html
公式ブログ：http://m-hakuoki.jugem.jp/
公式Twitter：@m_hakuoki
公演に関するお問い合わせ：
株式会社マーベラス ユーザーサポート TEL：0120-577-405(土日祝日を除く11:00～17:00)
©アイディアファクトリー・デザインファクトリー／ミュージカル『薄桜鬼』製作委員会
取材・文：櫻井宏光
