ーーW主演(松田凌・小早川俊輔)、W演出、Wキャストで4度蘇る、モントリオールを舞台にしたカナダ戯曲(R-15指定)ーー
『Being at home with Claude~クロードと一緒に~』はルネ=ダニエル・デュボワによるカナダの戯曲。
4回目の上演となる今回は、 新たな「彼」に小早川俊輔を迎え、 3度目の主演となる松田凌とのWキャスト。 更には二人の演出家:田尾下哲、 保科由里子によるCyan(シアン)とBlanc(ブラン)のWチームでの上演。ただいま、稽古真っ盛り、プレビューはもうすぐ!13日より!カウントダウン!
<総合演出:田尾下哲コメント>
「Being at home with Claude〜クロードと一緒に〜」、Blancチームのスタジオ稽古が昨日、4月10日に終わりました。本来なら昨日は劇場仕込みのために劇場に行くべきなのですが、本番道具を搬出し終えた場ミリだけの稽古場で、芝居をせずに、セリフや芝居の間を潰して言い合う稽古の後、通し稽古を行いました。芝居の稽古は、机に座って台詞をお互いに言い合い、内容について議論した後、立ち稽古をしてキャラクターを、物語を造形して本番へ向かっていく手順を踏み劇場に臨みます。しかし、稽古場から全ての物が劇場へ送られた何もないスタジオで稽古をするには訳がありました。それはプレビュー4日前に至っても、私たちが作品を攻めて解釈し、人間関係を深めているため、まだまだ稽古が必要だからなのです。スタジオ稽古では “彼”役の松田凌さん、刑事役の石橋祐さん、速記者役の福澤重文さん、警護官役の鈴木ハルニさんの役柄は、この十日間で大きく変わってきました。
凌さんの役作りは三回目の取り組みにあって、まだ多くの可能性を秘めており、演出家としての好奇心と探求心を刺激してなりません。私はある劇場空間でこその仕掛けを凌さんに託していますが、それは稽古場では稽古できるものではなく、劇場入りした本日、実際の美術を目の前にしてなお演出の目線では計り知れない凌さんの“解釈”と“表現”に委ねられています。石橋さんを筆頭に、重文さん、ハルニさんの警察側の人たちはこの物語において明らかに抗うことの出来ない権力からの圧力を受けることになります。その圧力は絶大で、“彼”を追い込む側の人間にとってはこれまでの36時間の訊問は取り消され、事件そのものを闇に葬り去ることを求められています。その時彼らはどのような行動に出るのか。実は、台本を読んで芝居を作っていく過程では、その事はそこまで決定的に「強い圧力」には感じられていませんでした。なぜならその圧力に対しても刑事は受け流して訊問を続行し、速記者も警護官もそれに与するからです。セリフが、ト書きそのように書かれているからです。ですが果たして甚大な圧力の下、警察側の人たちがその圧力を無視できるのか?と考えたときに、全ての芝居が、解釈が変わってきたのです。もちろんセリフは変えていません。ですが、セリフを変えないでもこの疑問に答えられる方法はあるのではないか?私たちはその解釈に取り組んでいます。セリフは変えていません。ですが、ト書きは守っていません。ト書きは演出を導くものではありますが、絶対ではないと教わり、実践してきました。セリフはそのままに、おそらく世界初演から今日まで成されていないであろう、その疑問を解決するための解釈に私たちは挑んでいます。初日までの10日にそれまでの解釈を捨てて取り組む稽古。セリフは変わらないでも、立場や心情、決意や人間関係が変わってきます。その変化にも対応して物語を立ち上げる4人の俳優たちと一緒に稽古が出来る時間を愛おしく、少しでも長く稽古がしたくて過ごしています。
行き詰まる90分の攻防を、“彼”の戦いだけでなく、警察側の葛藤と決意、行動を、是非皆様には最後までしっかりと目撃していただきたいと思います。横浜赤レンガで繰り広げられる真理を探究する審理を描く心理劇。是非、ご来場を心よりお待ちしております。
2019年4月11日 田尾下哲
<あらすじ>
1967年 7月5日、 月曜 午前10時 。
カナダ、 モントリオール、 裁判長の執務室。
容疑、 殺人。
自首してきた若い男娼。
外には大勢のマスコミ。
刑事の取調べは36時間を超えた。
真実だけが、 見付からない。
【公演概要】
『Being at home with Claude~クロードと一緒に~』
2019年4月13日(土)~28日(日) 横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール
作:ルネ=ダニエル・デュボワ
翻訳:イザベル・ビロドー/三宅 優
総合演出:田尾下哲
上演台本・演出:保科由里子
演出補:木村孔三
<15歳未満入場不可>
映画のR-15と同程度のセクシュアルな表現があるため、 15歳未満の入場をお断りします。
公式サイト: https://www.zuu24.com/withclaude2019/
公式ツイッター: https://twitter.com/withClaude
公式フェイスブック: https://www.facebook.com/withclaude
<チケット発売中>
「Being at home with Claude~クロードと一緒に ~」
一般 8300円
チケットぴあ(Pコード:492-669 ) https://t.pia.jp/
カンフェティ特設サイト https://www.confetti-web.com/withclaude
イープラス https://eplus.jp/
学生(当日引換券):3900円
15歳未満入場不可
映画のR-15と同程度のセクシュアルな表現があるため、 15歳未満の入場をお断りします。
プレビュー公演<4月13日(土)、 14日(日>:3900円
有料の公開ゲネプロのため、 4月16日(火)からの本公演と同様に上演致します。
本番と同じ条件(メイクや衣裳、 音響、 照明など)で、 稽古の総仕上げとなります。 ゲネプロという特性上、 やむ負えない事態が生じた場合は、 中断する可能性もご理解の上、 ご購入ください。