舞台『黒白珠』松下優也、平間壮一が双子の兄弟に挑戦、風間杜夫、高橋恵子、村井國夫がストーリーを彩る、会見は和気藹々!いよいよ開幕!

青木豪脚本書き下ろし、河原雅彦演出による新作『黒白珠』。1990年代の長崎を舞台に、同じ刻(とき)に生を受けた双子の兄弟とその家族が、逃れられない運命をもがきながらも紡いでゆく、愛と葛藤の家族のドラマ。本作は「エデンの東」(※)をモチーフとし、人間群像を繊細に深く描くことに定評のある青木豪が長崎に取材し、普遍的且つまだ見ぬ新しい物語を創り出す書き下ろし作品、そこに華やかさと毒を含み、心情に刺さるエンターテインメントを生み出す河原雅彦の演出、どんな舞台になるのか期待は大きい。
キャストには、NHK朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』の岩佐栄輔役でブレイクした松下優也、映像や舞台で活躍し、近年大型ミュージカルでの活躍も目覚しい平間壮一、透明感溢れるビジュアルと演技力が光るマルチプレイヤーの清水くるみ、更に、風間杜夫、高橋惠子、村井國夫といった舞台に大輪の花を咲かせるベテラン陣や、強烈な存在感を残す平田敦子、変幻自在の実力派俳優・植本純米、有望株・青谷優衣等が顔を揃えた。

ゲネプロに先駆けて囲み会見も執り行われた。登壇したのは松下優也、平間壮一、村井國夫、高橋惠子、風間杜夫。
松下優也は「緊張しきれていない感じ。今までやってきたこと、本番をやって、それがどうお客様に感じてもらうかが一番楽しみにしていること」と語る。弟役の平間壮一は「いろいろありまして、ここまできてやっと初日を開けられるようになってよかったと思います(隣の村井國夫に頭を叩かれる)」、風間杜夫は「いろいろと台本とかの直しもありましたが、一丸となってこの日を迎えられて嬉しいと思います」とコメント。高橋惠子は「同じく、お客様に私たちが作り上げてきたものが、どんな風に感じていただけるのか楽しみで緊張するところでもあります」と語った。村井國夫は「朝令暮改のような台本で、次の日の朝には違うという・・・・・いろんな試行錯誤を重ねての一月の稽古をして、今日はどうなるか、緊張、まして70いくつにもにもなって、セリフが変わっていくっていうのはね、大変ですが、それが!実ってくれるのを!楽しみに!大丈夫か!」と笑いを交えてコメント。

また双子の兄弟役ということで松下優也は「5,6年前に舞台で共演させてもらって、そこからすごい仲のいい仲間、友達みたいな感覚なんです。自然とやっています」といえば平間壮一も「自然にね」と返す。この阿吽の呼吸に仲の良さを感じる。「そういうのが大きくって、言葉を交わさずに、スタートできるんで、お互いにありがたい存在です」と語るが、そのコンビの良さが舞台上でも発揮。「見た目は全然似てないですが、稽古場では芝居のことを僕にいっぱい話して、壮ちゃん演じている光が、僕が演じている勇に・・・・ね、壮ちゃんもいっぱい話してくれて俺が聞いている時も聞いてない時もあって(笑)(隣で平間壮一も笑う)、本当に楽しくやれているので(笑)」と共演できる喜びを語る。演出家について風間杜夫は「非常に穏やかで丁寧な演出かです。僕ら俳優陣のいろんな疑問とか質疑応答とかに丁寧に答えてくださる。大変デリケートな方で穏やかで、初めてお会いする演出家ですね、だいたい僕は、ガンガンどなる演出家としかやってないんで、そのへんが物足りなさもあったんですが、彼のしなやかさって言いますか、繊細さは大変素晴らしいと思います。新しい、素敵な出会いができたと思っています」と絶賛。高橋恵子は「魅力はたくさんあると思います。私がとある事情により家族を捨てて、いなくなって、また再会するわけですが、その中でそれぞれの人たち、二人それぞれの反応があったり、夫が、ね。家族のそれぞれの想い、苦悩があったり、確認できることもあるかもしれませんが、ベテラン(村井國夫、風間杜夫)のやり取りが、稽古場で見ていて、とても面白くって、そこが違う見所で笑えます」とコメント。1幕で軽快なやり取りを見せてくれるので、ここは必見。村井國夫は髪を一つに束ねて明るいシャツという出で立ちで「マイク眞木です」とおどけて見せて笑いを誘う、「軽くっておしゃべり、セッコい男ですが(笑)、私自身がそうなので(笑)、本当にセッコいんで、とても等身大!ということで!楽しんでやっとります!あら!」と軽快な答え。稽古場での雰囲気・エピソードについては「ご飯に行きました。風間さんが稽古場とお酒飲みに行った時の感じが本当に違う!結構・・・・・驚きました!嬉しかったんです!一個、僕自身もやりやすくなりました。風間さんって稽古場では本当に喋らないんです」と松下優也。そこで村井國夫が「飲み屋でバカになる!」と合いの手。「その差が激しくって(笑)、めちゃめちゃ楽しかった!いつまでもお酒飲んでて欲しい!(「いつでも飲んでるけどね」と村井國夫)」と松下優也。

またストレートプレイということで松下優也は「歌ったり踊ったりはないですが、お芝居の中では結構動いているんです」とコメント。「自分の役柄的に演出もあるのですが、結構喋る時の手振りがすごいです。お芝居として楽しいです、ただ、苦労したことより、歌も踊りもないということで稽古場で一切汗をかかないということに対することはありますが、それくらい?」と松下優也。平間壮一も「苦手意識っていうのはなく、これだけの方々と一緒にやらせていただいて、そこの安心感っていうんでしょうか、下手なものは下手で全力でやって助けてもらおうという気持ちでやっています」とコメント。「本当に二人はよくやっています!感心するくらいです」と絶賛する村井國夫。高橋恵子も「熱心よね、それ以外の話題が(笑)」と感心すること、しきり。そこで「僕は違う話をしたかったんですが、壮ちゃんが(笑)」と松下優也が笑う。稽古場での良い雰囲気が感じられるやり取り。またセリフが長崎弁についての質問について「僕はもともと関西弁で、標準語でお芝居をすることにまず、一番最初にお芝居始めた時は、違う言葉を話しているっていうか、話し慣れない言葉を話している感じだったので、方言を話すことに関しては、違和感はないかも。でも音を気にしちゃうんで、途中で気にしないようにして言われたところを直すようにしていきました」と松下優也。風間杜夫は「僕は苦労しています、ものすごく難しいです。長崎公演があるので・・・・その時にバレなきゃ(笑)」と。最後に松下優也が「壮ちゃんと僕、清水くるみさんや青谷優衣さんは平成生まれです。僕ら若手と大先輩と一丸となって長崎弁で芝居を頑張っております。家族とは何かを考えてもらえるような作品になっていると思いますので、あとは笑いとか、楽しい部分もあったりもします。ぜひ、みなさま、劇場に足をお運びください!」と締めて会見は終了した。

<ストーリー>
1994年、長崎。信谷大地(風間杜夫)は、真珠の加工・販売会社を経営していた。長男の勇(松下優也) は高校卒業後、職を転々とし、大地を心配させていた。勇には花苗(清水くるみ) いう恋人がいる。勇の双子の弟・光(平間壮一) は、大学に進学するために東京に出ていた。光に大地は期待を寄せていた。
勇は、周囲から、叔父に似ていると度々言われることから、いつの頃からか、自分の出自にある疑念を抱き始める。
勇と光は、母・純子(高橋惠子)の事をほとんど知らない。まだ二人が幼い頃、母は、叔父と不倫の末、駆け落ちし信谷家を出て行ったらしいが、その後の消息は聞かされていなかった。
出自へ疑念を抱えた勇。そして、ある出来事から母と再会することになった光…。
封印された家族の物語が、不協和音を立てがら動き出し、衝撃の真実を解き明かすパンドラの箱が、今開かれる。

<配役>
松下 優也 : 信谷 勇(しんたに いさむ)  高校卒業後、地元にいるが、職を転々としている。
平間 壮一 : 信谷 光(しんたに ひかり)   勇の双子の弟。東京の大学に進学している。
清水 くるみ : 松原 花苗(まつばら かなえ)  勇の恋人。伯母のフランス料理店で働いている。
平田 敦子 : 吾妻 久仁子(あずま  くにこ)  花苗の伯母。フランス料理屋を経営。
植本 純米 : 薮木 三郎(やぶき さぶろう)  ある日、光の前に現れる、謎の男。
青谷 優衣 : 須崎 沙耶(すざき  さや)  須崎英光の娘。
村井 國夫 : 須崎 英光(すざき ひでみつ)  大地のはとこ。かつて大地の会社で働いていた。
高橋 惠子 : 水森 純子(みずもり じゅんこ)  勇と光の母。幼少時に家を出た。
風間 杜夫 : 信谷 大地(しんたに だいち)  勇と光の父。長崎・大村で真珠の加工と販売の会社を経営。

(※)『エデンの東』(英: East Of Eden)は、アメリカ合衆国の作家ジョン・スタインベックが1952年に発表した長編小説。旧約聖書の創世記におけるカインとアベルの確執、カインのエデンの東への逃亡の物語を題材にし、父親からの愛を切望する息子の葛藤、反発、和解などを描いた作品。1955年にはエリア・カザン監督、ジェームズ・ディーン主演で映画化。

【公演概要】
舞台『黒白珠』
脚本:青木豪
演出:河原雅彦
出演:松下優也 平間壮一 清水くるみ 平田敦子 植本純米 青谷優衣
村井國夫 高橋惠子 風間杜夫
東京公演:2019年6月7日(金)~23日(日) Bunkamura シアターコクーン
チケット一般発売:2019年4月21日(日)
兵庫公演:2019年6月28日(金)~30日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
チケット一般発売:2019年4月14日(日)
愛知公演:2019年7月6日(土)~7日(日) 刈谷市総合文化センター アイリス 大ホール
チケット一般発売:2019年4月20日(土)
長崎公演:2019年7月10日(水) 長崎ブリックホール
チケット一般発売:2019年4月21日(日)
久留米公演:2019年7月13日(土)~14日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
チケット一般発売:2019年4月21日(日)
企画・製作:キューブ/サンライズプロモーション東京
お問い合わせ:キューブ 03-5485-2252(平日12:00〜18:00)
『黒白珠』公式サイト
https://kokubyakuju2019.wixsite.com/official
取材:Hiromi Koh