東出昌大主演、岩松了作・演出 M&Oplaysプロデュース『二度目の夏』「下北沢のシンボルでもある本多劇場でお芝居が出来るのは、気負うところもありますが、全力で出し切れればと思います」(東出昌大)

2019年7月20(土)~8月12日(月休)、本多劇場にてM&Oplaysプロデュース『二度目の夏』が開幕する。本作は、東出昌大を主演に迎え、岩松了による作・演出で、湖畔の別荘を舞台に、ある夫婦と夫の親友、そして彼らの周りの男女が繰り広げる愛と嫉妬をめぐる大人のための恋愛劇。

裕福な家庭で何不自由なく育ち、美しい妻を娶るなど、誰もが羨むような人生の半面、物語が進むにつれて嫉妬という自らの感情に押しつぶされ、追い詰められ壊れゆく主人公の「夫」を演じるのは、東出昌大。自身三度目の舞台で、初めてタッグを組む岩松了と、どのような化学反応が起こすのか…。
そして、東出昌大演じる「夫」の親友を演じるのは、東出とは映画『桐島、部活やめるってよ』(2012)以来7年ぶりの共演となる仲野太賀。岩松了作品は本作で四回目。「妻」役には、人気ドラマ『わろてんか』などにも出演していた今注目の若手女優水上京香。岩松了作品には本作が初出演、そして主人公たちを取り巻く個性豊かなキャラクターたちを、独特の存在感で、舞台のみならず活躍の幅を広げている清水葉月に、舞台経験豊富なベテラン俳優菅原永二、さらに作・演出の岩松了も出演。さらに、数々の作品で観る人の印象に残る名バイプレーヤー片桐はいりと賑やかな布陣だ。
初日に先駆けてフォトコールが行われ、コメントも到着!

<初日前:コメント>
[東出昌大]
(初日への意気込みをお願いします)
岩松さんの作品への参加は初となりますが、下北沢のシンボルでもある本多劇場でお芝居が出来るのは、気負うところもありますが、全力で出し切れればと思います。頑張ります!
(岩松さんの1000本ノックはいかがでしたか?)
何回も同じシーンを演じることで鍛えられますし、稽古を重ねる毎に新しい発見があり、スリリングで新鮮です。
(今回「嫉妬」がテーマですが、皆さんは何かに嫉妬した経験などありますか?)
羨ましいなと感じたり、やきもきすることもありますが、嫉妬というよりは圧倒的に自分に何か足りてない結果だなと思うことが多いですね。僕も仲野太賀くんもSNSをやっていないので、今回まだチケットの空席が残っている日もあると聞いて、下北沢の路上でチラシ配りをしましたね。SNSをやっていないので、自分たちで地道にやっていくしかないと思います。

【仲野太賀】
(初日への意気込みをお願いします)
岩松さんの戯曲、演出で本多劇場に立てる喜びを感じています。明日から本番が始まるということで、緊張感が高まってきております。よろしくお願いします!
(岩松さんの1000本ノックはいかがでしたか?)
僕は岩松さんとご一緒するのは4回目なので、4000本ノックですね(笑)何度繰り返しても戯曲の奥深さが発見できる、豊かで幸せな時間なので、5000本でも6000本でも受けたいですね(笑)(今回「嫉妬」がテーマですが、皆さんは何かに嫉妬した経験などありますか?)
高校生の頃自主映画を作ろうとして、本を書こうと思ったのですが、なかなか書けず諦めました。それから、岩松さんの戯曲などを読んで、自分には無い才能だなと思うので、物書きの人には嫉妬しますね(笑)

【水上京香】
(初日への意気込みをお願いします)
素敵な方々と憧れの本多劇場で舞台ができる嬉しさを日々感じています。沢山の方に観に来ていただければいいなと思っています。
(岩松さんの1000本ノックはいかがでしたか?)
何回も繰り返すことで動作の意味などを理解していったので、とても勉強になり、鍛えていただきました。
(今回「嫉妬」がテーマですが、皆さんは何かに嫉妬した経験などありますか?)
今回私の役は同性同士での仲が良いシーンはないので、東出さんと仲野さんが2人で話しているところを見ていると同性の友情や絆が見えて、そんな2人のお稽古を見て嫉妬していましたね。

【清水葉月】
(初日への意気込みをお願いします)
稽古で重ねてきたものがありますが、すごく面白い脚本で、これから更にいい状態になっていくと思うので、沢山の方に来ていただけたらと思います。
(岩松さんの1000本ノックはいかがでしたか?)
沢山の先輩方から、岩松さんの1000本ノックは聞いていたので、心だけは強く持って現場に入りました(笑)1回目、2回目、3回目と繰り返していくうちに、一つ一つの動作が肉付けされ、色づいていって、その中で自分がどう演じるかの余白も沢山残していただいて、すごく充実した時間でした。
(今回「嫉妬」がテーマですが、皆さんは何かに嫉妬した経験などありますか?)
自分の出番がない3場の皆さんのお稽古を見ていて、その時にすごく皆さんに嫉妬しました(笑)

 

【菅原永二】
(初日への意気込みをお願いします)
岩松さんの作・演出は初めてですが、お客様が沢山いらっしゃって、どんな感想が聞けるのかが楽しみです。
(岩松さんの1000本ノックはいかがでしたか?)
噂では聞いていてビクビクしていましたが、実際は勉強になる楽しい毎日でした。短いダッシュを何度もしているみたいで、体力がつきました(笑)
(今回「嫉妬」がテーマですが、皆さんは何かに嫉妬した経験などありますか?)
常に嫉妬というか羨望はあって、いいなあと思いながら見ていますね。これっていうのはないですが、ほとんど嫉妬しています(笑)

【岩松了】
(初日への意気込みをお願いします)
明日開幕しますので、自らも楽しみにしていますが、皆様も楽しみにしてくださっていると思いますので、よろしくお願い致します。
(大人のための恋愛劇を書こうと思ったきっかけは何ですか?)
嫉妬の話を描くというのは一番最初に決めたテーマだったのでした。嫉妬はドラマになりやすい感情ですが、SNSとかで見られるような挑発的なわかりやすい嫉妬ではなくて、嫉妬があるような、無いようなというところで留めた作品に出来ればといいなと思っています。もともと東出昌大という人が内面に秘めている『わからなさ』に、嫉妬というテーマをさらに託して、そこに出演される皆さんの色を足してという感じだったのですが、本を書くのは本当に大変でしたが、稽古をしているみんなの姿に報われました。
(今回「嫉妬」がテーマですが、皆さんは何かに嫉妬した経験などありますか?)
年をとると疲れてくるので、若い人のエネルギーや若さには嫉妬しますね(笑)


【片桐はいり】
(初日への意気込みをお願いします)
岩松さんの作品に出るのは15年ぶりで、その間私は欠かさず岩松さんの作品は見ていましたが、今回はあんまりみたことのない種類の舞台かと思います。台本を読んだときは戦慄が走るくらいでしたので、皆さまもぜひ楽しみにしていてください。岩松さんも出演されるので、久しぶりの共演は楽しみです。
(岩松さんの1000本ノックはいかがでしたか?)
それこそ15年前は1000の比じゃなかったように思いますが、今は30本くらいですか?(笑)岩松さんも私も年を経て、若い方たちのキラキラしたお芝居に、若い人いいなと思いつつ、年をとって良かったと思えるような不思議な心境におります。稽古場で凄いなと思ったことがあって、若い人はみんなスマホばかり見ていている印象だったのが、今回誰もスマホを見ていなくて!ものすごく感動したのと同時に、東出さんと仲野さんの仲が良すぎて、危ない関係なんじゃないかと思いました(笑)
(今回「嫉妬」がテーマですが、皆さんは何かに嫉妬した経験などありますか?)
こんなこと言ったら岩松さんに怒られちゃうかなと思うんですけど、菅原永二さんの役に嫉妬しています。暴れたり怒鳴ったりする男性の役をやりたいなと思いました。

<ストーリー>
何不自由なく育った田宮慎一郎は、代々続く田宮家の会社を継ぎ、六代目社長となった。そして二年前の11月、美しい娘・いずみを娶った。
結婚して二度目の夏、二人の姿は郊外の別荘にあった。
夏の間、街中から別荘に居を移すのが、田宮家の習慣だったのだ。別荘には先代から仕えている今や相談役とも言うべき落合道子、家政婦の前田早紀子、そして慎一郎の後輩でもあり親友でもある北島謙吾という若者も滞在していた。
慎一郎が東京へ出張している間、いずみの遊び相手をつとめる謙吾。そんな二人を見るにつけ、悪い噂が立つことを、道子は心配していた。
道子は慎一郎に、いくら何でも北島といずみの距離が近すぎる、と進言するが、慎一郎は相手にしない。
東京出張が功を奏したので秘書の上野忠も喜ぶ。慎一郎は、上野忠と家政婦の早紀子が内密に会っていることを知っていた。
やがて、道子の心配した通り、いずみと謙吾に噂が立つ。
噂はいずみの体調を悪くさせた。慎一郎は仕事でつきっきりになれないからと謙吾にいずみのそばにいてあげる ように頼んだ。
そしていつしか早紀子の気持ちが謙吾に移り、彼がいずみの看病をすることを妨げるようになる。
そのことを感じた上野忠は北島に激しく嫉妬する。
ある夫婦。彼らの周りの男と女。ある夏。ある別荘。
嫉妬という人間の感情がドラマを生む。
――「嫉妬」にさいなまれた男が最終的にとった行動とは―――?
物語は、不穏な結末へと転がってゆく――。

【公演概要】
日程・会場:
東京公演:2019年7月20日(金)~8月12日(日)本多劇場
※福岡、広島、静岡、大阪、名古屋、神奈川公演あり
作・演出:岩松了
キャスト:
東出昌大、太賀、水上京香、清水葉月、菅原永二、岩松了、片桐はいり
企画・製作:M&Oplays
公式HP:http://mo-plays.com/secondsummer/

撮影:宮川舞子