銀岩塩 Vol.4 FUSIONICAL STAGE 『ABSO-METAL』〜価値×時間=幸せのメダル 〜 井上正大「現存するエンターテインメントをほとんどぶち込んだ」

2019年9月に上演される銀岩塩Vol.4 FUSIONICAL STAGE 『ABSO-METAL』〜価値×時間=幸せのメダル〜の製作発表記者会見が、8月13日(火)に都内にて開催された。

本作は、2019年1月に日本初のフュージョニカルスクリーンを使用した舞台として注目を浴びた『神ノ牙-JINGA-転生』を上演し、立ち上げから4年目にして次々と新しいエンターテイメントを生み出している銀岩塩の最新作にして完全オリジナル作品。

物語の舞台は、才能・容姿・財産・生命力、その人間を構成するすべての要素が“アブソメタル”と呼ばれる保有メタルに換算され、アブソメタルだけが唯一の絶対的な価値となる特殊な環境下にある『AMORDIE(セント・アモーディ)学園』。圧倒的な力で学園を支配する生徒会会長ナイゼルと、そこに転校して来た青年ルカ。アブソメタルを巡って巻き起こるセンセーショナルな騒乱はやがて全生徒、全世界を巻き込んで増幅していく…。

製作発表では、まず日本初となる特殊な紗幕“フュージョニカル・スクリーン”を使用した予告映像が披露され、続けて今回の製作発表にて初出しとなるキャラクタービジュアルに身を包んだキャストの正木郁、伊藤萌々香、遊馬晃祐、高崎俊吾、丹羽絵理香、LILY、ビーナス・アンジェリック、岩田有弘、和泉宗兵、音楽を担当する川島大樹、演出および出演の井上正大が登壇した。

最初に、銀岩塩代表でローク役の岩田が「今回は完全オリジナル作品となっておりまして、個性豊かなキャラクターがたくさん登場します。大変面白い世界観になっておりますので、この時間、この空間を使って、少しでも今作の世界観を味わってください」と挨拶。

演出兼ナイゼル役の井上正大は「今回、色とりどりなキャストが集まって、スタッフも含めて最強チームなんじゃないかと思っています。名だたる俳優たちや、ユーチューバーのビーナスさんやインスタグラマーのLILYさんたちいろんな方々の力を借りて、『ABSO-METAL』という世界観を作らせて頂いております。楽曲も川島くんに主要となる曲を書き下ろして頂いていて、ゼロから皆さんで作り上げているという感じがとてもしています。前作Vol.3でも映像も含めていろいろなエンターテインメントを詰め込ませて頂きましたが、今回はそれを超えられるような作品にしたいと思っています」と意気込みを披露。演出のこだわりについては「まず本人の良さが出ればいいなと思っています。それと同時に本人の良さが役にのればと思っています」と述べた。

各キャラクターの見どころとして、主人公ルカ役の正木は「ルカは探究心が強く素直で、メタルについて探求していくキャラクターです。転校生としてこの学園にやって来るんですけど、なぜルカがこの学園に転校してきたのかなどを注目してください」とアピール。衣装についても「本当に素敵なものを作って頂いて、生徒によってカラーが違うのはなぜなのか、先生方の衣装などいろんな衣装があるので、そこにも注目してください」と語った。

ヒロイン・ヴィヴィアン役の伊藤は「ビジュアルがカワイイものになっているんですが、こういう格好を普段はすることがないので、最初は恥ずかしかったです(笑)」とはにかむと、「ヴィヴィアンは歌の才能を持った子でルカの幼なじみです。ルカへのいちずな気持ちを表現している部分がたくさんあるので、そこを皆さんに見て頂けたらと思います」と期待を寄せた。

さらに他のキャストもそれぞれ見どころを語った。
アイコ役 遊馬晃祐
「学園最強の武闘派ということでキャラクターとしては血の気のある荒々しい性格となっています。今まで演じたことがないキャラクターなので、不安もあるんですけど、逆に楽しみでもあります」

ダミエ役 高崎俊吾
「ルカの同級生で、転入生というとこに目をつけるクールな役柄です。うちに秘めたものが深いところまであって、ルカに目をつける理由も含めてやりがいのある、人間らしい役です」

シェビー役 丹羽絵理香
「ツンツンした性格なんですけど、近くにいる人たちをメロメロにしちゃう能力を持っているので、みんなメロメロです(笑)。メロメロにする能力で観にきてくださった方のことも虜にできるように頑張ります(笑)」

ミア役 LILY
「ミアはいつも大きな銃を持ち歩いていて、それをいつも掲げていたり、口の悪いセリフも多い個性的なキャラクターになっています」

ビーナス役 ビーナス・アンジェリック
「役が私の名前と一緒で映像のみの出演なんですが、そのシーンがとってもマジカルになっています。とても不思議な子で、ヘアメイクも自分で考えたので、楽しみにしていてください」

ローク役 岩田有弘
「教師という役柄で、ストーリーテラーとして世界観をお客さんに楽しく伝える役どころです。各キャラクターはそれぞれ過去に何があったのかなど、そういったいろいろな事情を抱えてこの学園に来ているので、それぞれの人間ドラマが濃密になっております。台本に書き切れないぐらい面白いキャラクターをいっぱい作っており、壮大な世界になっています」

マークツー役 和泉宗兵
「脚本の塩田泰造さんに名前の由来を聞いたら、「昔、そういう車があった」と答えていらっしゃいました(笑)。今、僕自身がすごく役と向き合っているんですが、謎めいたところを自分で理解しながら謎にしていきたいなと思っています。」

ナイゼル役 井上正大
「この学園を統括している生徒会長というポジションです。主人公ルカとの関係性があるのか、それともないのか。敵なのか味方なのかという役です。歌もあり、ドラマや映画みたいな映像もあり、現存にあるエンターテインメントをほとんどぶち込んでみたので、それを楽しんで頂ければと思います」

今作の楽曲について、楽曲製作を務め、アンサンブルとしても出演する川島は「今回の楽曲は何度もメロディーと歌詞を直し、自分が納得いくまで作ったので良い作品ができていると信じています。今作の世界観にあった曲を作ることを意識しました。オーケストラも含めて、ビビアンの歌のシーンではギターなどを使用してロックに近いような曲にしたりと、バリエーションを持たせることを心がけて作っています」と明かした。

また、もし「AMORDIE学園」が存在するとしたら入学したいかという質問に、正木は「僕はアニメも好きで、男の子なので特殊な能力にも憧れていた時期もありまして、この学園のお話を聞いた時にすごく魅力を感じました。こういうポージングならカッコイイんじゃないかとか、こういう能力があったら面白いんじゃないかとか妄想をしていたので、「AMORDIE学園」は命がけの世界なんですけど(笑)、入学してみたいですね」と笑顔を見せた。

歌唱シーンについて、ダンスボーカルグループ・フェアリーズで活動する伊藤は「素敵な曲を複数書いて頂きました。ソロで歌ったり、ほかにもどうしたり、こうしたりと今は言えませんがいろいろとあります(笑)。その点でも本領を発揮していけたらと思っています」と意気込んだ。

また、今作の今後の展開について、岩田は「この公演が成功したらシリーズ化していきたいですね(笑)」と笑うと、あらためて「今作の世界もストーリーもキャラクターも本当に無限に広がるんです。なので、もっと大きくなっていくなという期待はすごくあります。皆さんのお力添えを頂きながら、僕らにシリーズ化をなにとぞ実現させて頂ければと思います」と呼びかけた。

最後に、正木は「この作品は一つの上演ですべてを表現できるのか分からないぐらい、いろいろなもがぶち込まれています。シリーズ化が実現したら、各キャラクターの物語や、ここからの展開をさらに楽しんで頂けると思います。そして、この舞台は1回だけじゃなくて、何回も楽しんで頂けたらより楽しみが膨らむと思うので、期待して会場に足を運んで頂ければと思います」と会見を締めた。

さらに会見ではサプライズとして、9月5日(木)の公演にスペシャルゲストが予定されていることが発表された。詳細は後日に公式ホームページや公式ツィッターで発表されるとのこと。

<銀岩塩とは?>
2015 年に立ち上げ、旗揚げ公演を本多劇場で『ジアース アート ネオライン 神聖創造物』~その老人は 誰よりも 若かった~を上演し、話題を呼び、Vol.2 では 全労済スペース・ゼロにて『牙狼神ノ牙-覚醒-』を上演。牙狼〈GARO〉の初舞台化を手掛ける。2019 年 1 月 5 日~14 日に銀河劇場にて神ノ牙-JINGA- 転生においてドラマと舞台をリンクさせ、さらに日本初のフュージョニカルスクリーンを使用した演出で話題を集めるなど、今後目を離すことができない新進気鋭 の注目団体である。新しいエンターテイメントを生み出す舞台プロデュースユニット。

【公演概要】
銀岩塩VOL.4 FUSIONICAL STAGE 「ABSO-METAL」〜価値×時間=幸せのメダル〜
2019年9月4日〜9月8日 こくみん共済 coop ホール(全労済ホール)/スペース・ゼロ
脚本:塩田泰造
演出:井上正大
美術・照明:関口裕二(balance,inc.DESIGN)
映像:ヨリコジュン
主催:銀岩塩
公式HP:http://www.ginganen.com/vol4/
会見取材・文:櫻井宏充