荻田浩一脚本・演出/矢田悠祐主演 ミュージカル『ハムレット』11月8日上演!

ーーハムレット ――
悲哀という名の衣装をまとい、奏でる挽歌はどんな彩りなのだろう……?ーー

これまで数多の『ハムレット』が生み出されてきましたが、今回お贈りするのは、鬼才荻田浩一の手によるミュージカル『ハムレット』。
ミュージカルとして上演することにより、音楽の力でドラマのスピード感を上げ、一方で、楽曲の彩りが心情の表現を豊かに膨らませていきます。

シェイクスピアの『ハムレット』を土台としながら、その元となった北欧伝説「アムレート」のイメージを織り込み、様々な解釈の要素も織り交ぜて、親たちの因縁、そしてハムレットの葛藤がどこに起因するかなどを際立たせて、物語に新たな光を当てています。

周囲の人間に対する愛憎に引き裂かれながら復讐のために狂奔するハムレット、その苛烈ないとなみは、王の息子として自我を確立するための闘いであり、その残酷にして純粋な魂の遍歴を鮮やかに描いています。
そして、この『ハムレット』では、「ハムレットの心の友」としてフォーティンブラスの存在が強調されていて、そんなハムレットの魂が映し出されています。

今回、そのハムレットを演ずるのは、矢田悠祐。脚本・演出の荻田浩一とは、名作ミュージカル『アルジャーノンに花束を』以来、2年半ぶりの邂逅です。前作とはまた異なった葛藤、より苛烈で救いの見えない葛藤を抱えるデンマークの王子をどう造形し、心の内を表現するのかに注目です。

そしてハムレットの葛藤の原因ともなる、彼を取り巻く人々、オフィーリアには、先日の同じく荻田作品 ミュージカル「イヴ・サンローラン」での活躍も記憶に新しい皆本麻帆、母のガートルートには、宝塚時代からの荻田の盟友 彩輝なお、そして、叔父と先王ハムレットの亡霊には、独自の世界観を持つ舘形比呂一を迎えました。
その他に、米原幸佑、小寺利光、加藤良輔、金井成大、木内健人、若松渓太、総勢10名で様々な人物を演じ分けていきます。

再構成された、ミュージカル『ハムレット』は、限られた人数の出演者をもって、凝縮された内容となり、またそれゆえエンターテイメント性も高い作品となりました。
ハムレットの魂の彷徨の物語、どうぞご期待下さい。

<ストーリー>
デンマークの王子ハムレットは、父王の突然の訃報に留学先のドイツより帰国する。 が、彼を待っていたのは父の葬儀ではなかった。夫と死別して間もない母親・王妃ガートルードが、 こともあろうに父の弟である叔父クローディアスと再婚を果たし、それを祝う宴が催され ていた。 耐え難い想いを抱くハムレットは父王の亡霊と出会い、叔父クローディアスこそが父を殺した犯人だ と教えられる。 復讐を誓ったハムレットは狂気を装い、本懐を遂げる機会を窺うのであった。

また、かつては父の臣下であり今は叔父の手下となっている顧問官ボローニアスの娘オフィーリア は、憔悴したハムレットを気遣い、心を寄せる。しかし、ハムレットはオフィーリアを冷たく 拒絶する。やがて、ハムレットがポローニアスを殺害するに至り、オフィーリアは錯乱した末 に絶命してしまう。このオフィーリアの哀しい運命が、彼女の兄レアティーズの怒りと憎しみ を倍加させ、物語を惨憺たる結末へと導く。

この復讐劇は、そもそもハムレットの生まれる以前、母ガートルードを巡る争いに端を発する。 美しきガートルードを巡って、ハムレットの父であるデンマーク王とノルウェー王が対立 したのである。

敗れたノルウェー王の王子フォーティンブラスは、父の遺恨があるにも関わらずハムレッ トの良き友人であった。ハムレットは度々フォーティンブラスに己の心中を吐露する。

ハムレットの懊悩の中心には、母ガートルードへの愛慕と憎悪があった。 美しく純真なガートルードは、運命に流され、誰かに依存することでしか生きられない弱い女 性なのだ。

復讐と陰謀が渦を巻き、デンマークの宮廷は陰惨な悲劇に見舞われる。 ポローニアスをはじめ、オフィーリア、そしてハムレットの友人であるローゼンクランツ とギルデンスターン、やがてガートルード、クローディアス、レアティーズ、そしてハム レット本人も非業の死を遂げるのだ。 ハムレットの死をもって空席となったデンマークの王座にフォーティンブラスが就く。 その時、すべての因縁が断ち切られ、復讐の連鎖が無に帰する。

<キャスト>
矢田悠祐/ハムレット
皆本麻帆/オフィーリア
米原幸佑/フォーティンブラス 小寺利光/ポローニアス 加藤良輔/ギルデンスターン 金井成大/レアティーズ 木内健人/ローゼンクランツ 若松渓太/ホレイショ―
彩輝なお/ガートルード

舘形比呂一/クローディアス・先王ハムレットの亡霊

【公演概要】
ミュージカル『ハムレット』
日程・場所:2019年11月8日~18日 博品館劇場
脚本・演出: 荻田浩一
原作: ウィリアム・シェイクスピア
音楽: la malinconica 福井小百合
振付: 港 ゆりか
プロデューサー: 栫 ヒロ
企画・製作: 博品館劇場/M・G・H
博品館劇場HP:http://theater.hakuhinkan.co.jp/