中川晃教主演 ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』のメインキャストが発表された。
「神曲」で有名なイタリアの詩人・ダンテ・ アリギエーリ役には、ミュージカル俳優として 数多くの舞台経験と共に、ライヴ活動にも力を入れる藤岡正明、ボルジア家を支援する フィレンツェ共和国の実質的支配者、ロレンツォ・デ・メディチ役には、劇団四季を経て、 退団後も数々の大型ミュージカルで活躍している今拓哉、ルクセンブルグ家の初代皇 帝にして神聖ローマ帝国の皇帝として君臨した名君・ハインリッヒ7世役には、最長となる9年を務め上げた伝説の“歌のおにいさん“で、2018年『魔女の宅急便』でも高い評価を得た横山だいすけ、チェーザレの父であるロドリーゴと教皇の座を争う政敵・ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ役には、圧倒的な歌唱力と甘いマスクでミュージカル界に燦然と輝く実力派スター・岡幸二郎。 そしてチェーザレの父であり、ボルジア家の当主ロドリーゴ・ボルジア役に、映画界の要人にして、舞台俳優としては昨年の『マイ・フェア・レディ』でのヒギンズ役も光った別所哲也が決定した。
本作は、15世紀のルネッサンス期イタリアを舞台に、イタリア半島の統一、次いで欧州の統一の野望を抱いた名門 ボルジア家の後継者・チェーザレ・ボルジアの戦いを描いて大ヒットとなっているコミックスの本格ミュージカル化作品。原作は惣領冬実、『モーニング』(講談社)にて、2005年17号より不定期に連載されている。架空の人物を織り交ぜつつ、当時の権力者・有名人の群像劇を描いている。なお、単行本は作品の舞台であるイタリアでも出版されている。監修はダンテ研究者の原基晶、2019年3月現在、11巻まで刊行されている。
また、チェーザレ・ボルジアといえば、日本では塩野七生の小説『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』が有名、さらにフランソワーズ・サガン『ボルジア家の黄金の血』、サマセット・モーム『昔も今も』がある。チェーザレ・ボルジアを題材にした舞台化ということでは宝塚歌劇団が『チェーザレ・ボルジア -野望の軌跡-』(1996年:久世星佳主演)というタイトルで上演、ニコニコミュージカルでも『カンタレラ』というタイトルで上演されている(カンタレラはボルジア家が政略のために使った毒薬の名前)。
今回のミュージカル化、明治(1873年開業)にとっては、初のオーケストラ・ピットを稼働する。脚本は宝塚歌劇団出身で、この11月には音楽劇「ハムレット」が控えている荻田浩一、演出はドイツハンブルク出身、2010年まで劇団NLTに所属していた小山ゆうな、音楽は作曲家でもあり、また音楽プロデューサーでもある島健という布陣。
<物語>
15世紀のイタリア半島。
野望をむき出しに争い、 果てなき闘争を繰り広げていた教皇、 皇帝、 そしてその座を狙う諸国の王侯貴族たち。 時代は混沌を極め、 イタリア半島は、 その中心地として戦乱の渦の中に置かれていた。
ピサのサピエンツァ大学に編入した16歳の青年アンジェロは、 田舎から出てきたばかり。 周囲の空気を読めず、 その言動によってメディチ家の子息ジョヴァンニの面子を潰してしまう。 そんなアンジェロに興味を持ち、 彼に声をかけた学生がいた。 その人物こそ名門貴族ボルジア家の後継者にして、 後にイタリア半島統一を目指して歴史に名を残すことになる、 チェーザレ・ボルジアであった。
教皇インノケンティウス8世崩御の時が迫っていた1491年、 次期教皇戦を睨み、 水面下では派閥争いが静かに繰り広げられていた。 キリスト教において最高位である教皇の座を巡り、 激しく争うチェーザレの父ロドリーゴ・ボルジアとジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ。 チェーザレは父を教皇の座につかせるため、 そして、 その先にある自らの理想を実現するため、 頭脳戦に身を投じていく。
ロドリーゴと激しく争うローヴェレはチェーザレの動きが気にくわない。 ローヴェレは密偵を放ち、 チェーザレの命を狙う。それぞれの思惑が交錯する中、 果たしてチェーザレは理想実現のため、 知と力の戦いに打ち勝つことはできるのか。
【公演概要】
公演名:ミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』
日程:2020年4月13日(月)~5月11日(月)
料金:S席13,000円(1階席・2階席正面)/ A席8,000円(2階席左右) / B席6.000円(3階席)
会場:明治座(東京都中央区日本橋浜町2-31-1)
原作:惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者』(講談社「モーニング」連載)
原作監修: 原 基晶
脚本:荻田浩一
演出:小山ゆうな
音楽:島 健
出演:中川晃教
藤岡正明 今拓哉 横山だいすけ 岡幸二郎
別所哲也 ほか
お問い合わせ:明治座チケットセンター03-3666-6666(10:00〜17:00)
公式ツイッター:@cesare_stage
公式サイト:https://www.cesare-stage.com
©惣領冬実/講談社