タクフェス第7弾「流れ星」東京公演開幕!

2006年初演、2009年再演した、東京セレソンデラックスの代表作でもある『流れ星』。
10年ぶりにあの感動の名作が、栃木公演からの巡演を経て、本日11月13日東京公演が池袋サンシャイン劇場にて幕が開けた。
初日公演を前に行われた囲み取材には、田中美佐子、飯豊まりえ、柳 美稀、富田 翔、三津谷 亮、冨森ジャスティン、川村エミコ(たんぽぽ)、松村 優、越村友一、遠藤瑠美子、若林元太、ダンカン、宅間孝行が登壇。

まずは、それぞれの役どころから。

ダンカン「皆さんが住んでいる下宿の主人をやっている徳田慎太郎をやらせていただきます
宅間「(田中)美佐子さん演じる夏子の主人の”星野謙作”です
田中「宅間さん演じる謙作さんの妻を演じる”星野夏子”です
飯豊「夏子の前に現れる魔法使いの”マリー”を演じます
川村「下宿屋に一人で住んでいる”田淵兼子”を演じます
若林「下宿屋『徳秀館』で浪人をしている”駒村さん”を演じます
越村「ちり紙交換のおじさんの”どんぴさん”を演じます
冨森「下宿屋『徳秀館』に住むヒッピーのカップルの傍ら”ぼん”を演じます
冨田「謙作を慕う”内藤ヨージ”という見た目通りすごくハッピーな感じ(の役)です
柳「美佐子さん演じる”星野夏子”の若かりし頃をやらせていただいてます
三津谷「美佐子さんと柳さん演じる夏子の初恋の相手、”中富先生”を演じます
松村「下宿屋『徳秀館』に住んでいる学生の”一平”を演じます
遠藤「冨森さん演じるぼんと『徳秀館』で同棲をしているヒッピーのカップル”小田ヨウコ”を演じます

続いて、見どころを。

ダンカン「マスコミの皆さんに取材を受けるのは、昨年の事務所騒動以来でドキドキしているんですが―(一同笑い)。是非、観てほしいのは、長い間夫婦をやっていてお互いを空気のように感じている方が観て下さったら翌日からまた新たなご夫婦の第二章が始まるはずですから。そういう物語です。これだけは嘘をつかないです。是非、観てください!

宅間「今回、主人公の夏子を美佐子さんに演じてもらっているんですけど、まあ、美佐子さんがすごいやりたい放題やってくれているんで。お客さんからすると、“ここまでやる!?”っていう、これだけの大女優なのに“これだけ生き恥さらていいの!?”っていうことをたくさんやっているので、お客さんがそこにびっくりしているところがあるくらいほんとに弾けてもらって。さすが、欽ちゃんのところで鍛えられた”田中美佐子”というところがあるんですけど、最後はきっちりなかなか切ない、グッとくるお話しでもありますけど、締めるところは締めていただいています。そんな美佐子さんを、最年少でもある飯豊まりえがちょっと手綱を握っている感じもあり(飯豊:いやいやいや!)、そんなコンビが今回の見どころでもあります

田中「この本をいただいた時に、とってもリアルな夫婦の冷めたお話で、“うわっ、私もちょっと結構当てはまってるんじゃない・・?”ていう空気になっちゃうというか、もっと冷え切ってやばい私たちだよね?(宅間の方を見て)。ここまで来たら終わりだなっていうところから始まり、なぜかそのリアルな中にメルヘンが入っていて全く違和感がない。こういう格好をした人が出てくるんだけど(飯豊の衣裳を指し)、現実として私が受け止められるようなストーリーになっているところが、あんまり宅間さんを誉めたくはないんですが(一同笑)、この物語実によくできてて。あの、(宅間の方をみて)本、うまいね(笑)。こんな本書ける人なかなかいないよ
と、宅間を大絶賛し、宅間から「なんでもっと早く稽古中から言ってくれないの」と言われた田中は、「稽古はすごく全然怖くな・な・なかった」と、どもり、会場の笑いを誘った。
田中「それくらい素敵なお話で、メルヘンがあっても自然にこのお話の中に入っていけて、自分と投影しながら観れるお話で、私も勉強になるところがたくさんありました

飯豊「私も美佐子さんが仰っていたように、日々の日常において当たり前のことってないんだなと、この作品は気付かせてくれると思いますし、私は、両親にこの舞台を観せたいなと思うくらい家族があったかい気持ちになれるんじゃないかという作品がこちらで観れると思います。あと、宅間さんが演じる謙作さんが最後とご自身仰っていたので、そちらも最後謙作さんを観に来てほしいです

川村「皆さんが仰っていたみたいに夫婦間そうなんですけど、私みたいに独身でも、家族だったり手に届く範囲の人を大事にしたいなあ、思ったことをその時に言わないといけないんだなあと思える、ほんとに素敵なお話だと思うので皆さん是非、観に来ていただきたいです。あと、私がどうしてもアパホテルの社長感が出てきてしまう・・(一同笑い)のが、大丈夫かしらと、ちょっと心配・・・アパ社長に持ってかれないように頑張りたいと思います
と、笑いを誘った。

宅間さんの演出については・・・・・・・。

田中「入る前から噂で聞いていたので(笑)、かなり厳しい方だなというのは。実際入ったらやっぱり演出は厳しい方でした。で、小うるさいんです(一同笑い)、小うるさい!だって、私生まれて初めて、息継ぎまで教えていただいたんですよ。その時、怖くて言えなかったんですけど、“あそこ息継ぎしちゃいけないの!?”みたいな、家帰って主人にキレて、“これちょっと息継ぎしちゃいけないの!?”って言ったら、何かが違うんでしょうね、きっと。でも、今そのまま言われた通りにやってると、そっちの方がたぶんお客さんに聞こえたかなっていう。やってみるとそうということが、舞台の経験が少ないので簡単な初歩から教えていただいたんですけど、その言い方だけですよね(笑)

ダンカン「稽古場で、ここがね(宅間と田中を指し)とにかく仲が悪いからね(一同笑い)、我々、火葬場みたいになって(一同笑い)

飯豊「初めての舞台で、とても厳しいのかなというイメージが強かったんですけど、でも、すごく愛があるなと思いましたし、自分の悔しい部分もあって泣いてしまったりとか現場であったんですが、そんな時、宅間さんが『たくさんのお土産を持って帰ってほしいからやってほしい』って言ってくださって、すごい優しいところもあって・・とっても・・みんな・・大好きです!
そのたどたどしさに、一同から「嘘でしょ(笑)」とツッコまれ、「噓じゃない!嘘じゃない!」と一生懸命否定をする場面も。

川村「宅間さんはほんと器用な方なので全員分できるんですよ。だから宅間さん全部やればいいじゃんって(一同笑い)。とっても丁寧にやってくださるというのはあります。だから厳しいというよりも、ほんとに伝えたいことを伝えてくださって、それを真摯に受け止める。ただ、ちょっとお口が悪い(一同笑い)。ちょっとね!宅間さん、ちょっとね、お口悪いよね!そこかな!うん(笑)」
と、川村の言葉に一同「うんうん」と頷き、それを見て宅間が笑い、カンパニーの仲の良さが伺えた。

初舞台となる飯豊まりえの印象については・・・・・。

宅間「相当ビビッて入ってきたって言ってたんですけど、冗談抜きですごく意識が高くて、最初声もそんなに出てなくて正直心配をしていたんですけど、言われたことをちゃんとやってくるんですよ。影で相当やっていたっぽくて。稽古中はどんどん良くなっていくんで、僕がやってもらいたい演出の方向性があるんですけど、そういうのが割とスッと入ってきてるみたいで。世間的に21歳の初舞台の女優さんだと、この役すごい大変な役なので、もしかしたら、不安に思っている人がいるかもしれないんですけど、見事に裏切ってくれると思います

最後に田中美佐子よりお客さまへのメッセージで締めてくれた。

田中「ほんとに素敵なお話で、夫婦の方だけではなく、これから結婚しようとしている人や結婚に夢を持っていらっしゃる方も是非、観に来ていただきたいです。私、袖手で自分が出てない時に、出演者の方を観てるんですけど、涙出るくらいみんな必死で一生懸命やっているんです。それもこれも、宅間さんがあれだけ叱ってくれたおかげで、人として、ここに、この時代にちゃんと生きてくれっていうことをみんなが一生懸命やろうとしている姿にいつも胸を打たれるんですけど、それで私も頑張れるというところがあって、そういう風に、みんながこの時代に生きてきたっていう姿が皆さんみれると思うので、是非、来ていただきたいと思います

タクフェス第7弾「流れ星」は11月24日(日)まで東京・池袋サンシャイン劇場にて、
その後、11月28日(木)~12月1日(日)名古屋公演、12月4日(水)~8日(日)大阪公演と巡演となる。

【公演概要】
タイトル:タクフェス第7弾『流れ星』
出演:田中美佐子 飯豊まりえ /柳 美稀 富田 翔 三津谷 亮 冨森ジャスティン/川村エミコ(たんぽぽ)・近藤くみこ(ニッチェ)※Wキャスト/松村 優 越村友一 遠藤瑠美子 若林元太/ダンカン / 宅間孝行
作・演出:宅間孝行
公式HP:http://takufes.jp/nagareboshi/
公式twitter:@TAKU_FES_JAPAN