《インタビュー》 ザ・コンボイ・ショウvol.38「ONE!」 本田礼生・加藤良輔・高橋駿一

2018年の評判をうけてTHE CONVOY SHOW vol.38「ONE!」が12月14日より開幕する。公演を前にして本田礼生さん・加藤良輔さん・高橋駿一さんにTHE CONVOY SHOW vol.38「ONE!」への意気込みやTHE CONVOYへの思いなどを語っていただいた。

「もう一度演じられるのがとても幸せなこと」(本田)「前回よりも少しでも成長した姿を観せられれば」(加藤)「少しでも新しい風を送れるようにがんばりたい」(高橋)

――今回の公演に向けた想いを聞かせてください。
本田 僕と(加藤)良輔さんにとっては「ONE!」が始まる前は「asiapan」「星屑バンプ」が繰り返し上演されている中の久しぶりの新作でした。前回はまだ緊張や不安などいろいろな気持ちが入り乱れていて、いい意味で新鮮な公演になったと思います。その作品をもう一度演じられるのがとても幸せなことだと感じています。

加藤 再演ではあるのですが、前回も「ONE!」は公演数が多くなかったのもあってもう一度できるのが嬉しかったです。しかもクリスマスという日付なので……。前回よりも少しでも成長した姿を観せられればな、と率直に思います。

高橋 僕は本格的に出演させていただくのが「ONE!」がはじめてなのですが、THE CONVOY SHOWのオーディションを受けるきっかけでもある作品なので、その作品に自分が出演者として舞台に立てるのが光栄ですし、純粋に今はプレッシャーが強いです……。もちろんたいへんなのは承知の上なのですけれど、それ以上にお客様が求めているクオリティーがあるはずなので、皆さんの背中を追って少しでも新しい風を送れるようにがんばりたいです。

――出演者それぞれが同じ目線で切磋琢磨していくというのが「THE CONVOY SHOW」の魅力と思います。主宰の今村ねずみさんの印象はどうだったでしょうか?

加藤 (今村ねずみさんは)日常の過ごし方一つとっても、考え方とか自分にないものをもっていらっしゃるし、もちろん経験も比べ物にならないですし……。それでも年齢が離れているのに、ねずみさんは若手と同じ目線で「セッションしよう」と言ってくださって。そこが僕にとってはいちばん嬉しいことですし「そういう発想もあるんだ」と勉強になります。

本田 「THE CONVOY SHOW」のいいところは、技術面はもちろん、30年以上演劇をやってらっしゃった方々と“濃い時間”を過ごせることだと思っています。食事も若手ベテラン関係なく一緒にしますし。そのときにメンバーの方々が携帯電話も普及していなかった頃のお話など、僕らが経験したことのない話ををたくさん話してくださるんです。演技とともに時代の変化を直接感じてらっしゃった方々の姿を間近で観られるというのは他の現場ではまず体験できない、役者にとっては奇跡に近いですね(笑)。

高橋 僕とは親子ほども歳が離れている方もいらっしゃるので、その方々が歩んできた歴史を吸収できるのは本当に光栄です。

「“メリークリスマス!”と若手もベテランも一緒になって、全力で演じているところが魅力」(本田)「(今村)ねずみさんの愛情がたっぷり詰まっているというのがこの作品の魅力」(加藤)「コメディとシリアスのバランスが絶妙なのが持ち味」(高橋)

――「ONE!」という公演の魅力はどこでしょうか?

本田 「THE CONVOY SHOW」の公演ってテーマがしっかりしていて、例えば「ONE!」だと“誰もが思い描く理想のクリスマス”で、サンタさんに、プレゼントに…というある意味ベタな要素を演劇でやることが今は逆に珍しいんじゃないでしょうか。“メリークリスマス!”と若手もベテランも一緒になって、全力で演じているところが魅力だと思います。

加藤 少し前に日本がラグビーW杯で沸いて、「ワンチーム」の素晴らしさに興奮するということがありましたけれど、「ONE!」もテーマが「みんなが一つになる」ということなので、それはすごく大事なことだなと実感できるし、そしてその中には(今村)ねずみさんの愛情がたっぷり詰まっているというのがこの作品の魅力ではないかなと思います。

高橋 「ONE!」は単純にカッコいいんです!僕は観客として観たとき、その一体感に圧倒されました。それに「一つになる」というテーマって舞台役者としては大事なことなんですよね。みんなで一ヶ月稽古して、作品として作り上げて……。「THE CONVOY SHOW」の作品は尋常じゃない熱量と、コメディとシリアスのバランスが絶妙なのが持ち味。最高のエンターテインメントだなと感じていますし、演技の世界を知っている人ならなおさらその素晴らしさがわかると思います。

「僕にとっては「ホーム」です」(本田)「僕にとっては常に『目標』です」(加藤)「『理想の自分』です」(高橋)

――ご自身にとって「THE CONVOY SHOW」とは?

本田 僕にとっては「ホーム」です。入ったばかりのときは「僕はまだまだで、引っ張ってもらっている」という姿勢でしたが、今は、自分がいつまでもそうではいけないな、と思うようになりました。例えば「ONE!」だったら僕が出演者として名を連ねている以上、「僕たちがいるのが今のTHE CONVOY SHOWです」と言えるくらいの責任があると思っています。

加藤 僕にとっては常に「目標」ですね。僕は「asiapan」を観て「THE CONVOY SHOW」に入ろうと思ったのですが、入ってみたらとんでもないレベルの高さで、これまでの常識がすべて覆されて……。なので常に追いかけていたい、という気持ちで稽古場にいます。出会えたことに感謝ですね。

高橋 「理想の自分」です。役者として自分で「何が足りないんだろう?」と常に考えていたんですが、僕はダンスの要素だな、と思うようになって。「THE CONVOY SHOW」が持つダンスやお芝居のマッチ感が自分の理想形だったんです。“ここで同じようにステージに立ちたい!”と思いオーディションを受けたので、そこに入れたということは理想に少し近づけたのかな、と思います。

――ありがとうございました。公演を楽しみにしています。

【公演概要】

公演タイトル:THE CONVOY SHOW vol.38『ONE!』
日程・場所:
<東京公演>
2019年12月14日(土)〜12月16日(月)TBS赤阪ACTシアター
<名古屋公演>
2019年12月28日(土)〜12月29日(日)御園座

作・構成・演出:今村ねずみ
出演:
瀬下尚人 石坂勇 舘形比呂一 トクナガクニハル /
本田礼生 伊藤壮太郎 加藤良輔 バーンズ勇気 高橋駿一 帯金遼太 古賀雄大 /
今村ねずみ

公演・チケットに関するお問合せ:
<東京公演>ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)
<名古屋公演>サンデーフォークプロモーション 052-320-9100(全日 10:00-18:00)

公式HP: http://theconvoyshow-one.com

取材・文:Hiromi Koh